2009,05,11, Monday
「つながれた犬」(1962年・S37・9月8日OA)NTV22:45-23:15
【年上の女の愛】(以上、読売新聞より記事引用) *伊右衛門サマの現代版みたいな役どころだが、女の「残忍なまでにどん欲な愛」ということから、清算を申し出て逆上されてストーカーされるとか殺されるとか、なにかとんでもない目に遭ってそうな気がする。
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2009,04,30, Thursday
#5「兇悪の華」(1973年・S48・5月3日OA)
タレ込み情報を元に、小学校から給料600万を奪って逃げた三上(河合絃司)を追う橘警部(渡辺文雄)。三上を尾けてマンションの一室に消える彼、直後の銃声。駆け付けた一課の部下たちは、撃たれて床に横たわる三上を見た。だが600万入りの紙包みが消えている。「こいつが…隠した…」瀕死の三上が指さした人物は、なんと橘だった――。 正当防衛は認められたものの、600万が忽然と消え失せたまま1週間が過ぎ、内外の疑いの目は橘に集中する。捜査から外れろとばかりに一課長・斎藤(岡田英次)から休暇を勧められ、失意の内に帰宅すると家の中は荒らされ放題の上「金返してもらいてぇんだよ!」と男の声で脅迫電話が。肝臓を患い入院中の妻・洋子(谷口香)のもとへ慌てて駆け付けると、今度は女の声で地獄へ引きずり込んでやると穏やかならざる電話が掛かってきた。 捜査権を一課から引き継いだ特捜部は橘をマーク。政治家(=民由党幹事長)の娘である妻を一部屋2万円の病室に入れて朝晩足繁く見舞う彼の様子を見て疑いを濃くし、その苦境を嘲笑う者が多数の中、警視庁の忠実な番犬が飼い主の手を噛むわけはない、腐っても鯛、猫に小判だ、と会田(天知茂)だけはあくまで静観の構えを見せていた。 そんな折、橘の元へ“三上の娘を預かった、600万用意しろ”との電話が入った。同じ頃、三上の幼い娘・典子(細川美恵)の担任教師・辻京子(森秋子)から典子失踪の届けを受けていた会田たちも合流し、取引場所に現れた吉村(佐藤京一)らを逮捕、典子を無事保護した。しかし、事件当初のタレこみ電話が女性からだという事実が気になる会田は橘の過去を調べ、かつて公安にいた彼と関係のあったある女性を割り出した。 その人物とは、典子の担任の京子だった。彼女を訪ねた会田は、三上殺害の現場に落ちていた妙な葉っぱ(=あすなろの葉)が小学校に生えているのを認めた。学生時代の話が聞きたい、そう持ちかけた会田に観念したように過去を語り始める京子。学生運動の女闘士だった10年前に橘と出会って愛したのも束の間、実は彼は同志を逮捕するための公安サイドのアンダーカバーであることが発覚、仲間からはリンチを受け、橘には妊娠を告げられぬまま去られてしまった恨みから、事件は始まっていた。京子は死んだ三上の娘で、典子は彼女自身が産んだ、橘の子供だったのである。 橘への復讐のためだけに生きてきたという京子、そして娘の為に命を賭して偽証した三上。開き直る彼女に会田は、典子や教え子たちの為にも、いい加減許してやったらどうかと諭す。「あんた、子供たちが怖くなるときはないかね。俺はあの穢れを知らない澄んだ眼に立ち竦むことがあるよ。あんたも子供たちをこれ以上、裏切ることはやめるんだな……」その言葉に折れた京子は、当日に三上から預かった600万が入ったロッカーの鍵を会田に託した。 俺が頼まれたのは金を取り戻すことだけで、犯人逮捕は頼まれていない、と京子をそのままにした会田。後日、本庁で大きな紙包みを抱えた橘とすれ違った際、京子逮捕の知らせを聞く。「それから、子供は俺が引き取った」きっぱりと口にした橘に「立派なことだ」と真面目に返した会田は、夕陽の特捜部屋で物想いに耽るのだった。 ――遠い昔を忘れて生きている奴、引きずって生きている奴、愛して憎んで消えていく奴。どっちにしても、不幸なことだ……。 (控え目なイントロで昭和ブルース初登場の1番。うまくまとめたと思ったらその後電話が鳴り、「了解!」と銃を手に取り部屋を出る会田でエンド) *橘さん受難の回。不利な状況に陥りながらも悪を憎む心は消えていない班長さん、「明かりの下で育った虫は、世の中に夜もあるってことを知らねえんだ」とか言いながら彼の潔白を内心信じて冷静に事件を追う会田の、無言での視線の応酬が渋い。 *橘さんの奥さんが登場するのはこの回のみ。妻役の谷口香さんは第2シリーズで3話ほど出演している( #38「男のうたは兇悪」、 #69「兇悪の妻の座」、 #102「自供」)。 *後に太郎さん(左とん平)と結婚するリサさん(小牧リサ)、記者として初登場。どうやら会田とはそこそこ長い付き合いらしく、マンションに酒提げて押しかけて来るような仲だった。 *「あすはひのきになろうって、努力してる木ですわ」あすなろの木の前で呟く京子先生に身も蓋もないセリフを返す会田:「無駄な努力だな」
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2009,04,22, Wednesday
#4「兇悪のサファイア」(1973年・S48・4月26日OA)
冷たい色を放つサファイアを指に、暖炉で何かをひたすら燃やす女。 7年前、新妻の自分を置いて蒸発した夫が遺した物なのか。 自分は何を待っているのか、と自問し続けた月日。 ようやくピリオドを打とうというまさにそのとき、突然、彼女の目の前に――。 町内の防犯会長を自任する竜巻太郎(左とん平)は、クリーニング店の常連・カヤマさん(小笠原弘)がチンピラ(畠山麦)に財布を掏られる現場を双眼鏡で目撃、追い掛けた拍子に美女(江波杏子)にぶつかり取り逃がす。数日後、カヤマさん宅へ服を届けに行くと、件のスリが血を流して倒れていてびっくり仰天、ちょうど血の滴るようなステーキを「キャリオカ」でぱくつきかけていた会田(天知茂)に助けを求めた。 チンピラ・安の死体の側に落ちていたのはブローニング32口径。それは7年前、代議士と暴力団の癒着に絡んだ組長殺しに使われた銃だった。安のボス・田丸(上野山功一)をツツキに行った会田は、安が議員会館の場所を知りたがっていた事実を聞く。7年前、追及を逃れた篠崎代議士(内田朝雄)に関係のある事件なのか――。カヤマさんは実は「香川さん」だったのでは、との太郎の言葉で、篠崎と繋がりのあった開発公団の役人・香川良一の名前が浮上する。彼は7年前に忽然と姿を消していた。もしや香川が、2つの事件の実行犯では……? 彼の妻、冬子に面会を申し込んだ会田は、彼女が「キャリオカ」でよく見かけるサファイアの美女と知り驚いた。 香川は生きているのではないか、と探りを入れる会田に「もうあの人は喋れない。死んでしまっているんですもの」と繰り返す冬子。彼女は失踪宣告を裁判所へ提出し、夫の死を合法化しようとしていた。篠崎いびりのために矢部(山村聡)から貰った猶予は1週間。香川の所在は掴めないまま約束の期間が過ぎたが、会田は薄々察していた。本当は気の弱い男がまっさきに行くのは女房のところ――つまり、香川は冬子を訪ねたはずだと。そして再び会った冬子の指からはサファイアの指輪が消えており、推理は確信に変わる。 「あのサファイアだけははめていてほしかった。喪章の意味としてね……」 香川の葬儀に篠崎の姿はなく、結局事件はうやむやのまま。だが会田はあえて真相を追及しようとはしなかった。空のはずの骨箱を抱く冬子の眼に、涙が浮かぶ――(昭和ブルース3番をバックにすれ違う二人) *冬子がのこのこ帰って来たダンナを殺したんだと思うが、そのシーンを一切出さず、映像や会話のニュアンスで迫る演出が憎い。 *ダンナ役は新東宝の同期、小笠原さん。セリフ回しが新東宝の頃そのまんま(=あんまり上手くない)なのが少々トホホだが、気弱な感じを効果的に醸し出していた、ともいえる。『潜水艦ろ号未だ浮上せず』で主役級を演じていた彼の傍らでクレジットもなく虫を喰っていた天っちゃんの後の努力をここは大いに称えておこう。 *血の滴るほどレアなステーキが好物、という原作の設定を踏襲、いつも嬉しそうにステーキにナイフを入れている会田だが、実際にぱくついているシーンはまだ見ていないような…実はレアなのが嫌いか天っちゃん?
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2009,04,21, Tuesday
愛するゆえに(1964年・S39・3月28日〜7月25日OA:全18回)CX 13:30-14:00
これは、年若い娘が、獄中にある父の無実を晴らそうと、社会の渦の中にとびこみ、さまざまな苦難におそわれながらも、持ち前の明るさと素直さで人々の善意を呼び覚ましてゆくヒューマン・タッチのメロドラマ。(以上、週刊TVガイドから記事引用) *昼メロ出演作。出ていたことはほぼ間違いなさそうなのだが、次週のあらすじから、“松村(小林勝彦)”という表記があるので、役名は変わったのかもしれない(とはいえ兄弟役かも?)
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2009,04,17, Friday
#3「兇悪な夜の匂い」(1973年・S48・4月19日OA)
夜の赤坂を兇悪な目つきで彷徨う会田(天知茂)は挙動不審な若い男を尋問。後ろめたさと会田怖さ(推定)で猛ダッシュして逃げた男を殴りつけて問い詰めようとした矢先、どこからかオリエンタルな紋章入りナイフが飛んできて左腕にずぶりとヒット、その隙に逃げられてしまった。 出血したまま志津(村松英子)の店(「キャリオカ」)で一杯ひっかけて帰宅した会田に、心配した志津ママから電話がかかる。「小さいことは見て見ぬふりしなくちゃ、身体がいくつあっても足りゃしないわよ」しかし、彼にはそう出来ない理由があった。戦後間もなく、進駐軍に暴行された姉の苦境を見て見ぬふりした大人たち(警官含む)と同じにはなりたくない――肘から手首に至るまで深く刻まれた当時の傷痕を前に、彼の瞳は昏く燃え上がるのだった。 外人相手の売春組織を勝手に追っている会田に矢部警視(山村聡)はあきれ顔だが、ある日、車に襲われていた姑娘(クーニャン)を助けた会田は、彼女が組織から逃亡した売春婦ではないかと睨み、英語が堪能(にはあまり見えないがそういう設定)な外事課出の四方刑事(葉山良二)に事情聴取を頼む。 街で再び冒頭の男に出くわして追いかけたところ、ある商事会社に逃げ込み雲隠れした。そこは会田や志津と少なからぬ因縁のある前科者の松尾(今井健二)の会社。松尾は知らぬ存ぜぬを貫くが、会田の眼は床に落ちていた真珠のピアスを目ざとく発見。時を同じくして舞い込んだのが、胴体のない女の死体が出たという知らせだった。一課の佐久間刑事(美川陽一郎)に邪魔者扱いされつつ遺体を調べると、彼女の片耳には件のピアスが光っていた。 四方の協力のおかげで、会田が助けた女性・明香(ミーシャン:本田みちこ)と被害者は共に香港からの出稼ぎ売春婦であることが判明した。そんな折、松尾が昔の女である志津の居場所を突き止め、彼女に暴行を働いたと知って静かにキレた会田は松尾の事務所を急襲、冒頭の男を見つけると問答無用で松尾をしょっぴき、橘(渡辺文雄)の制止を振り切って、松尾と明香を囮に香港側のボス・黄樹英(南原宏治)に接触。多少ピンチに陥りかけるも、銃撃戦で松尾とボスが死亡、部長が寄こしてくれた援軍(=橘さん)が来る前に、明香の仲間たちを無事に保護することができた。 病院の前で会田の姿を認め、嬉しそうに駆け寄る志津。だが彼は松尾の死を知らせ、俺が殺したようなものだ、と背中を向けるのだった(後ろからついてゆく志津さんのバックに昭和ブルース4番) *兇悪な会田の過去、初登場。30年ほど経ってるのに兇悪に生々しい傷痕が印象的だった(が、徐々になかったことになる模様)。 *四方が会田に「さん」付けするのはまだしも、矢部さんが「会田くん」で、橘さんまで呼び捨てじゃなくて「会田刑事!」と呼んでるあたりが初期だなあ、と思う。しかも会田、班長さんに「他に方法がありますか!」なんて敬語使ってるから驚きである。 *しかしそんな堅苦しい関係とはいえ、会田の行動原理をちゃんと把握して、内緒で一課に掛けあって援軍を要請してやる部長に愛を感じた。 *公私ともにエリートだからか、四方よりも橘さんの方が英語がうまかった。 *時代を感じさせる会田の断言「眉毛を剃っていて手足にマニキュア、耳にイヤリングの穴…水商売ですね」
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2009,04,07, Tuesday
#1「兇悪の門」(1973年・S48・4月5日OA)
昭和47年12月、西井刑務所のむさくるしい8人部屋にひとりの男が収監された。会田健35歳(天知茂)、暴行傷害で懲役4か月。さっそく新入りいびりを仕掛けてきた笹崎(田中浩)をあっさりシメた彼、所内で見つけたシケモクを回し吸いしていた直後に、図ったように現れた看守の前で罪を独りで被って40日間の懲罰房送りになったことから、同部屋メンバーに完全に一目置かれる存在に。 そんな会田が刑期を終えようかという時期、古株の一人、浜井(仲谷昇)が声をかけてきた。ある女に電話を掛けてくれ、と彼が告げた番号こそ、会田が最も欲していたものだった。警視庁特捜部に属する彼は、覚せい剤のバイヤー・浜井から製造工場の在り処についての情報を探り出す任務を帯びて刑務所に潜入していたのである。 出所の日。「振り返るな。振り返るとまたここへ入ってくるようなことになる」との看守の言葉を「俺はなんでも振り返るのが癖でね」と流して平気で門を振り返った会田はすぐに上司の矢部警視(山村聡)に連絡を入れた。ねぎらいの言葉ひとつなく「そうか」のひとことで済ませた部長に、赤の他人(=事情を唯一知っていた看守部長:名古屋章)でも御苦労さまと言ってくれたのにぃ…!とムクれた彼は、腹いせ(?)に一課の橘(渡辺文雄)に「俺がいないから、その間警視庁の空気が別にきれいだったってわけでもないでしょ」と絡んでみたり、実弾入り拳銃を部長に向けてみたりしながらも、言われた通り女の居場所へ向かう。 白い門構えのこじゃれたマンションには、真山由比(加賀まりこ)がいた。伝言の駄賃に1千万を要求した会田を鼻であしらった彼女だが、ジャンキーであることを暴かれ、責めに屈して工場の所在地を吐く。連行しろとの矢部の言葉に逆らい、ヤクを打って一時的に生気を取り戻した由比を「君が助かるかどうかは、君自身の問題だ」と見逃してやる会田。それを知ってか知らずか、部長も深追いはしなかった。 ――刑務所の門はいつかは出られる。 しかし、あの女にとって、あの門は――。 しばし由比の行く末を案じながら、河村志津(村松英子)のレストランで久々の血の滴るようなステーキにナイフを入れる会田であった(昭和ブルース初お披露目は、意外なことに4番) *原作(「兇悪の門」)通りの展開ながら、第3シリーズ最終話を考えると、「ああ〜、そんなことするからだよ!」といろいろツッコミたくなること必定な第1話。結局、「門」を甘く見ちゃいかんってことだ。 *同部屋仲間に財津一郎さんの姿も。変な運動してる得体のしれない人だった。しかし顔つきだけみてると兇悪犯ばっかりの部屋で怖かったなあ。 *第1シリーズの特捜メンバー(吉田刑事=多々良純、鈴木刑事=梅津栄、岩田刑事=岩城力也、四方刑事=葉山良二、坂井刑事=宮口二朗)勢揃い。セリフは岩田さんしか無かったが、それぞれがマイペースに仕事していて面白い。 *ちなみに会田が特捜に来たのは、「組織暴力壊滅頂上作戦」とやらでヤーさん連中20名を死傷させ(うち15名を射殺)、過剰防衛の疑いでクビになりそうになって矢部さんに拾われたのがきっかけらしい。
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2009,04,05, Sunday
廃虚の唇 (1964年・S39・4月2日〜9月24日OA:全26回) NET 21:45-22:45
放映リストはこちら (週刊TVガイド 1964年4月10日号より引用) 出番です (週刊TVガイド 1964年5月8日号より引用) 茶の間の茶 *実際、自家用車(=トヨタのクラウン)は撮影に使われたらしい(何話目かは不明。時期からいうと#6あたり?)。この車での別エピソードは「とよぺったあ」誌に。
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2009,04,01, Wednesday
#2「兇悪の迷路」(1973年・S48・4月12日OA)
「これからの日本は暗く大きな迷路の時代になる」との持論でのし上って来た経済評論家・鳴海克平(河津清三郎)のお抱え運転手兼ボディガードに駆り出され、いつも以上に煙草がすすむ会田(天知茂)。だが鳴海の秘書・浦田千鶴(野際陽子)と親密になり、前日に晩御飯を作ってもらったお礼に行きつけの銀座のキャリオカ(=河村志津:村松英子の店)に誘った夜、鳴海がマンションの自室で睡眠薬&ガス自殺を図ったという知らせを受けた。 鳴海は30年前の日銀ダイヤ事件――戦時中に徴収されたダイヤの大半が金庫から消えてしまった事件――のカギを握るネタを入手しており、取引相手との交渉がこじれたために特捜部に身辺警護を依頼してきた人物である。ダイヤ事件の関係者はこれまで10数人、いずれも不可解な死を遂げており、今回も鳴海が自ら命を絶ったとは到底信じられない会田だったが、現場には遺書があり、千鶴もそれが鳴海の自筆と認めた。 会田は、鳴海と最後に会った千鶴のマークを決意。しかし尾行を撒いた彼女は再三、連絡が欲しい、という謎めいた電話を会田宛に掛けてくる。自分の動きを探るためだとは思いたくない――。しかし、彼女の以前の勤め先の貴金属商社長・井村が海外で不審な動きをみせている事実を調べた会田は、千鶴が井村の指示で鳴海を殺害したとの確信を抱く。 海外の井村と電話を交わしていた人物を追ってホテルに向かった会田は、そこでようやく千鶴と再会した。明日海外に行くの、と嬉しそうな彼女に、会田は自分の推理をぶつける。悪い奴が悪いことをする、それは当り前だ。しかし君のような人が殺人を犯すなどと…これが本当の意味の現代の迷路だ、と心情を吐露した会田は、いつか必ず証拠をそろえて手錠をはめにゆく、と宣言。「待ってるわ、そのときを」犯行を否定するわけでなく、千鶴は囁いた。 翌日、帰国する井村を待ち構えるため空港へ詰める会田の目の前に、ターミナルへ急ぐ千鶴の姿が。だが彼女は突然、背後から近づいた男に撃たれる。急ぎ男を追って撃ち倒した会田が戻ったときには、千鶴は血文字を残して息絶えていた。 血文字が示したものは、日銀前の銀行の貸金庫のナンバー。それは井村のもので、中には消えた60万カラットのダイヤが眠っていた。これで井村と仲間たちを押さえられる!会田が不敵な笑みを浮かべた矢先、井村の乗った飛行機が消息を絶った、とのニュースが舞い込むのだった。 ――暗い迷路を通り抜けさえすれば、その先にはきっと青い海があるわ。 青い海を夢みながら散った千鶴。しかし世の中はまだ暗い迷路に覆われていた(昭和ブルースはこれまた意外なことに3番) *「ローンウルフ」(1967年)「さすらい」(1969年)で一緒だった野際さんとの息の合った共演。因縁のフォルクスワーゲンを「よければ使って下さい、お気に召さなければ売って、毎日キャリオカへいらして下さい」と千鶴さんから託された会田、次週からこれに乗ってる気配がないので、キャリオカのステーキ代に消えたのだろうか? *竜巻ランドリーの太郎さん(左とん平)、妹の順子(テレサ野田)と共に初登場。晩御飯を作ってくれる千鶴さんを家に呼ぶため、「アレ貸してくれないか、アレ!」とテーブルクロスを借りる会田が可笑しい。 *会田の家の食器棚も初登場。意外に普通で庶民的。「和」文字入りの湯飲みもなんだか庶民的。
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2009,03,20, Friday
サンデー・ステージ 「最後の大本営発表 (手記・無条件降伏一日前より)」(1960年・S35・8月14日OA)NTV 21:45-22:30
(読売新聞1960年8月11日より記事引用) 日本テレビでは14日のサンデーステージで終戦記念日にちなみ「最後の大本営発表」を放送する。原作は元同盟通信の陸軍省詰め記者長田政次郎氏で、日本の歴史を大きく転換させた玉音放送の行われる前日の昼すぎから15日午後にかけての新聞記者の行動をめぐる敗戦秘史の1コマが再現される。大本営と陸軍省の新聞記者室と大本営の参謀室が舞台で、戦争を強行しようとする軍部とこれを否定する新聞記者の心理と行動が映画「十二人の怒れる男」で試みられたディスカッション・ドラマの方式でたたみ上げられる。 (朝日新聞1960年8月13日朝刊より記事引用) 【メーキャップなしで男ばかりのドラマ/記者の“抵抗”描く】 (毎日新聞夕刊より記事引用) 【軍の謀略と戦う新聞記者】敗戦秘史の一コマをドラマ化 *テレビ初出演ドラマは1961年の「光秀反逆」だと思っていたが、前年にこんなものが。軍部は4人だけなので、おそらく新聞記者サイドにいたと思われる。ただ、読売新聞には名前があるが、作品を大プッシュしている朝日新聞の方には見当たらないのがもどかしい(まさか細川さんに替わったわけではないだろうけど)。
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2009,03,16, Monday
いろんな意味で弾けていた前作に比べるとオーソドックスで、内容的にはシリーズの原点に戻ったような([3]死刑台の美女にどことなく近い)雰囲気の作品なんですが、センセイはなぜかほぼシーン毎に衣装が違うというマニアックな凝り様で、ヘビーユーザー(笑)を喜ばせてくれます。あと、宮川脚本ならではの“天っちゃんにしか言えないセリフ”(たぶん他の人が言うとこっぴどく恥ずかしいだけのセリフ)がちりばめられているのも嬉しいところ。
【明智先生ファッション劇場】:(センセイ着替えすぎのため、今までで最高枚数)
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