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昼と夜の巡礼
昼と夜の巡礼(1971年・S46・1月8日〜29日OA:全4回)CX 21:30-22:26

原作:黒岩重吾
脚色:大野靖子
出演:栗原小巻、天知茂、菅原謙次、河村有紀、入川保則、山形勲
【企業の株買占めの裏を描く】
企業の株買占めの裏面に躍る“現代悪”と、愛の挫折に苦悩する女のかなしさを描いたサスペンス・メロドラマ。原作・黒岩重吾、脚色・大野靖子。
真月葉子(栗原小巻)は大阪の金属工場の社長秘書で27才。学生時代に傷だらけの不毛の愛を経験したため、妻のある事業本部長榊原良介(菅原謙次)と罪の意識なしに、秘密の関係をもっている。久しぶりのデートの後、榊原は葉子に800万円を渡し、もし自分の身に何か起きた時は、これでバーを開けといった。葉子は彼の真意がつかめぬまま、預かった。間もなく葉子は社長の富岡(山形勲)から榊原の失踪を告げられた。

#1(1/8):葉子は会社の部長榊原と不倫の愛を続ける。だが突然彼が失踪した……。黒岩重吾原作のドラマ化。
#3(1/22):【和枝のバーの買収図る葉子】
世界金属の事業本部長榊原(菅原)の行方は依然不明。彼の妻和枝(河村)も葉子(栗原)と前後してバーを開いた。葉子は和枝に対するひそかな復しゅうとして、和枝のバーの買収を考えた。その資金づくりと、榊原失踪の秘密を探ろうと、葉子は好色な世界金属の社長富岡(山形)に近づいた。
資金のメドはついた。葉子は証券会社の社長島(天知)に一切を依頼した。株の買占め屋といわれるナゾのこの人物は、榊原の失踪と何か関係がありそうだ。
(写真キャプション):葉子は、和枝のバーの買収を島に依頼した(胸に崩れ落ちている栗原さんを抱きながらあさっての方向を睨んでいる天っちゃんの写真)

(夕刊あらすじ)
#3(1/22)愛人榊原の失踪を追う葉子はカギを握る富岡に色仕掛けで接近。彼との箱根旅行に同意した。
#4(1/29):いつしか島を愛していた自分に気づく葉子。折りしも昔の愛人榊原が突然葉子の前に現れた。
(以上、朝日新聞縮刷版より引用)

*原作を読んでみた。
天っちゃんの役どころは謎の証券会社社長・島健次。「断崖の上に立って冬の冷風に耐えている凄絶な男に思える」と称されるような、やり手だがどこか影のあるキャラクターに、不倫相手が失踪中でなにかと孤独なヒロイン・葉子はくらくらっときてしまう。実は島社長は妻子持ちなのだが、奥さんがとある事件をきっかけに精神病院に入院、その彼女のために女性断ちしているストイックな一面を持っており、その凄絶なロマンチストぶりを知ってますます惹かれてゆく葉子。同じことの繰り返しのようでいて、うまく収束したといえるラストで読後感もまずまず。

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| TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 09:20 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第2シリーズ #93
#145「兇悪のM16自動小銃」(1976年・S51・8月5日OA)

銃弾で蜂の巣にされた若い男の死体が川から発見された。使用されたのは命中率抜群の米軍仕様の銃・M16自動小銃と判明。インターポールに依頼され、1年以上前から傭兵部隊の日本支部の存在を追っていたらしい会田(天知茂)は、一課の橘(渡辺文雄)に渋い顔をされながら事件に首を突っ込む。

まもなく2人目の蜂の巣死体が上がり、容疑者として谷口竜治(郷?治)が逮捕された。竜治はある組織の元傭兵で、8年越しの恋人・菊地真理(安西マリア)と暮らすため、脱退の条件として仲間を処刑し(=ひとり目の蜂の巣)自由を得たばかりだった。だが組織は彼に罪を着せようと、わざと次の裏切り者を彼の居場所の近くで処刑したのだ。

2人目が竜治の犯行ではないことを見抜いた会田は彼を逃がして匿い、組織の実態を聞き出そうとする。組織のことを話せば1人目の処刑のことを打ち明けざるを得なくなるジレンマに陥った竜治は(真理に自分の所業を知られたくない男心も手伝って)なかなか口を割ろうとはしない。そのうち、真理が組織の連中に拉致されかけ、護衛していた坂井(宮口二郎)が件の銃で撃たれ負傷。会田は右田(左とん平)を組織の居城らしきクラブに潜入させ、支配人のヘンリー・権田(五味竜太郎)にさんざん脅しをかけると、自らを囮に黒幕を洗い出そうとする。

しかし潜伏先のホテルで狙撃されかけた竜治が逃げ出してしまった。急ぎ真理の喫茶店に向かった会田は組織の連中と銃撃戦になり、真理が負傷するが、竜治の出現で場は収束。逃げるのはもうやめて、と懇願した彼女の後押しもあって今度こそ黒幕の名前と所在を聞き出すと、会田は後の処理を橘らに任せて黒幕・藤堂大三郎(潮万太郎)の元へと車を走らせるのだった(昭和ブルースは1番)

*橘班長さんとの相変わらず味のあるやり取りにニヤリ。(橘)「今どこにいるんだ!」(会田)「日本国内だ」には吹き出した。なんだかんだいって班長さんにちゃんと連絡入れてあげてる会田が微笑ましい。

*それにしてもインターポールから極秘依頼、って、会田凄いな(というより矢部さんが凄いのか)

*右田が潜入したクラブにいた外人(黒人)の傭兵さん、「悪魔のような美女」で真由美コレクションになってプルプルしてた人と同一人物だろうか?(チェックしなおすほどではないがちょっと似ていた)

*冷房がないという特捜部屋でシャツを着崩しながらトランプなんぞしている坂井&右田のところへ、寸分の乱れもないパリッパリスーツ(と髪型)で現れる会田。しかもなんだか匂う(香る)らしい(←「男の身だしなみさ」会田談)

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非情のライセンス 第2シリーズ #92
#144「兇悪の孤独」(1976年・S51・7月22日OA)

藤丸商事の手形パクリ事件を捜査中の会田(天知茂)は、レストランで旧知の女性・柏木節子(葉山葉子)と再会した。節子はかつて会田が四課にいた頃に殉職した先輩刑事・柏木の一人娘。妻子ある男性と道ならぬ恋を続けている彼女には孤独の影がつきまとっている。翌日、パクリ屋・恩田(高野隆志)の焼死体が発見された現場で再び節子を見かけた会田は、彼女のマンションを訪ねた際、妙な少年が外をうろついていることに不審を抱く。

少年の名は竹沢宏(川代家継)、近所で続く連続放火事件の犯人だった。節子に落し物のコンパクトを届けに来た宏は、死体があった現場で彼女と一人の男を見たのだという。非難するでも強請るでもなく、ただ人に言えぬ秘密を持つ孤独な者同士が寄り添うように親密になるふたり。しかし、節子の不倫相手で恩田殺しの実行犯である垣沼利夫(柳生博)は、「あの晩のことは誰にも言わないから、彼女(=節子)を幸せにしてやれよ!」と甘っちょろいことをいう宏がうっとおしい。

放火容疑で捕まった宏は会田たちの取調べを受け、垣沼をおびき寄せることに同意したが、節子の関与には黙秘を続けた。会田は節子のマンションに向かい「も人の心は分かるつもりです。いや、分かるように心がけているつもりです」と彼女の良心に訴えかけ、落としの名人だった先輩の娘を自白させるに至った。

大株主の工藤栄之助(竜崎一郎)の命によりわざと自社の手形を恩田にパクらせ、欲を出した恩田を殺した垣沼は、目撃者である宏を抹殺しようとし、特捜部の手で逮捕された。自分の寂しさを、間違った男で埋めていた。そう自嘲する節子に会田は言う。
――そんな思いを埋めるのは他人じゃない。自分しか、ないんじゃないかな。
(昭和ブルースは1番)

*またまた会田のモノローグ付き(原点回帰?)。「ボク」という一人称が聞けたのは珍しい。

*第3シリーズで同僚になる柳生さん、前回(#70「兇悪の秘め事」)は被害者だったが今回は悪人。リバーシブルな人なのね。

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非情のライセンス 第2シリーズ #91
#143「兇悪の愛と友情」(1976年・S51・7月15日OA)

なんとも微妙な柄が散りばめられたシャツとラフな青ジャケットの会田(天知茂)は、親友の麻薬取締官・佐伯辰雄(根上淳)と共に金庫破りの真っ最中。麻薬組織を追い、シップチャンドラー(=船舶納入業)として潜行捜査に携わっている彼等は、金庫の中から目当てのスヌーピー(の中の割符)を奪うと退散した。

取引に赴くには3千万の現ナマが必要。佐伯の助言に従って、会田がバー“ナルシス”のママ・由美(珠めぐみ)に金の無心をしたところ、由美は父・島村圭介(郡司良)に5千万借りて、そのうち2千万を私に貸して頂戴と条件を持ち出す。了解した会田は、担保がわりに“愛と友情のシンボル”・ガーネットの指輪を受け取った。

ところが金を借りてきた途端、事務所(“サンライズ・カンパニー”)に脅迫電話が。「奥さんを預かった。5千万用意しろ」会田はむずかる佐伯に5千万を渡し、自分は空手で取引先へ向かう。だがいくら待っても相手は来ず、おまけに佐伯の妻・友子(榊ひろみ)は無事であることが判明。そして佐伯が、顔を撃ち抜かれた無残な焼死体で発見された。

佐伯宅を弔問に訪れた会田は、仏前で生あくび&死んだ金魚にエサをやるなどの友子の不審な挙動に眉を顰める。だがまずは消えた5千万の行方を追い、見るからにそのスジの輩を使ってあくどい組織を率いている島村を詰問しに向かうが、手下に待ち伏せられボコ殴りされて失神。気がつくと、偶然通りがかったという由美に(なぜかご丁寧に上半身脱がされ、ピンクのおしぼりを額に乗っけられて)介抱されていた。
――偶然の闇の中で、俺をあざ笑っている奴がいる。
不可解な偶然が続くことに、会田は苛立ちを隠せない。

事務所に帰ると、友子からの電話。受話器の向こうの不穏な雰囲気に急ぎ佐伯宅へ向かった会田は、そこで彼女の絞殺死体とテープ(リール)の切れ端を発見する。先日の様子から、友子がヘロイン中毒ではないかと踏んだ彼が書斎を探すと、案の定、未使用の白い粉袋が見つかった。事件のカラクリが読めてきた彼は、会いたいというメッセージをリールの切れ端とガーネットの指輪と共に置いて去る。

夜、事務所へ現れたのは死んだはずの佐伯だった。ミイラ取りがミイラになってしまった彼は、会田を騙して金を工面させ、脅迫電話を自作自演して先に取引相手を殺し、ヤクと金をまんまとせしめていたのだ。禁断症状で苦しむ佐伯を見兼ねて自ら麻薬を打ったという夫想いの妻が良心の呵責に耐えられず会田に告白しようとしたところを発作的に絞殺してしまった佐伯。「どうか俺を裁いてくれ!」そう叫びつつ誰かを庇っている様子の彼を「カッコいいこと言うな!」と突き放し外へ出た会田は、自決の銃声を耳にして静かに目を閉じるのだった。

そのころ、会田のワンマン捜査が気が気でない一課の橘(渡辺文雄)は、由美に会田の正体をバラすという、ちょっとそれはマズいのではな行動に出ていた(ジェラシーですか班長さん)。ほどなくして県警に会田宛のたれ込み電話が入り、橘たちは島村邸から麻薬を回収する。

一方、由美と会田はムード満点に乾杯中。お姫様抱っこでベッドへ由美を横たえた彼は、宝石箱から、ここにあるはずのないガーネットの指輪を取り出して突きつける。黒幕は由美だったのだ。佐伯を操り父親の麻薬組織を乗っ取ろうと画策した彼女の唯一の誤算、それは「心底あなた(=会田)を愛してしまったこと……」。
――会田さんの胸で思いっきり泣いてみたい。
それを実現させた由美を前に、会田は手錠を握り締めながら暗い目を彼方へ投げていた(昭和ブルースは4番)

*会田のモノローグが付く、第1シリーズ風のハードボイルドなストーリー展開。会田がいちいちキザでカッコいい(お肌は肩の方がちょっと荒れ気味だけど、ってどこをみとるんだ)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:22 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第2シリーズ #90
#142「兇悪の擬装工作」(1976年・S51・7月8日OA)

東南アジア開発計画で多額の裏金を用意、シェアを広げたとされる北亜開発の営業部長・岡本英彦(小倉雄三)の死体が川から浮かんだ。警察上層部は事故死で処理、矢部(山村聡)と橘(渡辺文雄)が苦い顔をつき合わせていた特捜部屋へ「警察を見損なった!」と激しい勢いで突っかかってきた男に、会田(天知茂)は興味を覚えた。

男の名は東都新聞の記者・速見強(川地民夫)。死んだ岡本の親友だったという彼は他殺の証拠を握っているというが、他殺と自殺の区別もつかない“給料泥棒”には教えられない、と取り付くしまもない。しかし会田が上層部の命令を無視して捜査を続行しようとしていることを知り、徐々に心を開いてゆく。

速見の協力で、事件の鍵を握る総会屋・深尾(高木淳一)を拘置所から強引に誘拐、ボコ殴りした会田は、彼の口から裏金問題のカラクリを知る。社長・若月(森塚敏)の姪を妻に持つ岡本は会社の犠牲にされたのだ。そして金にモノを言わせた黒幕は、政界とも繋がりを持つ大貫泰造(浜田寅彦)という人物だった。

公務執行妨害と誘拐容疑でブタ箱入りになった会田だが、深尾が拘置所内で毒殺され、部下の身を案じた(に違いない)矢部部長が「特捜の切り札(=会田)がいなければ勝負できない」云々と上層部に掛け合ってくれたおかげですぐに釈放された。身代わりともいえる深尾の死にショックを受けた会田は、黒幕たちへの憎悪をたぎらせる。

会田と速見の次の手がかりは、若月社長の秘書・津村理恵(生田悦子)。かつての恋人・岡本から出世のために別れ話を切り出された理恵の愛憎半ばする思いに訴えたふたりに応え、融資依頼書のコピーを持ち出した彼女だったが、若月らが雇った連中の手により転落死させられてしまった。そして、ペンで挑もうとした速見は記者の命ともいえる利き手を傷つけられて入院、会田もまた、彼らに車で連れ去られ暴行を受ける。

かろうじて逃げ帰った会田がぱりっぱりにキメ直して速見の病院に駆けつけると彼の姿はなかった。TVの生中継に飛び入りして、若月と大貫の悪事について訴えかける速見。その決死の声は途中で中断されたが、彼の想いを汲んだ会田は大貫の出版記念パーティーに乗り込み、本性を現し銃を向けた彼の額に鉛の弾をぶち込むのだった(昭和ブルースは4番)

*ペンを武器に闘う記者との対比ゆえか、普段以上に腕力に訴えていたバイオレンス会田。さすが「潰される前に潰す」が人生訓だけのことはある(←特捜が潰れたらどうするか、と矢部さんに問われたときの回答)

*こんど(理恵さんの死が)事故死にされたら休暇をとるよ、とヤル気をみせた橘班長、ラストも「撃つのもうちょっと待ってくれりゃいいのに。逮捕状とってきたのにさあ」とでも言いたげに、でも会田の行動にも理解を示している様子が伺える表情が相変わらず良い味だった。

*前回からレギュラー入りした浮田刑事(松山英太郎)と仲良く将棋指してる坂井刑事(宮口二郎)。右田との関係もそうだが、顔の割にはなぜかいつも相手にしてやられている姿が可笑しい。

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非情のライセンス 第2シリーズ #89
#141「兇悪犯指名手配」(1976年・S51・7月1日OA)

落石に巻き込まれた囚人護送中のバス。人一倍兇悪な面相の黒崎鉄次(今井健二)は警官と囚人を皆殺しにした挙句に逃走した。彼の行き先は、ボス・赤根(近藤宏)のいる港町。自分の居ぬ間に情婦・さつき(峰洋子)を地元の黒幕・白石豪造(高木均)に与え、さつきを自殺に追いやった赤根たちに復讐をするためである。

さて、その港町では、アロハシャツ&格子柄スーツ(胸にはもちろん金鎖)のいかにもな男(=会田:天知茂)が、さつきの勤め先だったピンクショーに姿を見せていた。彼女によくしてもらったという悠子(川崎あかね)の部屋を借りた会田は、そこで黒崎の来るのを待つ。生死にかかわらず黒崎を捕獲せよ、が今回彼が受けた特別指令なのだ。

その夜、赤根組のチンピラが刺殺され、会田は黒崎がすでにこの町にいる事を知る。
血に飢えた一匹狼――奴のけものみちは、俺には判るような気がする――。
同じく一匹狼の会田の勘は、黒崎の潜伏場所を探り当てた。しかし、相手もまた彼の存在に気づき(さすが兇悪顔が酷似しているだけのことはある)、悠子の部屋で待ち伏せて殴り倒した。この“泉田健一”(会田の財布に入っていた偽名の名刺)が赤根に雇われた殺し屋だと思っている黒崎は、こいつはこっちで始末してやるざまあみろと赤根に最後通牒を突きつける。

当然そんな殺し屋のことは知らない赤根&白石サイドだが、彼らの側にもひとり、関東から来た怪しい男(松山英太郎)がいた。これはきっと、我々のシマを根こそぎ奪おうとする関東連合の差し金に違いない、そう勝手に解釈した彼等は男を捕える。

悠子と仲間の女たちのおかげで会田は難を逃れ、悠子に撃たれながらも白石邸に向かった黒崎を、ナイスタイミングで駆けつけた坂井(宮口二郎)と共に追いかける。坂井によると、内偵していた特捜の浮田刑事からの連絡が途絶えたのだという。「君はそのなんとかっていう刑事を救出しろ」 そう命じて(でもなぜか会田とずっと一緒に動いてる坂井さんと)屋敷に駆け込むと、既に黒崎は自分の復讐を遂げた後だった。女たちからろくでもない男だと怖がられ蔑まれていた黒崎は、会田の銃弾に倒れた後、愛しい女の名前を呼びながら笑みさえ浮かべて死んでいった。

無事に脱出できた浮田刑事(=松山さん)に特捜の掟(というよりオヤジ=矢部さんの手法)についてひとくさり先輩面して語ると、会田は港町を後にした(昭和ブルースは1番)

*会田(いつものスーツ以外)と黒崎(=今井さん)は結構キャラが被ってて思わず間違えそうになった。だから会田、途中から(ヤクザなのに)いつものストライプスーツにしたのか?(違)

*なぜか港町に綾さん(岸田今日子)が居合わせて(ムーミンパパ=高木さんを訪ねていたのでは無論なくて、友達がいたのだそう)会田とばったり。「偶然って、メロドラマだけじゃないのね」 なんだか最近、会田クンが愛しくて仕方がないらしい綾さんは、単独捜査中の彼が心配でたまらない様子だった。

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紳士淑女協定
紳士淑女協定(1963年・S38・10月9日〜 12月25日OA:全12回)CX 21:45-22:15

原作:岡田教和
出演:園井啓介、天知茂、谷幹一、田中邦衛、熊倉一雄、三原葉子
放映リストはこちら

「キザふうおしゃれが身についたスター」週刊平凡1963年11月28日号)だの「すっとんきょうな探偵」週刊平凡1963年12月19日号)だのと噂になっていた探偵モノ。

あらすじに載っていた名前から察するに、圭介=園井さん、茂=天っちゃん、谷=谷さんだろうが、「宮地」は果たして茂の苗字なのかどうかは不明。それからおそらく、初回あらすじの「探偵事務所長の葉子」は三原葉子さんではないかと思われる。葉子ねえさんの下で働く、キザでおしゃれですっとんきょうな探偵の天っちゃん。すごく見てみたい。

※(2009.9.4追加)週刊TVガイド 1963.10.11号より
【銀座を舞台にしたコメディー】
笑いと色気が混然としたハードボイルドコメディー。岡田教和、津瀬広、野末陳平が交代で書き下ろすオリジナルもので、殺伐な事件を追いながら、銀座の甘さと風俗を売りものにしようというのがねらい。
欲の皮のつっぱった銀座の紳士淑女が、自分達を守るために“おかしな協定”を結んで、ガッチリとスクラム組んで金もうけをしていく。
金になる仕事なら何でもやろうという調子のいいグループ園井啓介、田中邦衛、谷幹一と、そのグループにことごとく対抗する熊倉一夫、天知茂がレギュラー出演している。
物語は、生き馬の目をぬく銀座八丁を自由自在に動き回って、銀座の海千山千のホステスが回収できなかった連中を相手にスイスイ金を集めてまわる集金外交官になったり、交通事故の示談屋になったりして、銀座に住む人々の信望を集めていくグループのおはなし。担当の山本ディレクターは、「対抗番組にTBSの“こちら社会部”や、NETの“特別機動捜査隊”など社会ものがありますので、こちらも社会色を強く打ち出したコメディーにしていきたいと思っています」と語っている。
第1回ゲストは谷啓、ハナ肇、入江美樹、三原葉子、志ん朝を予定。


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非情のライセンス 第2シリーズ #87
#139「兇悪の弾痕」(1976年・S51・6月17日OA)

暴力団の手入れに失敗、逃走を許した挙句に左腕を撃たれて開始早々ツイてない会田(天知茂)は、病院で腕をさすりながら事の起こりを苦々しく反芻する。

発端は、抗争かまびすしい門脇組VS相沢組に関する1本のタレ込み電話。右田(左とん平)と出向いた指定場所には、佐伯麻里(北川美佳)と名乗るヤク中(にはあまりみえない)女が待っていた。大組織を率いる門脇(天津敏)に対し、ヤクを回して貰えず困窮している自分の亭主・相沢(山本昌平)が殴りこみを掛ける、そこを押さえて二人とも逮捕してほしいという彼女の言葉に従って現場で張っていたところ、冒頭のようなことになったのである(ちなみに麻里の策略ではなく、「刑事らしいヤツらが張り込んでますぜ」と単純に身元が割れての失敗。そりゃ見張ってるのが会田と坂井だもの、バレて当然だろう

会田の回想は、病室を訪れた麻里によって中断した。新聞沙汰になったおかげで二人は争わずに済む、と礼を言う麻里。商品のように門脇から相沢へ回されたと語る彼女から、二人の男、とくに門脇への思慕を会田は嗅ぎ取った。そして同じものを嗅ぎ取りジェラシーと劣等感に苛まれる男・相沢は、門脇の居場所(=千丈崎の千丈ホテル)を突き止め、決着をつける為に単身で乗り込もうとしていた。制止しきれなかったことを悔やみ、銃を喉に押し当てた麻里を止めた会田もまた、「どっちにしたってたかがヤクザの情婦じゃないか」と深入りを懸念する矢部警視(山村聡)の忠告を聞き流して千丈崎へと向かう。

そのころ、千丈崎でホテルという名の民宿を営む斉藤さん夫妻(宗近晴見&生田くみ子)は、兇悪な面相の2人組の宿泊客が指名手配されている門脇と子分の足立(佐藤京一)であることを知りびっくり仰天。そこへ兇悪な顔の男(=相沢)が現れ足立をあっさりバラしてしまい、おまけに彼らの上部組織から派遣されたという、左腕を黒革でガードしたこれまた輪をかけて兇悪そうな男(=会田)まで飛び込んできた。特捜の右田とかいう男のおせっかいな電話により刑事であることがバレた最後の男(=会田)は、頼りになるどころか殴られて昏倒、不安と危険は増すばかりだ。

切羽詰った斉藤さんのフライングもあれど、兇悪顔の三すくみ状態は明け方まで続いた。と、そこへ麻里がやって来て愛しい男(たち)の無事な姿に安堵するのだが、門脇と相沢はまたもや彼女を品物のようにしか扱わず、男同士の決闘のため外へ出て行った。ふたりを止めて!半狂乱の彼女に再び懇願された会田は「虫けら共は死ぬがいい。地べたに這いつくばって、虫のように死ぬがいいんだ…!」とまるで取り合わない。

しかし、罪も無い一般市民たちが抗争のとばっちりを受けた事実が脳裏をよぎり、床に落ちていた拳銃を握り締めて会田は二人の後を追う。そこには相沢の死体と、金とヤクを持って立ち去ろうとする門脇の姿が。会田の拳銃には弾が無いという事実を読み切れなかった門脇は、虫のように死んでいった。追いかけてきた麻里は遺体に取りすがり、憎しみをこめた目で会田に銃を向ける。

――撃てばあんたは、正真正銘の品物になってしまう。この(鞄の)中の1枚の札よりも軽い品物になってしまう――。

銃を取り落とし号泣する麻里に背を向け、会田はその場を去っていった(昭和ブルースは1番)

*天津敏、山本昌平そして天知茂(おまけで佐藤京一)の兇悪顔トリオで画面が濃厚な回。ただその濃さに比べると、展開がもうちょっと兇悪でも良かったかなと思う。麻里さんが綺麗すぎて“抜け殻”の女には見えない、ってのもネック(三船御大に遠慮?)。とはいえ会田は左腕負傷のハンディがある上に、昏倒だの水責め(?)だのといろいろ受難。お疲れ様でした。

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非情のライセンス 第2シリーズ #88
#140「兇悪・その愛」(1976年・S51・6月24日OA)

昼は聖女・夜は魔性の女を自称する新進デザイナー・瀬川紀子(紀比呂子)は曜日ごとに男をとっかえひっかえの奔放な生活を謳歌していた。そんな彼女に癒しを与えてくれる水曜の男・宗方浩(小坂一也)の様子が最近おかしい。

実はこの宗方、転落死した上司(久松保夫)から会社の命運を握る秘密文書を託され苦悩の真っ最中なのだ。「私に何かあったら、これを警察に…」と(ミスター・スポックな声)で頼まれたものの、その文書が公表されると会社の不祥事が明るみになり全社員が辛い思いをする、それは、かつて父親が同じ状況で人生を狂わせたのを目の当たりにしている彼にとって耐えられないことだった。

悩んだ挙句に宗方は、自分がもっとも信じ愛している紀子に書類を託した。だがあまり真剣に考えていない紀子は書類を探しに来た刑事(=会田:天知茂)を煙に巻き、書類を預かっていることを会社に知らせてしまう。

かくして、会社が雇った刺客たち(と会田ら特捜部)に追われる羽目になった宗方と紀子。進退窮まり、共に死んでくれと懇願する宗方から一旦は離れた紀子だが、自分が本当に求めていたもの(人)に気づき、間一髪で宗方と書類を守るのだった(昭和ブルースは1番)

*紀子にウラをかかれた上、「F」のママ・綾さん(岸田今日子)に「インスタントラーメンの美味しい作り方教わったの、来ない?」だの「私だって貴方のことを愛しているかもしれないわ」だのいつになく積極的に迫られていた会田。女難の回? (でもその美味しいラーメンは私も気になるなあ)

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悪銭(ぜに)
悪銭(ぜに)(1963年・S38・8月6日〜11月26日OA:全17回)YTV 22:15-22:45

原作:福本和也
音楽:南安雄
出演(ラテ欄クレジット順):
#1:宮城まり子、益田喜頓、芦屋雁之助、小山明子、天知茂
#2:北あけみ、天知茂、芦屋雁之助、小山明子
#3:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、小山明子
#4:天知茂、山茶花究、小山明子、芦屋雁之助
#5:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、石井均、北あけみ、谷晃、初音礼子
#6:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#7:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究
#8:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ
#9:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、春風すみれ、曾我廼家明蝶
#10:天知茂、小山明子
#11:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ
#12:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究
#13:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、曾我廼家明蝶
#14:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#15:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、曾我廼家明蝶
#16:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#17:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、谷晃

(初回の解説)
日本テレビ今夜10時15分からは、新しく登場する連続ドラマ「悪銭(ぜに)」の第1回。これは、すべてが金で支配される現代機構の中で、そのウラをかき、鋭い頭脳と冷酷な行動で悪を悪とも思わずゼニをつかもうとする男の姿を活動的にえがく。主題歌はアイ・ジョージが歌う。
登場人物はすべて悪人。端役のひとりにも善人は登場しない。専門的な経済知識をもって会社乗っ取りをたくらむ高梨卓二(天知茂)、高梨の部下で、おのれの悪の才能にめざめ、高梨を倒して跡をつぐ六角(芦屋雁之助)、高梨に復讐を誓う田井杏子(小山明子)らがからまりあって悪の物語をすすめて行く。
(以上、朝日新聞縮刷版より記事引用)

*原作は、ガンの特効薬を巡って大手製薬会社や学会と駆け引きを繰り広げる六角の話がメインだった。高梨は既に乗っ取った会社をまんまと六角に乗っ取られ、ヒモ状態で悶々と暮らしている状態で、特効薬の件でも六角に横槍を入れるもいまひとつピリッとせず、「意外とスケールの小さい悪人」だの「往年の秀才ペテン師の面影はどこにも残っていない」だの言われ放題。しかも過去に色々あった杏子さんとは(今でも好きなんだけど)一度も接触がない上、愛人のところへ元・奥さんが押しかけてきて3人で川の字に寝る羽目になり、挙句の果てには(ネタバレ失礼)「誰にも渡さへん、殺してやる!」と愛人に刺されてドブの中で変死、という惨めな最期を遂げてしまうのだった。

とてもラテ欄のようなトップ・クレジットの役柄(と出番)ではないような気がするのだが、ドラマは別展開だったのかもしれない。(ドラマが1963年、初版本が1965年、ということは、原作はドラマの後日談、という可能性もあったりして?)

(2009.2.19追加)
*「悪銭」の前作にあたる「悪の決算」(1963年)を読んでみたところ、どうやらドラマはこちらを元にしている模様。とはいえこっちの高梨も女難で、愛人の弟に刺されて重傷を負っているうち、六角になにもかも奪われてしまうトホホな末路をたどっていた(そしてそのあとヒモ状態で「悪銭」に続く)。

[茶の間の茶] (週刊TVガイド 1963.10.4号より)
【250万円のタイトル・バック】
日本テレビ「悪銭」のタイトル・バックには本物の札束が毎回登場し視聴者を唸らせている。「いったい、あそこには、いくら位あるのかしら?」と気になる仁もあろうかと問い合わせてみると、なんと250万円也とのこと。
撮影の際、局の経理から現ナマを借り出したのだが、局の手持金はあいにくと60万円しかなく、それでは迫力がないというので、わざわざ銀行に出向いて差額を借り受け、文字通り250万円のタイトル・バックの制作と相成ったわけ。
ただし、制作費はフィルム代と交通費だけというから泣かせるネ。
※(2009.9.2追加)朝日新聞大阪版より引用
【登場人物は悪人ばかり】 雁之助主演で連続ドラマ
読売テレビ系で「悪銭(ぜに)」という連続ドラマが始まる。今夜から13回。原作は大阪出身で経済推理小説を得意とする福本和也の「悪の決算」だが、登場人物がすべて、程度の差はあるが悪人ばかり、という作品だ。
ドラマはまず東京から始まるが、すぐ舞台は大阪へ移る。主役は六角(芦屋雁之助)という男。父親が会社を乗っ取られて自殺したため、■然(*漢字不明)と悪の道に踏み込む。はじめは、鋭い頭脳でつぎつぎに経済的な悪を働く高梨(天知茂)の部下となるが、ついには高梨以上の大悪党となってしまう。
ほかに、2人の参謀格になる綿抜(山茶花究)、美しい顔の下に高梨への復讐心を秘めているヒロイン杏子(小山明子)、高梨を愛し、憎む美代(北あけみ)などがレギュラーの登場人物。なかなか多彩な配役だ。北あけみはテレビの連ドラ初出演で、映画のほうの仕事が詰まっているのに、ぜひ出たいと希望したそうだ。
また毎回ゲスト出演がある。今夜は宮城まり子が高梨の妻、益田喜頓が文真堂、江見俊太郎が村松課長という役で、それぞれ出る。
演出の荻野慶人ディレクターは、これまで「大阪野郎」「ごりがん人生」「C調紳士録」「女体」とあまり“善”といえない一連の作品を手掛けてきたが、「今度はもっと思い切って背徳的な、悪党のドラマにする」という。脚色は藤本義一、音楽は南安雄。
*さすがご当地というべきか、大阪版が一番詳しいようである(やはり「悪の決算」が原作なのか)。主演=雁之助さん、という記述もいかにもだが、原作からすると正しいと思う。

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