2007,04,10, Tuesday
「明智さん、好きよ。・・・一緒に死んで!」美女の激しい愛に明智センセイ、かなり押され気味です。おまけに偽者にぶんなぐられて地下に監禁されたり鎌で襲われてる間に依頼者2名を殺されてしまったり、探偵業のほうもふんだりけったり。
【明智先生ファッション劇場】:センセイの服装をキャプチャーしてみました(ニセ明智が強烈)
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2007,04,08, Sunday
「女郎蜘蛛が泣いた」(1980年・S55・2月26日OA)
剣さん(天知茂)にホの字の蕎麦屋「白菊」の色白女将・おきく(村松英子)は、かつて世間を賑わせた義賊・土蜘蛛一味の頭目の養女で、“女郎蜘蛛”と呼ばれた凄腕の錠前破り。頭目が部下の裏切りで憤死した際、弟の佐吉(下塚誠)と共に泥棒稼業から足を洗っていたのだが、当の裏切り者・竜次(片桐竜次)がニュー土蜘蛛一味を率いて悪逆の限りを尽くしているのを知った佐吉が彼を糾弾するも逆に捕らえられ、おきくは弟の命と引き換えに盗みを強要される羽目に陥ってしまった。 「俺は“女郎蜘蛛”を見付けたら斬らなくちゃならねえんだ。俺はそんなことはしたくねえ。…分かってくれるな」おきくの正体、そして苦境を知った剣さんは、彼女を制して単身で土蜘蛛一味のアジトへ乗り込む。が、佐吉を助けた後で落とし穴に落とされあろうことか気絶。しかも逃したはずの佐吉はすぐに捕まってしまい、結局おきくは寺社奉行の屋敷へ忍び込むことに。 彼女が将軍家拝領の壺を盗んでいる最中、剣さんはいつのまにか二本差しを取られ念入りに縛りあげられた揚句、えらく大掛かりな時限爆破装置まで備えられて大ピンチ。しかしそこは誰あろう剣さん、機転を効かせまくって脱出すると、おきくと竜次の取引場所へとダッシュする。 だが時既に遅く、壺をゲットした竜次一味に佐吉は斬られ重傷、おきくも凶刃に倒れていた。竜次を叩き斬った剣さんは「旦那にだけは見せたくなかった…」そう呟いて胸の中で動かなくなったおきくの肩の女郎蜘蛛の刺青を、そっと隠してやるのだった。 そして江戸の牙は、竜次たちを動かしていた寺社奉行職を狙う白木(川辺久造)と火盗改めをまとめて成敗。生き残った佐吉の幸せな生活を確認し、剣さんは朝の散歩(=エンディング)へと向かった。 *潔いほどネタバレしていた最初の頃と違って、近ごろの予告編は少しは危機感を抱かせてくれる作りになっている(今回でいえば、殺陣の場面で剣さんの姿を映していないとか)。少しだが。 *明智センセイ並の脱出力の剣さん。もうすこし味方を頼ってもいいんじゃないのか。 *出陣部屋に竜の屏風。剣さんの睨みと併せて怒りMAXな様子がよく表れていた。 *「何者だ」と問われニヤリと笑う剣さんの背後からひょいひょい出てくる3人。ああ戦隊チック(というより身長・体格差を考えると特撮チックというべきか)。
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2007,04,07, Saturday
「生か死!? 暁の脱出作戦」(1980年・S55・2月19日OA)
何かの所用で外泊した帰り道、風邪を引いてリタイヤした兵さん(藤村俊二)を置いて独り本所へと足を進める半さん(坂上二郎)は、途中の板橋宿・亀屋で一夜を明かすことにした。 宿の客は、駆け落ちしてきたお嬢さんと手代、大金を店からパクッってきたような番頭風情、島帰りの胡散臭げな男、疲労の色濃い鳥追い女、そして眼光鋭い怪しい浪人5人組。自分たちを使い捨てにした藩への復讐のため、国許から送られてくる千両箱を襲撃しようと準備している浪人グループは、たまたま宿の女将(榊ひろみ)とその娘(斉藤浩子)にライフルを見られてしまったため、宿の客を一人残らず自室に監禁する。 それぞれ訳ありなメンツだけに、どろどろした人間模様が繰り広げられる狭い部屋。金をやるから逃がしてくれと懇願した番頭風情、撃ってみやがれ撃てねえだろといきがったシマ帰りが続けて斬殺。浪人のリーダー(上野山功一)がキレ者で、半さんも迂闊に身動きがとれない。 一方、残りの本所方メンバーは、小料理屋でお咲(=武田の咲良子姫:山村葉子)の誕生日を祝ってのんびり一杯やっていた。しかし半さん達がなかなか帰ってこないことで夜も眠れない心配症(部下思い)の剣さん(天知茂)、伝さん(若林豪)、志乃さん(白都真理)はそろって板橋宿へと向かい、事の真相を知るや反撃の準備を開始するのだった。 *兵さん抜きでの戦闘(おひょいさん怪我でもしてたのか?)。しかし半さん、旅に出てたのにそのいつもの白装束はどこで用意したんだ! ←お約束、お約束 *鳥追いルックで板橋宿に行った志乃さんが、次のシーンでは普通の町娘スタイルになってたのも謎だ ←だからお約束 *やけに気のない(棒読みの)「江戸の牙参上」も気になった<剣さんの口上
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2007,04,05, Thursday
『あぶく銭』(1970年・S45)
“ヒゲ松”こと松五郎(勝新太郎)、“爺さま”こと万蔵(藤岡琢也)、“ガキ”こと三郎(酒井修)の悪名高き賭場荒らしトリオは、磯部組と橋本組がシマを張る町へとやってきて、早速ヤーさんの金をかっぱらうなどやりたい放題。 橋本組の若ボンがいじめられているのをたまたま救ったヒゲ松は、代貸・七蔵(高城丈二)の様子から、この組が磯部(成田三樹夫)へ返すための金を何者かに強奪されたことで窮地に陥っていることを知る。実はその金を奪ったのは自分たちであるため、良心の呵責を覚えてそのまま返そうとするのだが、肝心の金は、隠したはずの場所から綺麗さっぱり消えていた。 あわてて賭場で荒らしを試みるも、盗って来たのは札束ではなく領収書。安宿で不貞腐れる三人だが、女に目がないヒゲ松は女中のおしま(水野久美)にひとめ惚れ。病弱の幼い息子を抱えて働くおしまに果敢にアタックするのだが、彼女には忘れられない人(=息子の父親)がいた。 そんな中、食堂をふらりと訪れた着流しに白マフラーの(というより包帯っぽい白布をなびかせた)そのスジの客(天知茂)を見ておしまが声をあげた。「政吉さん…!」彼こそがおしまの想い人だったのだ。彼女に会って驚いた顔をしたものの、俺を追うなといったはずだ、女房にする気はねえ、そりゃほんとに俺の子か? などと実につれない政吉。しかし「だめよ政吉さん、そんな風にわざと言っても」とおしまに図星をつかれて「…おめえにゃかなわねえよ」とのろけモード満開になりかけるのだが、そこへ現われたヒゲ松を見て表情が変わる。 驚いたのはヒゲ松も同じ。この“さむらい政”はかつて彼らに賭場を荒らされメンツを潰されたのを根に持って執念深く自分を付け狙う天敵なのだ。ここで会ったが百年目とばかりにヒゲ松を海岸へ誘いこみ、ドスを抜く政吉。やられたふりをしてハジキを取り出したヒゲ松の前に、追いかけてきたおしまが立ちはだかり、両者はしぶしぶ引き分けた。 一方でなんとか橋本組に金を返したい三人は、磯部の賭場を荒らして金を根こそぎ奪い取り、札束入り鞄を橋本組の玄関に置く。帰宅した七蔵がその鞄を手に取った拍子に磯部組の連中が押しかけてきた。お前があの三人を使って金を奪ったんだろう!とあらぬ疑いをかけられた揚句に集団リンチにかけられ、七蔵はあえなく命を落とす。 さらに、轢死に見せかけようと線路に七蔵の死体を置いている現場を見てしまったおしまも襲われ、政吉の腕の中で犯人の名を告げて息を引き取ってしまった。彼女の亡骸を前にしばし無言のヒゲ松と政吉は、豪雨の中を磯部組へと乗り込み、大乱闘の末に仇を討つのだった。 ひょんなことから最初に奪った事の元凶の金も見つかり(←ヒゲ松なじみの芸者・蝶子:野川由美子がこっそりネコババしていた)、それを持って悠々と引きあげるヒゲ松に政吉は声をかける。「おめぇとの決着がまだ残ってるぜ」渋い顔できびすを返し、政吉の胸元に札束をねじ込むヒゲ松。「残ってるのは、おめぇの子供よ」 それは香典代わりだ、(決闘なら)いつでもヤルぜ。最後にキメて去ってゆくヒゲ松を、政吉は呆れたような、でもホッとしたような、なんとも複雑な表情で見送った…。 *えらく意味深だった白マフラー、ヒゲ松との決闘シーンでおもむろにばっと外してそれから影も形もなくなった。なんだったのか。 *かつて(=松竹下加茂時代)雨の中の撮影で肺炎を起こして生死の境をさまよった天っちゃんだが、20年も経つとすっかり肉も付いて(むしろ付きすぎの感があれど)モロ肌脱いでの立ち回りは見ごたえがあった。こういう乱闘では殺されやしまいかとハラハラするのだが(東映作品なら絶対死んでたと思う)、薄幸な役目をぜんぶ高城さんが担ってくれたおかげで事なきを得たようだ。 *豪雨の中ずぶぬれで歩くヒゲ松の後ろから、赤い番傘&雨よけ付きの下駄で歩く政吉。律儀(デリケート?)な感じがさむらいなのか。
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2007,04,04, Wednesday
「悲愁 錦絵の女たち」(1980年・S55・2月12日OA)
錦絵に描かれた美女たちが次々にかどわかされる中、女を物色して歩く隻腕の浪人が出没。長崎から来た彼、坂田源三郎(亀石征一郎)は伝さんのかつての試合相手で、2年前に離れ離れになった恋仲のお藤(三浦真弓)を捜していた。お藤に横恋慕した与力の大崎(宮口二郎)が、彼女の父のライバルである肥前屋(小林重四郎)と結託し、父を罠にかけ斬首、逃げる坂田とお藤を追いかけ、坂田を銃で撃った揚句にお藤を連れ去ったのだ。 往来でお藤と瓜二つのお島(三浦真弓:二役)という水茶屋の女に出会った坂田は驚愕する。さらに、美女拉致事件の現場にも彼女の姿が。果たしてお島の正体は? 美女たちはどこへ? 江戸に来ている肥前屋、大崎の背後に控える小笠原肥後守(ラスボス:北原義郎)のもとへ潜入した志乃さんの運命やいかに? …とまあ久々のサスペンス時代劇スタイル。明智センセイばりの情報収集力で唐突な真相を明かしてくれる剣さん(素手で乱闘した以外はたいして見せ場もなかった天知茂)に、ここは素直に驚こう。 *いつのまにか小料理屋を開いている武田の咲良子姫=お咲さん(#14「秘境 女軍団逆襲す」参照:山村葉子)。なんでも剣さんの尽力があったのだとか。アフターケアも万全ですな>剣さん *志乃さんが不在だったため、とうとう新米同心コンビが十手が乗った三方を発見してしまう。が、それについてのアフターケアは一切なしでエンディングへ。微妙にガードの甘さを露呈させているのは最終話への布石か(あと6話だし)。
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2007,04,03, Tuesday
『剣聖 暁の三十六番斬り』(1957年・S32)
柳生十兵衛(辰巳柳太郎)から秘伝を授かった荒木又右衛門(嵐寛寿郎)。弱きを助け強きをくじく天狗のおじさんならぬ又右衛門さんは、河合又五郎(丹波哲郎)に父を殺された義弟の渡辺数馬(和田孝)の助太刀をして伊賀・鍵屋の辻で大暴れする。無声映画のチャンバラもどきのBGMが盛り上げてくれるクライマックスの三十六人斬りは、観客が彼に求めたものに堂々と答えてみせるアラカンさんの役者魂も垣間見られて圧巻だった。 長い間“伊賀モノ”だった身にとっては『荒木又右衛門』やら『鍵屋の辻』やらはすこぶる身近な言葉なのだが、又右衛門&数馬の他にあとふたり味方がいたというのは恥ずかしながら知らなかった。若いほうの岩本孫右衛門、それが今回の天知茂の役柄である。 又右衛門さまの中間(ちゅうげん)らしい孫右衛門は、廊下に控える年長の武右衛門(討ち入り仲間:広瀬康治)とは違い、庭先からタタタと駆け寄り「旦那様! ○○様がお越しになりました!」と声をかける下っ端くんとして登場。又五郎を追って4人で旅を続ける途中も、店の主人に聞き込む(ウソをつかれてるのに正直に信じる)・宴会に興じる又五郎一行の様子を探る・橋の上で見張るなど、旦那(=アラカン)様の完全なるパシリ仕様で、「ハイッ!」と軽やかに返事をしてタタタと駆け出す姿だけがやけに印象深かった。 実はこの映画の撮影が結婚式/新婚旅行とかぶっており、本人は奥様よりアラカンさんを選びそうな勢いだったようだが、撮影所のほうで調整してくれて事なきを得たらしいので(「奥さんこんにちは」参照)、ひとりだけ偵察その他で姿が見えないシーンが増えたのかもしれない。 しかしそのせいで、鍵屋の辻の茶屋(のちの『数馬茶屋』←今でもある)に着くなり「そこの先の長田橋で(見張っておれ)、いいな」とアラカンさんに命じられまたしてもタタタと走っていったのはいいが、味方の3人の末期の酒盛りに混ぜてもらえず、又五郎が来たのを大急ぎで知らせに戻ったらすぐさま「行け!」と追い出されるという、ちょっと可哀相な扱いも見られた。しかも戦闘になるとあっという間に怪我して戦線離脱。二刀流でばっさばっさ斬りまくる(@江戸の牙)のはあと22年も先のことだから仕方が無い。 *武右衛門は死亡したが、孫右衛門くんは生き残り70余歳まで長生きした模様( 青空文庫「鍵屋の辻」直木三十五より)
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2007,04,02, Monday
「渡る世間の鬼を斬る」(1980年・S55・1月29日OA)
金策のため賭場を開いてアコギな取立てをする御家人が横行し、同じく賭場の稼ぎを収入源としている岡っ引きの茂十親分(深江幸喜)は大迷惑。茂十の下っぴきでとにかく親分命の幼馴染コンビ、才助(北條清嗣)と与吉(伊藤敏孝)は、自分たちの判断で御家人・三沢(北町嘉朗)宅へと押し入り金を盗もうとした。が、与吉が命を落とした揚句、余計なことをしやがって!と才助は親分に大目玉を食らう羽目に。 与吉の妹・おせき(秋谷陽子)は、剣さん(天知茂)と結託して才助に足を洗わせようとするのだが、茂十親分みたいなビッグな男になるんだと頑固に言い張る才助は聞く耳を持たない。やがて与吉を殺した三沢の用心棒・梶原(中原博久)が茂十の子分達に斬殺され、三沢VS茂十グループの抗争は激しさを増してくる。なぶり殺しに遭う梶原を助けるでなく黙って見ていた剣さんは新米同心コンビから臆病者呼ばわりされるが、ちゃっかり浪人姿に扮すると三沢に近づき、梶原殺しをタレ込んで用心棒に収まった。 騒ぎが大きくなると立場上困る三沢は茂十に手打ちを持ちかけ、賭場へ押し入った子分の三つの首を差し出せと要求。実は才助&与吉が忍び込んだ夜、三沢宅に借金のカタでとじ込められていた娘たちを半さん(坂上二郎)と伝さん(若林豪)の二人が救っていたのだ。後の二人(=半さん&伝さん)のことは知らんがとりあえず才助はお渡ししやすぜ、とあっさり自分を引き渡そうとする親分に、ようやく才助の目も覚めた。そしてあわやという瞬間、どこからか(って本所方から)江戸の牙が現われ、タチの悪い腫れ物の膿をまとめて掻き出した(←汚い喩えby 剣さん) 後日。変わり身が早いというか意外と楽天家だった才助がおせきちゃんと縁日で傘売りをする様子を、剣さんはにこやかに見つめるのだった。 *天っちゃん的には『なんで俺じゃないの?』とそれなりに気にしていたに違いない(推定)オープニングの立ち回りがようやく剣さんバージョンに。・・・とはいえ、少々もっさり気味というか、いつものラストの殺陣の方が数倍カッコいいような気がする。 *前回で北町奉行所をかき回したあとではえらく小粒な敵だった。親分といっても岡っ引きだし、御家人役は天知ファミリーの番頭格・北町さんだし。 *伝さんの三枚目キャラ復活。 *梶原役の中原博久さん(←EDクレジットによる)、どう見ても顔は中田博久さんに見えるのだが・・・。
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2007,04,02, Monday
「恐怖の人間狩り」(1980年・S55・2月5日OA)
鉄砲組組頭・織部(伊達三郎)の屋敷側の幕府御用地には薬草が生えていて、それをこっそり採りにいった町人達が戻ってこないという噂が広まっていた。そんな折、長屋住まいのおみよちゃん(仁和令子)の父親が、やはり薬草を採りに行き射殺体で発見される。御用地へ不法侵入したかどで八丁堀は罪人扱い。もしもの時にはワシがかつて世話になった剣さん(天知茂)を頼るのじゃ、とおとっつぁんに言われていたおみよちゃんは必死の思いで本所方を訪ねるが、当の剣さんは話だけきいてプイといなくなってしまう。 またしても新米同心ズから冷たい目で見られる剣さんだが、実はもうシマ帰りの遊び人に扮して織部の屋敷に潜入する算段を立てていた。中間部屋へ入り込んだ精吉っつぁん(=剣さん)は、織部が廻船問屋・西海屋(武藤英司)とつるみ、若年寄の妾の子・辰之助(荒谷公之)を利用してなにやらよからぬことを実行中であることを掴む。 町人に化けた兵さん(藤村俊二)が囮として御用地へ入ったところ、早速捕まって射撃場へと連行された。妾腹の子という境遇ゆえか歪んだ人格を持つに至った辰之助はガンマニアで、町人たちを狙撃のターゲットにしていたのである。的にされかけた兵さんの窮地を、剣さんは銭形平次ばりの投擲で救った。 一方、つれない剣さんを追い求めて過労で倒れたり口封じのため狙われたり散々なおみよちゃん(最初の段階で「心配するな」くらい言ってやるべきじゃなかったのか>剣さん)。彼女のイイ人、和吉(菅野直行)までも西海屋の手下に捕まり拷問の憂き目に。和吉を救うために自ら飛んで火に入り、恋人ともどもあわや辰之助の餌食になりかけたおみよちゃんを助けにきたのは、なんと志乃さん(白都真理)だった。←実に珍しいアクションシーンあり 志乃さんに二人の救出を任せた江戸の牙たちは織部の屋敷を急襲、ガンマニアな若殿もなんのその、全員をさくっと地獄へ送った。 *前回から挿入された剣さんのオープニング殺陣がプチ・リニューアルしていた(ちゃんと納刀まであって、スピーディーに)。天っちゃんのコダワリを垣間見た気が。 *囮になることを決意した兵さん、「俺はやるよ」と半さんの前で剣さんのすちゃちゃちゃ納刀をマネ。 *戦闘中に何かぽとっと落としませんでしたか剣さん。
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2007,03,30, Friday
「見習同心・純 白夜に死す」(1980年・S55・1月22日OA)
*以下ネタバレ失礼・・・というよりそもそもタイトルが直球なのでまあ良いかと 平然と賄賂を貰い女を買い漁る北町奉行所の同心たち。吟味与力の矢崎(西沢利明)の仲間達、名づけて矢崎軍団が、街のフィクサー、浮芥定浚請負(=うきあくたじょうざらえうけおい:ゴミ清掃請負)の玄蔵(須賀不二男)一家とツルんでやりたい放題の有り様なのだが、そんな中、若手同心・速水(西田健)だけは職務熱心で正義感に溢れていた。彼のキレる仕事ぶりを目にした剣さん(天知茂)も満足げだ。 とある長屋では、お栄(松岡由利子)という女が亭主・定吉(高田直久)の借金のカタに玄蔵一家に連れて行かれそうになっていた。そこを救った剣さんは一味をボコボコにし、どぶさらいと嘲る北町同心・平林(=矢崎の腹心:大林丈史)に「どぶさらいでも本所方与力だ、てめえたち同心風情と格が違うんだ!」と吼え、珍しく体温が高くなっているところで久々に雪さん(竹下景子)と再会。彼女の切ない乙女心をふんわりかわしつつ朝比奈宅へ向かい、これまた久々の軍兵衛(三船敏郎)に奉行の首が飛んでも構わんとのお墨付きを貰うと、北町奉行所内の大掛かりな腐敗組織壊滅へと捜査を開始する(この時点で剣さんたちはまだ矢崎が黒幕だとは分かっていない)。 一方、剣さんに救われたはずのお栄だが、自分を売った亭主の元へは戻れずにいたところを玄蔵一家に見つかり、抵抗されてカッとなった手下・銀次(市村昌治)に殺されてしまった。死体を運ぶ本所方の見習同心ズのところへ速水が登場、道場の後輩だという純(京本政樹)は彼にくっついていく。 そのころようやく黒幕が矢崎であること、腐れ同心たちが総勢20名もいることを突き止めた剣さんは、相手が同業だけに再び軍兵衛に一応お伺いを立てる。「そやつらを独り残さず斬れ」とまたしても豪快な言葉をもらって不敵に頷く剣さんを、障子の影で雪さんは心配そうに見つめていた。そんな娘の恋心を知ってか知らずか、「今の世の中には、あのような男が必要なのだ。出世を望まず、妻も娶らず、命を惜しまず、天下の腐敗と闘う男が・・・」と軽くジャブを繰り出す軍兵衛サマ。 速水は張り切って下手人の銀次を突き止めたものの、矢崎は銀次の代わりに亭主の定吉を捕縛、激しい拷問の末に偽りの自白を導き出す。剣さんの忠告もあって今まで我慢していたが、あまりに汚いやり口にとうとうキレた速水は、矢崎たちの不正を奉行に訴えることを決意。しかし「あんた虫けらだー!」と矢崎を指差して詰るという過剰な正義感ぶりの故に矢崎にバッサリ斬られ、たまたまそこに居合わせた純も刃の犠牲に。 キレ者だけに速水は「江戸の牙」(このネーミング、瓦版にも載ってなかったのに周知なのはビックリだ←それは言うな)の正体に気づいていた。死ぬ間際に剣さんの正体を打ち明けられた純は、瀕死の身体を引きずって本所方へ戻る。駆け寄る面々に囲まれて、どうしてもここで死にたかった、私が間違っていた、本所方の本当の…ときわどいことを全員の前で言いかけて息を引き取った純。 悲しみと怒りで眉根の皺がMAXとなった剣さんら牙メンバーは玄蔵を拉致、矢崎に取引を持ちかける。明け方、全員が戦闘状態で集う矢崎軍団。そこへ与力同心の正装で彼らは現われた。同業のよしみで見逃してやる、そううそぶく矢崎に「同業だと?ふざけるんじゃねえ!よおく見ろぃ、今日の俺たちにゃ十手はねえぜ!」と叫ぶと羽織袴をばっと脱ぎ捨て、梵字入り白装束だけ(数珠たすき無し)となった剣さん以下江戸の牙たちは、腐れ軍団を壊滅させたのだった。 *オープニングに現代の警察機構との比較映像がなくなり、江戸一色に(「御用、御用」なシーンが挿入された)。ちなみにまだ殺陣はそのまま。 *「いいよなあ速水さん。それに比べてうちの中年同心は・・・」と愚痴るゲンとサブに、「あのひとたちの本当の姿を知らないから(そんなことがいえるのよ)・・・!」といつになく強い口調で志乃さんがきわどい発言。でもこいつらほんと疎いからなあ。 *白一色の江戸の牙。カッコいいことは確かなのだが、いつもの下半身のモコモコが無いからか、なんだか下着で(あるいは温泉の浴衣で)闘っているような恥ずかしさも憶えた。それにしても袴をどうやってばっと脱いだんだ剣さん!(さては明智センセイ仕様か?) *おまけに剣さん、よく見たら一本目の納刀、鞘に収まってなかったような(わあ見ちゃいかん見ちゃいかん!)
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2007,03,29, Thursday
「慕情 嵐を呼ぶ地獄船」(1980年・S55・1月15日OA)
伝さんの刀はなぜ普段は竹光なのか、その真相が判明する回。 嫁入り直前にかどわかされた呉服商の娘の亡骸が川に浮かんだ。通りがかった伝さんは、ギャラリーの中のひとりの女・お銀(田島令子)を見て顔色を変える。下駄の鼻緒切れという絶好のチャンスで近づき言葉を交わして以来、彼の心は彼女でいっぱい。心配する剣さん(天知茂)にも「幽霊に出くわしちまった・・・」と呟くだけで多くは語らない。 一方、妙齢の大店の娘が行方不明になる事件が周期的に起こっており、いづれも拉致前に同じ女に髪を結ってもらっていたことが分かる。その髪結いこそ、目下伝さんがホの字のお銀。娘たちを外国へ売り飛ばしている平戸屋夫婦(近藤宏・新井麗子)に拾われた彼女は、彼らの言いなりで手引きを担当していたのだ。 彼女の始末は俺に任せてくれと単身でお銀をそれとなくストーキングしていた伝さんは、秘密を知られちゃ敵わんと平戸屋が放ったならず者たちに(罠と知っていたらしいが)襲われた。竹光でもめっぽう強い彼だが、お銀を人質に捕られると抵抗できなくなり、なすがまま。 そのころ本所方では、今日あすにでも売り飛ばされそうな娘たちを案じた半さん&兵さん(藤村俊二)が、伝さん抜きでも平戸屋に乗り込もうとリーダーに談判中。しかし剣さんは彼を待つといい、実はお銀は、伝さんの亡き愛妻・加恵にうり二つであること、加恵さんは誤って伝さんの刃に倒れたことなどをまるでその場にいたかのように詳細に語り始める(ちょっと明智センセイが乗り移ったよう)。 傷を負いながら本所方に戻った伝さんに、お銀は人身売買の取引時刻と場所を告げた。4人揃って平戸屋に乗り込んだ牙メンバーは悪人どもをメッタ斬り、蔵に押し込められていた娘さんたちを救出した。 情状酌量で八丈送り3年が決まったお銀に、伝さんは無事に帰って幸せになれと励ますのだった。 *#3「阿片!墓標なき男」に続く伝さんのハードな過去・第二弾。このところ三枚目っぽくなっていたのでシリアスキャラに引き戻したのか。 *半さん&兵さんが舟でぎっちらこ、橋の上には剣さん、という珍しい牙登場シーンだった。しかも任務完了(=ラスボス成敗)時、呼子が聞えてきてちょっと焦って(でもいつも通りすちゃちゃちゃとカッコつけて)の納刀も。
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