昼と夜の巡礼(1971年・S46・1月8日〜29日OA:全4回)CX 21:30-22:26
原作:黒岩重吾
脚色:大野靖子
出演:栗原小巻、
天知茂、菅原謙次、河村有紀、入川保則、山形勲
【企業の株買占めの裏を描く】
企業の株買占めの裏面に躍る“現代悪”と、愛の挫折に苦悩する女のかなしさを描いたサスペンス・メロドラマ。原作・黒岩重吾、脚色・大野靖子。
真月葉子(栗原小巻)は大阪の金属工場の社長秘書で27才。学生時代に傷だらけの不毛の愛を経験したため、妻のある事業本部長榊原良介(菅原謙次)と罪の意識なしに、秘密の関係をもっている。久しぶりのデートの後、榊原は葉子に800万円を渡し、もし自分の身に何か起きた時は、これでバーを開けといった。葉子は彼の真意がつかめぬまま、預かった。間もなく葉子は社長の富岡(山形勲)から榊原の失踪を告げられた。
#1(1/8):葉子は会社の部長榊原と不倫の愛を続ける。だが突然彼が失踪した……。黒岩重吾原作のドラマ化。
#3(1/22):【和枝のバーの買収図る葉子】
世界金属の事業本部長榊原(菅原)の行方は依然不明。彼の妻和枝(河村)も葉子(栗原)と前後してバーを開いた。葉子は和枝に対するひそかな復しゅうとして、和枝のバーの買収を考えた。その資金づくりと、榊原失踪の秘密を探ろうと、葉子は好色な世界金属の社長富岡(山形)に近づいた。
資金のメドはついた。葉子は証券会社の社長島(天知)に一切を依頼した。株の買占め屋といわれるナゾのこの人物は、榊原の失踪と何か関係がありそうだ。
(写真キャプション):葉子は、和枝のバーの買収を島に依頼した(胸に崩れ落ちている栗原さんを抱きながらあさっての方向を睨んでいる天っちゃんの写真)
(夕刊あらすじ)
#3(1/22)愛人榊原の失踪を追う葉子はカギを握る富岡に色仕掛けで接近。彼との箱根旅行に同意した。
#4(1/29):いつしか島を愛していた自分に気づく葉子。折りしも昔の愛人榊原が突然葉子の前に現れた。
(以上、朝日新聞縮刷版より引用)
*原作を読んでみた。
天っちゃんの役どころは謎の証券会社社長・島健次。
「断崖の上に立って冬の冷風に耐えている凄絶な男に思える」と称されるような、やり手だがどこか影のあるキャラクターに、不倫相手が失踪中でなにかと孤独なヒロイン・葉子はくらくらっときてしまう。実は島社長は妻子持ちなのだが、奥さんがとある事件をきっかけに精神病院に入院、その彼女のために女性断ちしているストイックな一面を持っており、その凄絶なロマンチストぶりを知ってますます惹かれてゆく葉子。同じことの繰り返しのようでいて、うまく収束したといえるラストで読後感もまずまず。
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TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 09:20 PM | comments (x) | trackback (x) |