2010,10,25, Monday
野性の証明 #10 (1979年・S54・3月10日OA)
(今までの大雑把なあらすじ)2年前、東北地方にある柿の木村で村人が大量虐殺されるという事件が発生。事件のショックで記憶を失った生き残りの少女・頼子(三輪里香)を連れ、羽白市へ越して来た謎の男・味沢岳史(林隆三)。大場一成(小沢栄太郎)を長とする一族に仕切られたこの市で、味沢には探さねばならない人物(=母が死に際ですら教えてくれなかった自分の父親)がいる。 その味沢の前に現れる三人の人物。 一人は柿の木村事件を担当する宮古署の村長刑事(小池朝雄)。大量殺人の犯人だと目されている頼子の実父・孫市(矢野宣)を殺めたのは味沢ではないかと睨み、自白を求めて付きまといながら、大場一族の暴挙からさりげなく彼を護ってもいる。 二人目は、死んだ頼子の母と瓜二つの羽白新報記者・越智朋子(浅茅陽子)。新聞社社長だった父を大場一族に謀殺され、大場の不正を暴くことに命を賭ける彼女は、味沢と深く関わるうちに、仄かな恋を芽生えさせる。 三人目は、料亭「桃山」の女将・絹枝(小川真由美)。自分の奏でる津軽三味線に異様な反応をみせる頼子が長井孫市の娘であることを知り、大場の囲われ者でありながら頼子を護ろうとする絹枝は、恩人であり師匠でもあった孫市殺しの真相を大場に迫る。 柿の木村事件の背後に見え隠れする大場の存在、一族に楯突く朋子に迫る魔手。味沢の父とは果たして? そして頼子の記憶は――。 (と、盛り上がっているところで10話) 唯一の協力者だった朋子を強姦の上殺害した大場成明(ピーター)を拉致し、成明の父で一族のドン・一成との直談判を要求する味沢。だが大場の長男・成太(佐藤慶)は頼子を人質にとり、成明との交換を持ちかけてくる。仕方なく成明を返しに来た味沢がならず者たちに囲まれピンチに陥りかけたとき、高らかに待ったの声がかかった。村長刑事と共に現れ窮地を救ってくれたのは、紺の三つ揃いをパリッと着こなした男(天知茂)。東京地検特捜部の乾と名乗った彼は、贈収賄容疑で大場グループを捜査中に柿の木村事件に行きあたったといい、大場の子飼いの中戸(山本清)を逮捕する一方で、味沢に事件の真相を問い質す。 これまでずっと沈黙を守ってきた味沢だったが、真摯に正義を追及する乾と村長(の顔と声と存在感)に圧倒されてか、ついに2年前の事件当日、柿の木村を訪れたことを初めて打ち明ける。そしてその供述は、中戸が雇った実行犯の生き残りの証言と一致。また成明の罪も確定し、大場王国の牙城が徐々に崩れ始めるのだった。 *余りにヒーロー然とした登場シーンに、シリアス展開なのにニヤケ笑いが漏れた。大場成太に「いずれ改めてお目にかかるつもりですが」と渋く言い放ってたものの、出番はこの回でおしまいなのだが、美味しい場面をたっぷりかっさらっての友情出演だった。 *監督が「非情のライセンス」等でお馴染みの永野靖忠氏だから「友情出演」だったのかどうかは不明。ちなみに1カ月後に知恵比べをする予定(「悪魔のような美女」)の小川真由美さんとの接触はなかった。 *(2010.10.30追記)#12の終わりで善人(良識人)サイドに寝返りそうになった成太が、謎の男たち(リーダー格は宮口二朗さん)に囲まれ、父親と乾検事それぞれにあてた遺書をしたためさせられて投身自殺させられるのだが、キャストがキャストだけに、彼らを雇ったのはもしや乾検事なのか!そこまでして大場グループを陥れたいのか!と一瞬思ってしまった(むろん親父の仕業)。
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| TVドラマ(現代劇)::その他(ゲスト) | 10:49 PM | comments (x) | trackback (x) | |