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非情のライセンス 第2シリーズ #120
#172「濡れ衣」(1977年・S52・2月24日OA)

特捜部屋のドアの下にそっと差し入れられた1通の手紙。ある人物の自殺を止めてくれ、と書かれたそれを拾った会田(天知茂)は、その男・大堀正男(谷村昌彦)の名前が、贈収賄事件の当事者として翌日の新聞に載っていることを発見する。

土木課の係長である大堀には、ゴルフ場の計画倒産に絡み、銀行から高額の壺を見返りとして受け取った容疑がかけられていた。しかし真面目で朴訥な彼を知る周囲は収賄を否定。なにより本人が、贈賄を受けたとは微塵も考えていなかった。なにしろ壺を持ってきた銀行の課長というのは、高校以来の無二の親友で妻の喜代(上月佐知子)の兄でもある工藤(松本朝夫)なのだ。あれは単なる結婚記念のプレゼントだ、そう信じて疑わない大堀をよそに、何か知っているらしい喜代(実は手紙の差出人)は心配顔。

そして娘の陽子(高峰レイ)は、工藤がもこもこ上着の特捜刑事(=会田)と会っている現場を目撃、壺は贈賄の証拠なのだと確信する。どこまでも工藤をたてる父に嫌気が差した彼女は家を飛び出し、バイクの相乗りで事故って死んでしまった。

娘が死んでもなお、かつて友情にしがみ付いている大堀に、喜代は兄から聞かされた真実(やはり壺は贈賄品だったこと)を打ち明けた。裏切られたと知り、心の支えを失った大堀は、工藤を訪ねて彼を刺殺、ひとりで彼との思い出の地(伊豆の土肥温泉)へと向かう。後を追った会田たちは、崖から飛び降る直前の大堀を間一髪で保護した。

大堀の友情、そして家族の絆を崩壊させた黒幕は、ゴルフ場の計画倒産で利をむさぼる八州大造(竜崎一郎)だった。難攻不落の八州の元へ乗り込んだ会田は有無を言わせずボコ殴りし、こう叫ぶ。「ゴルフ場の倒産は、このままじゃうやむやに終わるだろう。誰も手だしは出来ない。法律も手だしは出来ない…!その法律に代わって、俺が貴様を裁いてやるんだ!」(でも結局うやむやになってしまったようで、特捜部屋で渋い顔して新聞叩きつけてるシーンでエンド)(昭和ブルースは4番)

*男同士の「あの素晴らしい愛をもう一度」な展開(?)が切ない話。欲をいえば、親友を裏切って事件に巻き込むに至った工藤の心情もじっくり見てみたかったなあ。演ずるは松本さんだから限界があったのか?(←ニューフェース同期に対して失礼)

*結局ボコ殴りだけでおしまいになってしまった黒幕の処遇は(リアルだが)後味が悪かった。いくら会田でも、撃ち殺すわけにはいかんだろうけども。

*またまた、例のもこもこ上着が大活躍。正直、その服は旅先だけにしてほしかった…(OPとED以外、ずうっとこれだもんなあ)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:05 PM | comments (x) | trackback (x) |
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