2007,12,28, Friday
#97「洞爺湖に散った兇悪」(1975年・S50・8月14日OA)
革命家の若い男女によって工場から爆薬が盗まれた。現場に落ちていたすずらんのブローチを手掛かりに、会田(天知茂)たちは犯人の一人・諸口雪子(北川めぐみ)の故郷・北海道に飛ぶ。 もう一人の犯人・小池(池上明治)は内ゲバに見せかけて殺された。既に道内にいるらしいリーダーの益川(吉田豊明)の手に爆薬が渡ることを阻止したい会田は、雪子の母・信乃(風見章子)に事情を説明して協力を仰ぐが、娘が革命家だと聞かされた彼女のショックは大きい。 内縁関係にある益川に爆薬をさっさと手放した雪子が母の許に訪れた。同じく北海道入りしていた橘警部(渡辺文雄)の特捜ばりの追及にもあくまでシラを切り通し、テロを実行することに何の呵責も覚えていないらしい雪子を目の当たりにして、信乃は思わず娘の首に手をかけるのだが、母の愛が勝ってしまいあえなく挫折。雪子はリーダーを追って待ち合わせ先の洞爺湖へ急ぐ。 雪子の親友で情報係の康子(桜井浩子)の動きをマークしていた会田たちも洞爺湖に集まっていた。しかし、康子が益川に接触した現場を押さえようとした瞬間に雪子が現れ、益川と共に逃避行。洞爺湖の中島に向かったふたりを四方(葉山良二)と坂井(宮口二郎)を連れて追いかけた会田だったが、ふたりは抱き合いながら爆死、駆け付けた信乃は立ち上る噴煙を見ながら泣き崩れるのだった(昭和ブルースは1番) *ラストで爆弾カップルの至近距離にいた会田までが巻き添えをくらったような思わせぶりな展開になり、四方さんや坂井が慌てふためくのだが、既に昭和ブルースのイントロが被っているため見ている方はそれほど心配しない作りになっている。 *特捜部からは四方・坂井・江沢(江波杏子)各刑事が北海道に来ていたが、なぜか一課の橘班長は珍しく単独行動。しかも北の大地で気持ちに余裕ができたようで、会田を全面的にバックアップしていた(そんな橘さんを見てちょっと嬉しそうだった会田がかわいい)。 *信乃さんのマンションの前の公園にけっこう大きな石碑があって、そこに「ポチ」と大書きされていたのがなんだか無性に気になった。なぜポチ? 落書きか?
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=246 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:03 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,27, Thursday
#96「兇悪のヌード」(1975年・S50・8月7日OA)
おねーちゃんとプールでいちゃついている最中に大会社の社長が射殺された。だが犯人は何者かに狙撃され死亡。捜査一課の橘警部(渡辺文雄)らが遺体の弾を調べているところへフラリと現れた会田(天知茂)は、同じライフルの弾をちらつかせて協力を申し出ると思いきや、いつもの調子で物別れ。 右田(左とん平)は狙撃犯がいた疑いのあるマンションでひとりの女に目星をつけていた。だが昼食を奢ってもらおうという下心(?)で会田に報告したせいで先を越され、会田はちゃっかりその女・モデルのエリーゼ堀こと堀内久子(川崎あかね)の部屋を訪れ、見知らぬ男に押し入られたという状況をお色気ムードで再現して(させられて)、剃刀の替刃に残る男の指紋から彼女の嘘を見破った。 死んだ男のムショ仲間・城山(浅見小四郎)に接触し、情報を得ようとする会田のやり方を橘は非難。法の遵守こそが日本の警察を世界一たらしめているのだと力説する未来の警視総監に向かって会田は「日本の警察が世界一である所以は、ひとりひとりのおまわりが命を的に働いているからだ!」とやり返し、タイミングよく城山から掛かってきた決死の電話に反応した橘を咄嗟に殴り倒す。 真犯人・星川(今井健二)は城山たちのかつての看守で、お前たちに便宜を図ったせいで職を追われて落ちぶれたのだと脅し、大臣暗殺を持ちかけてきた。特捜部は城山を保護して一芝居打ち、星川をあぶり出すことに成功した。・・・かに見えたのだが、彼がいた屋上に余計なアベックがいたせいで計画は頓挫、橘や矢部警視(山村聡)がなすすべもなく見守る中、やけっぱちの星川は人質にとった女性を脱がせ青空ストリップを敢行。と、そこで無言で一発ぶっぱなして星川を仕留めたのは会田だった。 犯人を射殺したかどで査問会議にかけられる会田だが、上司の矢部警視だけでなく、なさぬ仲の橘警部までもが「会田警部補ほどの勇気と決断力を持ち合わせていたら、おそらく私も犯人を射殺していたでしょう」と彼の行為を正当化してくれた。そんな自分が腹立たしくもありテレくさくもある橘さんはバーで泥酔、やってきた会田を先刻のお返しとばかりに殴り倒しておしぼりで顔を塞ぐ。それでも会田はどこか嬉しそうにされるがままになっていた(昭和ブルースは1番) *ライバル・橘警部との味わい深い人間関係が炸裂。反目しながらも相手を認めている様子がよく分かって大変いい感じである。 *日本の警察は世界一だ、というところで、かあちゃんは警官のとうちゃんを切り火を切って送り出し、いつ死体になって帰ってくるかもしれない覚悟を抱いているんだ云々と語る会田。あんたにかあちゃんいないじゃん、と出かかった前に「だからって情報屋を使っていいという理由にはならんよ!」との橘さんの突っ込みに頷いた。まったくだ。 *第1シリーズでとん平さん(=竜巻太郎)のヨメさんだった小牧リサさんが城山の妻役で登場。でもとん平さんとの絡みはなし。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=248 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:06 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,27, Thursday
#98「兇悪の閃光」(1975年・S50・8月21日OA)
(朝日新聞「試写室」8月21日付記事引用) 今夜の「兇悪の閃光」ではベテランの会田刑事(天知茂)が広島へ飛ぶ。東京で起こった殺人事件と麻薬ルートの捜査をするためだ。暴力団員になりすましてあるバーのマダム(高田美和)に接近。話していくうちに、この女性が麻薬に、さらには原爆と関係あることがわかってきた。脚本・安藤日出男、監督・松島稔。 *「俺は広島に帰ってきた。・・・が、帰ってきたのはあの一瞬の閃光で死んだ両親の墓参りのためではない」 原爆ドームでひとしきり(ちょっと泣きそうな感じがしないでもない)まぶしい顔をした後、会田は広島県警の山形さん(田崎潤)を訪ねてさっそく事件の話。どうやって単独捜査を、と心配する山形さんに不敵な笑みを見せた会田はその夜、そのスジの人以上にそのスジっぽいいでたち(ストライプ入りの白スーツにグラサン姿)で街を闊歩、いたいけなヤーさん連中を存分にいたぶっていた。 *高田さん扮するバーのマダム・淑子にはインテリ青年風の恋人・芳男(平井昌一)がいたのだが、結婚しようという段になって初めて、自分が被爆二世であることを母から打ち明けられて大ショック。しかも今までピンピンしていた被爆二世の親友・弘子(松木路子)が急性白血病で倒れ、死への不安と恐れでヤクの世界へ堕ちていったのだ(ちなみに松木路子さんの旦那様は放送作家・永野靖忠氏らしいが、これは監督の永野さんだろうか?) *当時は広島市外に疎開しており(#9「兇悪の口紅」の“学校に行くときに見た母の顔が最後”云々とは微妙に設定が違ってきている)、原爆投下翌日に市内に入り、足を棒にしながら両親を探したと語る会田。「だからこの身体は二次放射能を全身に浴びている。それでも俺は、歯をくいしばって生きてきた…」だがその俺よりも(白血病で死んだ)弘子さんはずっと立派だった、その彼女を悲しませるのか! と、死にたがる淑子に圧し殺した顔と声で訴えかけ、麻薬ルートの全容を聞き出すことに成功した。 *最後は鳩が飛ぶ平和記念公園で、いまだ愛し合う恋人同士を引き合わせてから会田は機上の人に。ロケお疲れさまでした。 *(2010.7.14追記)機上の人となった会田に被って昭和ブルースは♪見えない鎖が〜♪の4番。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=247 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:04 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,25, Tuesday
#95「兇悪の密室」(1975年・S50・7月31日OA)
経営状態が悪化の一途をたどる暁化粧品は、新薬の開発で起死回生を図ろうとしていた。ところが、その新薬を盗み出し会社を潰そうとする圧力にも耐え、明日の株主総会さえ乗り切れば、という段になって社長・五十嵐(野口元夫)が社長室で倒れてしまった。戦時中から五十嵐社長と二人三脚でやってきた副社長・片桐(内田朝雄)は病院よりもまず特捜部に電話をかけ、駆け付けた会田(天知茂)らに「会社を護ってくれ」と懇願する――。 一課の応援で新薬の強盗未遂事件を担当、片桐の非協力的な態度に辟易していた特捜部の面々は、この筋違いの要望に「警察は一企業の利益を守る番犬じゃない」と難色を示しながらも、犯人逮捕の名目でならと密室と化した社長室に張り込んだ。その結果、経理課長(穂積隆信)が怪しげな経済研究所(インターナショナル研究所)の沼田(南道郎)とつるんで会社の解体を狙って強盗を仕組んだことなどが判明、四方(葉山良二)らが実行犯を追う一方、会田は社長室に探りを入れにきた沼田に番犬よろしくヤキをいれ凄む。 極秘裏に連れてきた主治医・金沢(ケーシー高峰)の手当も虚しく、社長の容体は悪くなる一方だった。それでも親族にさえ連絡することを拒む片桐に対し、あんたは血も涙もないのか、そんなに会社が大事か!と会田の堪忍袋の緒が切れる。しかし片桐は、社長との思い出のシャベルを手にとりながら、自分たちにとって会社がどれほどかけがえのないものかを切々と訴えるのだった。 一夜が明けた頃、社長は息を引き取った。片桐は秘書の節子(有吉ひとみ)に命じて会田を遠ざけさせ、その隙に社長を自宅へ運ぼうとするが、片桐の執念に打たれたらしい会田はすべてを承知で見すごし、株主総会まで沈黙を守ることを約束した。 工作の甲斐あって、会社は倒産の危機を脱した。社長の葬儀に出向いた会田と右田(左とん平)は、新社長になるであろう片桐を祝福しようとするも、彼は常務の上野(高田浩太郎)に敗れたと肩を落とした。気力を失い、早く社長の元へ行きたいとしょげ返る片桐だったが、「今までのあんたはどこへいった! 堂々と胸を張るんだ片桐さん!」と会田に熱く励まされたことでようやく笑みを浮かべ、それを見ていた節子(やもめの片桐に想いを抱き続けている)の表情も和らぐのだった(昭和ブルースは4番) *なんでも屋と化していた特捜部だが、ラスト、あれだけ会社のために尽力したのに副社長になれず、おまけに社長の家族にも無視されて意気消沈する片桐さんの姿はシビアな非ライならではの図だった。 *徹夜明けにも関わらず、服も髪もぴっちりかっちりの会田。さすがだ。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=249 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:07 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,24, Monday
「哀しき士情」(1971年・S46・5月18日OA)
上杉十五万石が何より大事な家老・千坂兵部(丹波哲郎)は、殿さまがパパ(=上野介)の加勢をしてとばっちりを喰らうことを恐れており、赤穂浪士が討ち入ってきたときにすぐ勝敗がついて自分ちの殿さまが出陣しなくて済むよう、片腕・大須賀(睦五郎)に命じてわざとヘタレな連中を吉良邸へ赴かせた。何も疑わずに彼らを受け入れる上野介(市川中車)だったが、吉良家一のコワモテ、じゃなくて手だれの清水一学(おそらく吉良家一のハデ衿の持ち主:天知茂)だけは彼らの力量不足を見抜いていた(大須賀と二刀流で渡りあうカッコいいシーン有)。 一方、吉良邸の図面が欲しい赤穂サイドは屋敷にスパイを送り込まんと画策、高田郡兵衛(田村高広)の妹・おその(真屋順子)が兄に強引に乞われてその任に当たる。さっそく上野介に気に入られた彼女だが、図面をしたためているところを大須賀に見とがめられた。しかしその窮地をさりげなく救ってくれたのは誰あろう一学さん。邪魔されてムカついた大須賀は手下と共に無謀にも一学さんに夜討をかけようとするものの、「フッ、わざわざ腕の無いところを見せにきたのか」と不敵に笑われた挙句あっという間(カメラ早回し)にノされてしまった。 しかしムカついたのは一学さんもだったようで、その足で上杉邸へ向かい、兵部に真意を問う。兵部はそれに直接答えず、一学さんと堀部安兵衛(渡哲也)の義兄弟の証=脇差を手にとる。 ――お主はその刀で義兄弟の志を阻むのか。 そう問われてちょっと黙りこむ一学さんに、わしは内蔵助の志を阻もうとは思っていない、すべては上杉十五万石のためなのだと兵部は重々しく自らの士道を説く。その勢いに圧されたのか、一学さんは「それではせいぜい仲良くやることにしましょう」とあっさり帰っていった(新東宝対決はやはり丹波さんの勝ちらしい)。 おそのの素性が吉良家御用達の三州屋(清水元)にバレそうになり、亭主・弥助(田村亮)は自らの命と引き換えにして三州屋に秘密を守るよう懇願。事情を聞いたおそのは吉良邸から弥助の亡骸を弔いに向かうが、後をつけてきた人物がいた。探偵の虫が騒いだ一学さんである。 内蔵助(三船敏郎)と共に墓地にいた安兵衛は義兄弟の姿に驚き、吉良にチクられては大変とばかりに刀を抜いて対峙する。だが一学さんは「相変わらず気が早いな安兵衛」と動じず(その気の早さで前回は帰参させられたわけだからして)、一学さんに刀を交える意思がないことを見てとった内蔵助も安兵衛を諌めた。かくして大物にさりげなくナイスガイぶりをアピールした一学さんは、沈黙を守ることを誓って余裕の背中を向けて去ってゆくのだった。 *しかしおそのさんは次回、上野介に慰みものにされて自害してしまうそうである。きっと一学さんが呑気に構えていたせいだろう(っていうか、お次の出演は#39までないのだから仕方がない)。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=422 |
| TVドラマ(時代劇)::大忠臣蔵 | 11:42 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,21, Friday
'83 オールスター春の番組対抗ボーリング選手権 (1983年・S58・3月23日OA)
かろうじてリアルタイムで見た記憶があった映像を、ご厚意で見せていただいた。 【まずは始球式】 桂三枝&松原千明さんの司会で、テレビ朝日の人気番組・12組の出演者(総勢150名)が一同に会す(ピチピチのスクールメイツがレーンで乱舞する)豪華なオープニング。クレジットの先頭で「特捜最前線」と並列で「土曜ワイド劇場〜白い素肌の美女」のメンバー(天知茂・荒井注・高見知佳・小野田真之・叶和貴子・美池真理子)の名前が流れるが、入場は中間あたり。両脇と襟が白い黒シャツ&ややハイウエストのズボンといういでたちで、プラカード持ちの小林くん(=小野田さん)の後ろではなく横を歩いている天っちゃん、三白眼だが眉間が広い。 二谷英明さん@特捜の開会宣言、松平健さん@暴れん坊IIの選手宣誓ときて、始球式で天っちゃんご指名。大勢の期待を背負ってさらりと投げた球は、コースは良かったものの3本ほど固まって残してしまい、ちょっぴり溜息を誘う。 【本戦開始】 土ワイチームは最終Cブロック、まだひたすら爽やかな松平健さん率いる「暴れん坊将軍II」、東八郎さんの「爆笑ドットスタジオ」、筑紫哲也さんやら安藤優子さんやらの若き姿もみえる「司会者チーム」との対戦。「いやあ、なにしろ久しぶりなもんだからどうなりますやら」と朗らかに(眉間も広いままで)インタビューに答えるその直後に、声も顔もまるで別人のような明智センセイ@白い素肌の美女の番宣映像が流れるあたりのギャップが可笑しい。 龍虎さんや横内正さん、はたまた爺こと有島一郎さんがストライクを連発しトップを走る暴れん坊チームに比べ、「奇麗なフォームですねえ」などと審査員の先生の熱いまなざしを受けながらストライクどころかスペアが取れないキャプテン(=天っちゃん)のせいで土ワイチームは苦戦(「足ひっぱる人もいますしねえ」と名指しされて恐縮していた注さんや知佳ちゃんは着実にスペア)。10フレームでも「ダブルで逆転ですよ」と先生から期待を込めたコメントを貰いながら7本止まりで(2投目、明らかに別方向へ球が転がってしまい、投げてしばらくは止めたままの右手を早々にくるくるっと回して背を向けて)2位に終わってしまった。 【敗者復活戦】 3ブロックの敗者9チームの代表者(むろん土ワイチームは天っちゃん)が、1本づつ立てられたピンを倒すというルールで、まずは中央・1ピン倒しで半数ほどが脱落。続く左端・7ピン倒しでは投げた後にバランスを崩してコケかけるという大変レアな動作を見せてくれた天っちゃんだがかろうじてクリア、他にも山内賢さん@あばれはっちゃくチーム・肝付兼太さん@アニメチーム・野村沙知代さん(ノムさんの代理!)@司会者チームの4チームが残った。 次の右端・10ピン倒しを皆さっくりとクリアしたため、中央8・9ピンのスプリット倒しとなる。山内さんが1本残し、肝付さんが外して3人目の天っちゃん、ギャラリーてんこもりの中、生真面目な顔で(でも眉間は広いまま)非常にじっくりとリズムをとったあとでテンポよく投球。脇をくすぐられた8ピンが9ピンにしなだれかかって見事クリア! それまで意外に上手かったサッチーが外したおかげで、土ワイチームが決勝進出を決めた。 【そして決勝】 「特捜最前線」「あとは寝るだけ」「暴れん坊将軍II」そして土ワイチームの4組での決勝戦。“奇跡の生還”(本人談)を果たした土ワイチームが勢いにのって前半をリード、小林くんのストライクなども飛び出し絶好調だったのだが、やはりキャプテンのいまひとつ地味なスコアが禍してか、宿敵の暴れん坊将軍IIチーム(爺がまたしてもストライク。有島さん踊る踊る)の猛追に遭う。最後もストライクかスペアをとれば優勝という大一番で3本をスプリットしてしまい、2本倒せば逆転・1本で同点という状況で1本しか倒せず、暴れん坊チームとの優勝決定戦にもつれこむ。 今度は代表者が順に投げて得点の高い方が勝つというルール。芸達者を揃えていたものの、主演に華をもたせて代表者に据えた暴れん坊チームは、のっけから9本を倒した。だが、再び大いにタメまくってから投げた(眉間が微妙に険しくなってきた)土ワイの代表者(=言うまでもなく天っちゃん)も執念を見せて同じく9本をなぎ倒す。ところがお互いに残りの1本が倒せなかったために仕切り直し。今度はマツケンさんが中央に4本残してくれたおかげで、先程と同じく9本を倒した天っちゃんが優勝をもぎ取った。 【閉会式】 身長ぐらいはありそうな優勝トロフィーを受け取り「大奇跡ですねえ。まだ信じられません」と重そうだけど嬉しそうな天っちゃんは最優秀選手賞にも輝き、2つ目のトロフィー(と賞金20万)をゲットした(審査員の先生から「(最優秀選手は)文句なく天知さんです!」と言われていたが、スコアよりも文句なく一番球を投げまくっていた人への功労の意味もあったと思われる)。再び三枝さんにインタビューされて「出るのは3度めだけど(優勝などは)今回が初めてなんですよ。だから今までの分、これくらい貰ってもいいかな、と」なんてことをすっとぼけて語っている姿が微笑ましかった。 *20数年間、「ボーリングがやたらと上手い」という記憶しかなかったのだが、たしかに見せ場作りがやたらと上手かった。まさに独壇場で眼福!
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=546 |
| バラエティ等 | 11:03 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,15, Saturday
#93「生きてるだけの兇悪」(1975年・S50・7月17日OA)
川に浮かんだ溺死体には、縄で縛られた不自然な跡が。ガイシャは近頃若い女性に人気の『故里の命の会』創立者・北見健一郎(川辺久造)の片腕・岡谷。3年で代理店を任せるというアメで会員を釣り、会費と自己資金を募って民芸品を販売させているこの会が不動産で失敗し資金繰りにあえいでいることを突き止めた会田(天知茂)ら特捜部は、北見が岡谷の金目当てに殺したのではないかとアタリをつけた。 ところが死体を調べた科学警察研究所の石垣(大友柳太朗)は、他殺であるという証拠はどこにもない、と実につれない。事なかれ主義で冷めた目を持つそんな石垣だが、「地味は地味なりの勇気がいるんですよ」と会田にハッパをかけられたせいで少しずつ態度を軟化、死体の肺や衣服から別の場所で殺された可能性を示唆する証拠を発見する。 石垣が本腰を入れたもう一つの理由は、同じ下宿にいて甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる涼子(藤圭子)の存在だ。郷里の父に子牛を買うため『故里の命の会』に入会し、あと少しで自分の店を持てるまでになっている彼女は事件当日、現場近くで偶然北見を目撃、そのために北見に狙われる羽目に陥っていた。第二の故郷にするはずで渡った満州において、戦後の混乱のなか妻と子を一度に失った石垣は、「ふるさと」という言葉を多用する北見の会に激しい憎悪をみなぎらせ、涼子に脱会をうながすのだが、彼女には石垣のそんな思いは理解できない。 会田は石垣の反対を押し切って涼子を囮にして北見を誘い出すと、彼が涼子(に見立てたマネキン)の首を絞めようとしている証拠写真を撮り、岡谷殺害を自供させた。夢破れて♪ただ生きてるだけの〜バカな女さ〜♪と唄う涼子の涙にかける言葉はない会田だが、石垣とはすっかり意気投合、鄙びた居酒屋で共にアルコールの分析(=酒飲み)に精を出すのだった(昭和ブルースは1番) *タイトル(正しくは「生きているだけの」ではなく「生きてるだけの」だった)は、本編中でも夕陽と会田をバックに流れていた藤圭子さんの歌「生きてるだけの女」より。 *理路整然としていながら心に熱いモノを有している石垣先生を好演した大友さんは、10話ぐらいすると「バカヤロウ、死んじまえ!」と会田に怒鳴りまくる熱血医師・山岸先生として準レギュラーに。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=251 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:09 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,15, Saturday
#94「兇悪の時効」(1975年・S50・7月24日OA)
大富豪と結婚、巨額の富を得て凱旋帰国を果たした緑川俊恵(村田知栄子)の写真を見てひとりの娘が警察へ駆け込んだ。17年前、吉原の赤線「揚巻」で父を殺して指名手配された女主人・近藤まさ子に違いないというのだ。 まさ子=俊恵説を立証するため、会田(天知茂)らは当時店で働いていた売春婦たちの消息を調べるが、分かったのはただ一人・宏子(川口敦子)だけ。だが、過去をひた隠しにして優しい夫と子供に恵まれた今の幸せをつかんだ彼女は、証言するくらいなら死にます!と頑なに拒む。 殺人事件の時効が15年だなどと知っていて余裕を見せる俊恵はクロに違いないと睨んだ会田は再三宏子に証言を促す。精神的に追い詰められた宏子は昔の派手ないでたちで会田のマンションを訪れ、抱いてくれと詰め寄った。そうすれば死ぬ勇気が出るから、と――。しかしこの種の据え膳には絶対手をつけない会田の態度に我に返った彼女は、もし貴方の妻が昔売春婦だったとしたらどうする、貴方は許せるかしら、と涙ながらに訴える。しばらく言葉に窮していた会田は、夫婦の愛に賭けるしかないと諭した。 とはいえ、お前の内助の功のおかげで係長になった、と喜んでいる夫に真実は語れず、単身で俊恵の元へ乗り込んだ宏子は、彼女を銃で負傷させてしまう。やはり俊恵はまさ子だった。海外にいたために時効は成立しておらず、俊恵は逮捕された。そして会田は宏子に無念そうに言う。「あなたの時効は切れていたのに!」 実は17年前の殺人に彼女も加担しており、自分の罪まで暴露されることを恐れて俊恵を撃ってしまったのだ。なぜせめてご主人に打ち明けなかったのかと問い詰める会田の前で、宏子は泣き崩れた。 ――男には分からないわ。一度あんなところへ堕ちた女は、どんなに誠実な人でも心から信じられなくなっているのよ…! 宏子の夫は会社を辞めたという。特捜部の面々は思い思いの格好で、今回の事件がもたらしたほろ苦さを噛みしめていた―(昭和ブルースは4番) *夫や子供を一生騙し続けるんですか!と詰っていた会田だが、打ち明けたら必ずシコリになるであろう過去だけに、こればっかりは言いにくいだろうと思うなあ。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=250 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:08 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,13, Thursday
「公儀への一戦」(1971年・S46・4月27日OA)
自分のショバで道場破りをしている凄腕浪人がいると聞きつけた堀部安兵衛(渡哲也)が駆け付けたところ、それは#7で夜逃げして以来行方をくらませていた清水一学(「無宿侍」チックな浪人髷の天知茂)であった。「おう、一学じゃないか!」「これは堀部殿」安兵衛のあけっぴろげなフレンドリーさに対し、一学さんは丁寧だが固めの口調。赤穂VS吉良の確執を慮ってのことだが、お前は吉良を見限って浪人してるんだから俺は構わないさ、と安兵衛は屈託がない。 安兵衛は、郭内に籠ったきりの吉良上野介(市川中車)やなかなかお神輿を上げない大石内蔵助(三船敏郎)に業を煮やす急進派のひとりなのだが、彼らの先走りを危惧する大石は「いざとなったら公儀への一戦も辞さないつもりなのだからまあ待て」云々と書かれた手紙を送って寄こす。しかしそのヤバめの手紙を、燃やす直前に隠密に奪われてしまいピンチ到来。とそこへ、たまたま安兵衛を訪ねようとしてぶらぶら歩いていた一学さんが鉢合わせ、安兵衛の頼みに何の躊躇もなく隠密を叩き斬り手紙を奪い返してくれた。 それがとても嬉しかったらしい安兵衛は、お前だけは信じられる男だ、どうだ俺と義兄弟にならんか、そう言って脇差の交換を提案。一学さんも笑顔で応じ、愛妻のおせいさん(長谷川峯子)や物陰で伺っていたお蘭(上月晃)も男同士の熱い契りにキュンとくるのだった。 実は二天一流を極めた凄腕の一学さん(今回は二刀流は拝めなくて残念)には再々の帰参の要請が下っていたのだが、赤穂シンパになってしまった彼は首を縦に振らない。保身のため手練の者を手元に置いておきたい上野介は、一学さんを放逐した張本人である国家老(=おせいさんの父)・宮石(村上冬樹)を呼び寄せ説得を強要。だが国家老が勢い込んで長屋を訪れると一学さんは留守(←風呂屋)、愛娘の命を賭した懇願に遭った彼は根負けし、黙って引き下がった。 国家老が遺書をしたためているのを見たお蘭(すっかり義兄弟ファン)から相談を受けた安兵衛は一学さん夫婦を引っ張ってゆき、吉良家の門前で切腹直前の国家老を止めた挙句、門を叩いて「清水一学が帰参した」と告げる。ええっ義父上が長屋へ!?切腹!?ってオレ帰参するの!?と、呑気な性分ゆえか話の流れに追いつくのがやっとだった(ようにみえた)一学さんだが、「俺が吉良につけばお前を斬らねばならなくなる」とさりげなく手練ならではの一言。しかし「いや、俺がお前を斬る」とこれまた自信家の安兵衛に返されると、それもアリだなあというような、なんだか悟った笑顔で門の中へ消えていった。 *あの呑気で頑固な一学さんがどうしてまた吉良に戻る気になったんだろうと不思議だったが、たきつけたのは安兵衛、お前か!(←語弊あり) *一学さん、いつもどこかが薄紫色(帯とか袴とか)。おしゃれさん?
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=421 |
| TVドラマ(時代劇)::大忠臣蔵 | 11:41 PM | comments (x) | trackback (x) | |
2007,12,10, Monday
#92「兇悪の棺桶」(1975年・S50・7月10日OA)
またもや問題を起こし、城北→城東ときて城西署に流されたヤンチャ刑事・弾三郎(北島三郎)。高校時代のGF・ミサ子(水上竜子)がヤク中で収監されているのを知りショックをうけた矢先に彼女は病院で何者かに殺されてしまい、怒りのボルテージは最高潮。ミサ子にヤクを流していたらしい平手栄次(西沢利明)という男を探しにゆく。 そんな鉄砲玉みたいなサブちゃんに「危なっかしくて見ちゃいられねえや!」と一肌脱いでやることにした会田(ストライプ・シャツにグリーンのネクタイが映える天知茂)は、一足先に平手の妹・弓江(田坂都)が切り盛りしている居酒屋に銀ブチメガネの助教授(専門は言語学)に扮して内偵に入り、流しに扮したサブちゃんを迎えてやった。 明け方、店を訪れた栄次を問い詰めるサブちゃんだが、彼がミサ子の口封じを命じられて果たせず、自首するつもりだったと知り態度を和らげる。しかし栄次も組織の手で狙撃され死亡。かくしてサブちゃんは麻薬取引が克明に記された形見の手帳を元に、会田のバックアップで大物退治へと乗り出すことになる。 まずはあてずっぽうで神戸(天津敏)・山寺(浜田寅彦)という男たちに接触、ヤクを売りたい怪しい某国王子(=サブちゃん)と彼を“暗殺”する反体制派の諜報部員(=会田)という寸劇で煙に巻き、彼らの上にいる大貿易会社社長・石坂(大森義夫)を吊り上げることに成功。彼の娘・涼子(小野恵子)とは冒頭で許婚・来宮(佐々木功)から嫌がらせを受けていたところをサブちゃんが助け舟を出した関係であったため、占い老人に扮したサブちゃんが事前に彼女を味方につけ、神父=会田、新婦=サブちゃんで結婚式に乱入、麻薬売買の生き証拠・山寺を棺桶に突っ込んで運び込ませ、啖呵を切るのだった。(昭和ブルースは3番) *「北島三郎ぐらいの歌手になれよ!」「刑事より俳優の方が向いてるんじゃないすか」なんていう楽屋オチ台詞も笑える、サブちゃんとの変装合戦。日本語が達者なグラサン&髭の諜報部員(白スーツにこってりネクタイ付き)が一番似合っていたことはいうまでもない。
| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=252 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:10 PM | comments (x) | trackback (x) | |