2009,06,21, Sunday
白昼の死角 #5(1979年・S54・9月1日OA)
大和繊維の老重役・上松(松村達雄)から手形をパクり、連携プレーでまんまと現金をせしめてしまう回。 一度は上松に返した金(実は新聞紙)を、株を買うという約束を取り付けてすべて回収してしまった鶴岡(渡瀬恒彦)の手口に敵ながら舌を巻く福永検事(天知茂)と熊谷主任(菅貫太郎)。福永は鶴岡の背後に一人の男の存在をみた。「隅田光一という男は、本当に死んだのかね……?」何言ってるんすか彼なら焼死しましたぜ生きてるなんてそんなアンタ(明智センセイ)じゃあるまいし、とでも言いたげ(推定)なスガカンさんの視線を受けながら、福永は隅田の理論を犯罪に用いているかのような鶴岡を懸念を抱き、いつかはボロを出すはずだ、と打倒・鶴岡に闘志を燃やすのだった。 *映画では室田日出男さん相手に言ってたセリフを言うため(?)にワンシーンのみの出演。
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2009,06,16, Tuesday
「罪な女」(1961年・S36・11月9日OA)
【まり子が芸者役】天知茂と共演で“罪な女”(以上、読売新聞より記事引用) 【芸者の愛と苦しみ】主役に宮城まり子(以上、朝日新聞大阪版より引用) *まだ若さと固さの残る写真(芸者役のまり子さんとツーショット)つき。 *原作では「暗い影をもつ」という部分はないのだが、「俺に惚れるなよ」とキメてみたり、低く柔らかい声で小唄を披露したりという見せ場があるようだ。
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2009,06,15, Monday
白昼の死角 #2(1979年・S54・8月11日OA)
女癖の悪さと体調の悪さでどんどん鈍ってゆく隅田(山本圭)が焼身自殺するまで。 太陽クラブが無謀な金利で商売しようとしているのを見た福永検事(天知茂)は、検事としてではなく、先輩としての忠告だとして鶴岡(渡瀬恒彦)にそれとなく再考を促す。隅田と違って冷静な鶴岡は、福永の意見も吟味しようと言うのだが、隅田は聞く耳を持たず、破滅へと突っ走ってしまうのであった。 *判例がないことを楯に突き進もうとする隅田たち。「判例がないならこの私がこれから作る!」という福永検事の名言はこのころから下準備されていたのかもしれない。
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2009,06,15, Monday
白昼の死角 #1 (1979年・S54・8月4日OA)
初回は戦地から帰った鶴岡七郎(渡瀬恒彦)が、東大始まって以来の秀才と称される隅田光一(山本圭)に誘われて、木島(小倉一郎)、九鬼(岸部シロー)とともに“太陽クラブ”を創設するまで。 鶴岡たちの先輩、東京地裁の若手のピカ一・福永検事(天知茂)の出番は、東大構内にて。同僚らしき人と歩いているところを隅田&鶴岡とすれ違い、かつて講師を勤めた刑法の講義での隅田の独特の理論について好意的に論評、でもどこか危なっかしくて崩れそうなところがある、身体でも悪いんじゃないのか?と明智ばりのコメントを呟いておしまい。隅田は実際身体を悪くしていたのでまさに的確な推理だった。 *映画ではなかなか出てきてくれなかった福永検事だが、講師をしていた時に隅田から質問を受けたことがある、という原作通りの展開で登場。角帽の4人も老けてるが、たぶん福永さんは髪型から何もかもあのままで月日がたっていくんだろうな、という様相だった(地味な明智センセイといおうか)。
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2009,06,10, Wednesday
『黄金奉行』(1958年・S33)
冒頭から本編の10分の1くらいの時間をかけて悠長に逃走していたにも関わらず結局江戸で殺されてしまった隠密は、とある金山を探索中だった。松平伊豆守(高田稔)は大岡越前(嵐寛寿郎)に、金山で密かに小判を作って幕府転覆の資金にしようとしている金山奉行・大久保内記(富田仲次郎)の身辺捜査を依頼。かくして越前は、南町同心の池田大助(天知茂)、伊豆守配下の隠密・お照(魚住純子)らと共に大久保のテリトリーに潜入、悪の一掃に乗り出すのだった! *大岡越前の腹心の部下で、名前を冠したスピンオフ小説もあるくらい有名な池田大助役。流しの芸人に扮して御座敷で小粋な唄を披露したり(2度。ただ残念なことに高い確率で別人の吹き替えか)、短筒片手に乱闘したりと大活躍なのだが、この大岡さまは天狗の血が入っているだけに(?)変装に恋に殺陣、どれをとってもワンマンショー状態なので、大助クンは懐刀というよりは体裁の良いパシリ仕様に見えなくもなかった。ただ、それでも子供の時からのアラカン・フリークの天っちゃん(とウスイ家の皆さん)には幸せだったに違いない。 *薬屋の忠兵衛だと言い張る大岡さまと、大久保に言い寄られているところを救われてから彼にぞっこんの芸者・小梅さん(宇治みさ子=ヒロイン)との痴話喧嘩状態の間に「まあまあまあ」とべらんめえ調で文字通り画面の真ん中に割って入るあたりに大物感が。お固い役人とくだけた旅芸人の演じ分けなどはこの頃からほぼ完成していたようだ。 *ヒロインが宇治みさ子さんだけに、隠密のお照さん(魚住純子)の影が薄かったのがもったいない。斬られながら大久保の印籠を大助に投げる健気な最期のシーン、スチールでは抱きよせてもらって絶命、という構図だったにも関わらず、仕事(大岡さま)命の大助クンは印籠受け取ったら速攻で自分だけ逃げのびようとしていたのがちと残念だった。 *たぶんこれが神山左門さまなら、金山に潜入した岡っ引きの役も嬉々として自分でやっちゃうんだろうなあ。 *アラカンさんの右腕、しかも正義の味方役なので『稲妻奉行』みたいにDVD化されてほしいところだが、映画自体が少々間延びしていて面白味に欠けるのがネックか?
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2009,06,03, Wednesday
#10「兇悪の骨」(1973年・S48・6月7日OA)
仕事の待ち合わせ相手が30分以上経っても現れないのでちょっとイライラ気味の会田(天知茂)。ったく、どんな野郎だか知らないが…!とぶーたれていたら現れたのは女性(赤座美代子)だったことからコロッと態度を変えるも、自分はあくまで繋ぎ役だと彼女はつれない。 彼女の案内でようやく会えた麻薬Gメンの乃木(西沢利明)は、近頃ヤクの出回りが少なくなっている横浜近辺で今度大掛かりな取り引きがあるのだと言った。早速暴力団事務所そばのアパートで張り込みを開始した二人の前に麻薬ブローカーが現れた。だが肝心なところで乃木がトイレに籠ったまま出てこず、仕方なく会田一人で尾行するのだが、男は別の連中に連れ去られてしまった揚句に翌日死体になっていた。 こんな奴とはやってられんと変装(いけてない労働者風)して単身で調査を進めた会田は、取引の割符の半分を見事にゲット。部長(山村聡)の前で得意げに自慢して帰宅しようとした彼を、冒頭の女性Gメン・麻鳥マスミが待っていた。「いやよ、今日はひとりにしては……」彼女の色っぽい誘いに堂々と応じてベッドインした会田だが、家に帰ると部屋は割符狙いの何者かに酷く荒らされていた。 乃木に割符を渡し、外国船の船長との取引に同行する会田。ところが船長が持参したスーツケースには、麻薬(隠語でシュガー)ではなく本物のシュガーが入っていた。乃木は意気消沈し、ケースを持ってすごすご帰宅するが、実はすべてヤクザの矢場(日尾孝司)との共謀であり、二重底のケースの中には麻薬がどっさり。最後にGメンとしてのプライドを燃やそうとした乃木だが、すでに麻薬に侵されていた身体は言う事を効かない。と、そこへ会田が飛び込んできて矢場と2人の手下たちと格闘、だが肉弾戦に苦戦している隙に乃木は矢場に刺されてしまった。 「麻薬捜査官の“獅子身中の虫”を探し出せ」それが今回の会田の任務だった。麻薬の末期症状および負傷で、虫=乃木は、会田に看取られながら明け方に息を引き取った。病院の前にはマスミがいた。乃木に家探しさせるためにマスミが自分とベッドを共にしたことに会田は気付いていた。そして、特捜部に情報をタレ込んだのは彼女だということも。行ってやらないのか、との問いに「死んだの、あの人……」そう呟いただけで踵を返す彼女を、会田はただ黙って見つめるしかなかった(昭和ブルースは4番) *麻薬で恋人を失い、今また上司兼恋人を同じ麻薬で失う羽目になったマスミの悲哀がにじみ出る回。第3シリーズ#12「兇悪の骨・肌を売る捜査官」よりも原作(「兇悪の骨」)に近いハードボイルドなテイストが印象的だった。…まあ、第3のアレは乃木とマスミよりも兇悪のモチ肌だけが異様に印象に残るサービス過剰な話ではあったが。 *会田、10話目にして初のベッドシーン。雰囲気は第2シリーズ#57「兇悪の壁」チック。 *割符の件で矢部さんに褒められて「俺の頭はダテにここに乗ってるわけじゃないんでね」と得意がってる会田がかわいらしい。 *取引のとき、白い粉の袋を口で豪快に噛み破って中身なめてる会田、本物だったらえらいことじゃないのか?
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2009,05,30, Saturday
大桶師(こがし)為三郎(1961年・S36・7月29日OA)
週刊読売テレビドラマ・コンクール入選作品(以上、読売新聞より引用) 【桶造作り名人の悲話】(以上、毎日新聞夕刊より引用) *フルネームがついてるところを見るとそこそこ重要な役どころではないだろうか。娘の彼氏か?
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2009,05,28, Thursday
「鼠小僧」(1961年・S36・2月21日)CX 22:00-22:30
【一世の怪盗 「鼠小僧」】 天知茂が主演(以上、読売新聞より引用) *再現ドラマ風なのか何なのかよくわからないが、ドラマ「主演」はこれが初めてかも?(「光秀反逆」の主演はどう考えても信長じゃなくて光秀だろうし。)薄化粧+特別衣装で引き回し、というのは見てみたい。 *実は#59「血闘鍵屋の辻」にも出ているがこちらは詳細なし。名前が出てる丹波さんが荒木又衛門なのか?また使い走りなのか?
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2009,05,27, Wednesday
#9「兇悪の道」(1973年・S48・5月31日OA)
捜査一課のベテラン刑事・佐久間(美川陽一郎)は勇退を迫られ、鬱屈した日々を送っていた。幼い男の子が団地の屋上から不審な転落死を遂げ、母親の京子(市原悦子)に事情聴取に向かった際、先に特捜部のいけすかない会田(天知茂)が来ていたことで日頃のイライラが爆発。会田なんかに邪魔はさせんぞお、負けんぞお、会田のばかやろー、と地球が丸いことさえ会田のせいにしかねないほど彼に対抗意識を燃やし、酔いつぶれて同僚や娘の鈴子(真屋順子)に愚痴るのだった。 そんな父親を心配した鈴子は、苦しんでいる父の気持ちを察してほしい(つまり事件を譲ってほしい)と会田に直談判する。「無駄だな。そんな話をきいても俺には何の役にもたたない」会田は冷たく言い放ち、もっと父親を信じてやれ、今の彼には信じてくれる人が必要なんだと娘を返した。 会田が京子に接触したのは、道路開発局のタイプ課にいた彼女が道路拡張工事の不正に関わる文書を何者かに流している疑いがあったからである。京子のマンションにあった人形に着目した彼は、それがラブスナックの開店記念品であることを突き止め、このいかがわしい店に京子が南条(石井宏明)という男と頻繁にきていたこと、そして南条はすでに別の女と関係を持っているらしいことを聞き込んだ。 ホシは邪魔になった京子の口をふさぐかもしれない――。会田の懸念通り、ガス栓が何者かに故意に開かれ、就寝中の京子の身に危険が迫った。張り込み中の鈴木刑事(梅津栄)によって救い出された彼女だったが、「あたしが栓を閉め忘れた」の一点張り、あなたは女の気持ちなんか分かりません、と会田の言葉に耳を貸そうとしない。 会田は件のラブスナックへ足を運び、人待ち顔の道路開発局の封筒を持った女・かおり(森みつる)を尾行。南条と待ち合わせているらしいマンションに先に乗り込み、次に殺されるのはあんただ、とかおりを諭すのだが、彼女は土壇場で南条を逃がしてしまった。彼女を殴って外へ追う会田。しかしそこへ病院から逃走した京子が現れ、会田の前に立ちふさがる。「刑事さん、あたしを捕まえて下さい。あたしはあの人と一緒になるために……」自分の息子を殺したことを告白しようとする京子を、会田は止めた。「君を捕まえるのは、俺の役じゃない」 京子は佐久間の元で自白。なぜ私に、と驚く佐久間に京子は言う。「会田という刑事さんに言われたとき、あなたのところへこなければと思ったんです」それは父親のような気がしたからなのではないか――佐久間は一課を辞して小料理屋を経営している先輩・徳田(柳家小さん)の引き際を感じた状況と同じであることを悟った。「いくら日のあたる場所にいても、老木に花を求めるのは無理のようですなあ…」寂しそうに呟く佐久間に、橘(渡辺文雄)は何も言えなかった。 かおりを連れて張り込む会田の前に、南条が姿を見せた。だが会田は彼を駆け付けた佐久間に託し、そのまま背を向けて去るのだった(昭和ブルースは1番) *寂しい未亡人とハイミスが陥った迷路と、老刑事の引退間際の悲哀と執念。どちらにも非情を装いながら人情味あふれるフォローを忘れない会田がいい感じ。 *初登場時(#3)からなぜか会田を目の敵にしていた佐久間刑事役の美川さんは天知プロ(A&Aプロ)創設時のメンバーなので、実はとても仲が良かったのかもしれない。 *愛くるしい体型の女の子が口をチュッととがらせてるラブスナック(凄いネーミングだ)の人形、たしかうちにもあった…。 *ためになる(?)会田語録「男が女に優しくするときは、それなりの理由があるもんだ」 …そうなんですか男性の皆様。
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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:38 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2009,05,24, Sunday
「炎のとき」(1962年・S37・6月8日OA)
【姉の愛情・弟の心】高島みゆきらで「炎のとき」(以上、読売新聞より引用) *この姉弟愛に割り込む男としての天っちゃん、傷心の姉を慰めるような単にいい人なのか?(それはそれで何かつまらないような)。でも高倉さんだしなあ、「平川!」とか呼び捨てにされてたりしてなあ←新東宝映画参照
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