2006,03,07, Tuesday
『君は海を見たか』(1971年・S46)
あと数ヶ月の命と宣告された我が子の運命に煩悶する父親・増子一郎(天知茂)。もともと生活感のない天っちゃんだから余計に、仕事一辺倒で家庭を顧みなかった男の不器用な愛情表現がリアルで切なさを増長。家に帰って背広を脱いでカーディガンを着るとか、休日は軽装で釣りに行くだとか、「パパはな、」という物言いだとか、そういうなんでもないシーンがこれまた新鮮だった。 息子が二十歳になったら、一緒に酒を飲んで、彼女が出来たという話を聞いてやって・・・彼があり得ない未来を想像するくだりに、そういえば天っちゃん自身がそういう経験をする前に死んじゃってるかもしれないんだなあと、なにかしんみりしてしまった。まあ下戸だから酒は飲めなかったろうけど。 余談だが、息子を救わんと奔走する一郎が向かった大学病院の教授役が中村伸郎@「白い巨塔」の東教授。イヤミなインテリ具合がまさに東教授っぽくて「お前はいいから財前を出せ」と言いたくなった(しかしここで田宮がいたら鴨井&しょぼくれの漫才が始まるかも←それは犬シリーズ)。
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| 映画::大映(その他) | 12:59 PM | comments (x) | trackback (x) | |