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非情のライセンス 第2シリーズ #10
#62「兇悪の星」(1974年・S49・12月5日OA)

ボス・矢部警視(山村聡)の要請で、日頃から何かとお互い突っかかっている橘警部(渡辺文雄)ら捜査一課の協力に駆り出された会田(天知茂)。資産家の独居老女が絞殺されたという現場に来てもやる気まるでなし(殺人現場でちゃっかり出前を取ってカレー食べてる始末)。翌日、犯行時刻頃にTV修理に訪れていた電気店勤めの青年・育野久雄(佐々木剛)が容疑者として連行された。夜間中学に通っているという、自分の漢字も満足に書けない久雄を犯人と決め付けて取り調べる一課のやり口にムカついた会田は俄然ハリキリ、真相究明に乗り出す。

事件当夜、久雄はかなりまとまった金を難聴の恋人・初枝(奈良富士子)に渡していた。せっせと稼いで貯めた金だというのだが、状況はどうみても不利。そんな中、ふたりが通う夜間中学の教師・橋田節子(岩崎智江)だけは、廃人に近い父と4人の弟妹を養うために必死に働いている久雄を真っ向から庇う。貧困が犯罪を生むと決めつける警察を目の敵にし、うろちょろする会田のことも当然快く思っていなかった節子先生だったが、夜間中学廃止論が飛び出した教育委員会に怒鳴り込んだ会田の偏見のない態度に次第に心を和らげる。

会田の勘だけで久雄は釈放されることに。しかし周囲の目は冷たく、すべてに絶望した久雄は首を吊ろうとする。とそこへ会田が出現、自らの兇悪な生い立ち、何度か自殺しかけたことなどを打ち明けつつ、死ぬなんて卑怯だ、甘ったれるな!と熱く説得するのだった。

真犯人は、久雄を利用してアリバイを作った老女の養子だった。疑いが晴れ、ふたたび初枝と共に夜間中学で学び始めた久雄の様子をそっと見に行った会田の頭上に、名もなき星たちが寄り添うように瞬いていた(昭和ブルースは1番)。

*橘警部「(久雄が犯人ではないという)根拠はなんだ!」会田「俺の勘だよ!」 橘さんでなくても「なにぃ!」と突っ込みたくなる自信家ぶりで事件を解決。ハードな犯罪事件を追う一方で、こういう“下町・ちょっといい話”的なエピソードがうまいタイミングで挿入されているのが非ライの醍醐味のひとつかもしれない。

*南刑事(望月太郎)が相棒役。コワモテだけど舎弟キャラの坂井刑事(宮口二郎)に比べると態度がでかい。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:50 PM | comments (x) | trackback (x) |
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