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闇を斬れ#3
「夜伽女の怨みぶし」(1981年・S56・4月21日OA)

隠密わんこ・火山が運んできた兼子様(尾上松禄)からの密書には、達筆でひとこと「日光例幣使」。日光東照宮へ金幣を奉納する京都の勅使のことだが、今度の勅使・綾小路公友(白塗り・マロ眉の中尾彬)は田沼と懇意なのを良いことに、あちこちの宿場で取りたい放題ヤリたい放題の愚行を繰り返しているらしい。

新さん(天知茂)ら闇狩人メンバーは様子を探るうち、村の娘たちを夜伽に差し出せと強制され憤る百姓たちに遭遇した。なんとか彼女らを救ってくれと懇願された新さんだが、無言で放置。後日、娘たちは綾小路らの慰み者にされた挙句に自殺した。もう勘弁ならねぇ、例幣使を殺るぜ!と怒る安斉さん(山城新伍)や渚さん(坂口良子)をよそに、新さんは「俺達の使命は人助けではない。世直しだ」 と慎重を促す。それに今襲えば、警護を担当している愛しの殿様・松平定信公(沖雅也)に迷惑がかかるから、という理由も大きいらしい。

それなら警護の切り替えが行われる地点で、などと悠長な計画を立てている内に、定信公もへったくれもない件の百姓たちは綾小路の駕籠を急襲、新さんたちの目の前で皆殺しにされてしまった。許婚のおミッちゃんを失った利吉どん(本郷直樹)が握りしめていた血染めの娘たちの署名状を手に、新さん(紫頭巾&風林火山の白装束)はようやく綾小路を叩き斬るのだった。

*大義のためには多少の犠牲はやむを得ない、という新さんの徹底した非情の志、これが番組のオリジナリティのひとつだと思うのだが、結局いつも田沼というラスボスは放置したままなのだから、世直しを語るよりまずは「小さなことからコツコツと(←西川きよし風)」じゃないのか!と突っ込んでしまうのも確かだ。今回も「死んでいった者たちの恨み、思い知れ!」とか言ってばさーっとマロ中尾を斬っていたが、彼らを見殺しにした新さんへの恨みも相当詰まっているとみた

*戦闘時の紫頭巾、初登場。どうも好きじゃなかったらしく(オープニングには毎回登場するが)しばらくしたら消滅の憂き目に。

*お色気路線も初登場(山城さんがウハウハ)。美女シリーズの井上梅次監督、さすがの手腕である。

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| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:22 PM | comments (x) | trackback (x) |
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