2008,12,27, Saturday
#200「兇悪の涙・警視庁特捜部解散!?」(1980年・S55・11月20日OA)
影の国家権力といわれ、警視庁も太刀打ちできない組織・KUC(=国際友愛調査センター)を密偵中の会田(天知茂)。矢部警視(山村聡)のかつての部下で、今はKUCの大ボス(伊豆肇)の運転手である安井がボスの一挙手一投足を手帳にしたためていたため、彼に接触を図ろうとした瞬間、暴走トラックが突っ込んできて安井は死亡。おまけに突如現れた胡散臭い連中に囲まれているうちに手帳を先に奪われてしまい、一発お見舞いして捕まえたひとりはすぐさま毒を飲んで果てた。 ふてくされていつもの「エスプリ」に行くと、ママ・しずえ(野川由美子)は最近よく見かけるインテリ風の男・篠原(井上孝雄)となにやら良い仲。後をつけた会田は、彼が憎きKUCの重役であることを知る。KUCビル内で乗ったエレベーターが28階から急降下するなど、ここでも受難が続く会田は、篠原にプロポーズされたと酔い潰れるしずえの本当の気持ちを知りながら何も言えないでいた。 KUCの圧力か、特捜部に公安のメスが入り、解散説が囁かれ始めた。特捜部と心中してでもKUCと対決する覚悟の会田に、「お前さんの葬式にだけは出たかないよ」と一課の橘(渡辺文雄)も心配顔。そんなとき、しずえは篠原のスケジュール帳を映したマイクロフィルムを会田に手渡す。会田はそれを基に浦川(左とん平)を連れて篠原とボスを急襲、安井の手帳を奪い返すのだが、北里(小野武彦)を人質にとられ、あえなく警察に突き出されて留置所送りに。釈放の談判に訪れた矢部に、篠原は特捜部の自発的解散という交換条件を出してきて、職にあぶれたらKUCで雇ってもいい、などと豪語する。 しずえの真意もすべてお見通しにも関わらず、圧倒的な自信で結婚を迫った篠原だが、店をたたみ、プロポーズを受け入れた彼女が会田の為に決死の覚悟で自分の愛娘を拉致、伴(角川博)を使って安井の手帳を要求してきた事には驚いた。かくして安井の手帳は会田の手に渡ったが、店に仕掛けられた時限爆弾で重傷を負った伴は、しずえの居場所を打ち明けて事切れた。 夕焼けの中、会田は大磯海岸にたたずむしずえを見つけた。彼女のお蔭で特捜部が救われたことを告げ、固く抱き合ったそのとき、一発の銃声が轟いた。くずおれるしずえ。背後から凶弾を放った篠原を倒したものの、子飼いの連中に銃を向けられなすすべもない会田の窮地を救ったのは、彼の後をつけてきた橘だった。橘の啖呵で一味は退散。だが――「しずえ、しずえ!」愛しい女性を初めて名前で呼んだ会田の声は、もう彼女には届かなかった――(都会の喧噪を歩きながらしずえさんを回想する会田のバックに昭和ブルース新録1番) *「愛の石松劇場」の悲しい大団円。過去はともかく、ストレートに愛をぶつけて散ったしずえさんにただ涙するしかない会田の姿が哀しくも美しかった(いや、なんかホントに)。でも橘さん(今回非常にオトコマエ!)がいてくれるから安心だ。 *それにしても、28階からフリーフォールしたり至近距離で爆弾が破裂したりしたら普通は怪我くらいするだろう会田。明智ボディなのか? それともやはり第3シリーズの彼は矢部さんに造られたサイボーグなのか?(←おい) *いわば殉職してしまった伴ちゃんと違い、岩田さん(岩城力也)は退職金(500万)をもらって円満に去って行った。元特捜部だけど別に助力を申し出るわけでなし、そういうマイペースなところがいかにも岩田さんらしい。
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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス3 | 03:11 PM | comments (x) | trackback (x) | |