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非情のライセンス 第2シリーズ #31
#83「兇悪のプレゼント」(1975年・S50・5月1日OA)

むかーしむかし、あるところにガードマンの島崎という男(常田富士男)がおったとさー(昔ばなし調)。

天下り官僚・近藤(伊豆肇)のやばいネタが詰まった黒革の手帳を同僚の久米(クレジットで「岡“郎”正純」になってたのはあんまりな岡部正純)からしばし預かったのはいいが、欲を出した久米は近藤が雇った総会屋・桜井(香川良介)の手下にバらされてしまった。怖くなった島崎は手帳をさっさと手放そうとするものの、保育所に預けっぱなしの息子が欲しがっているD51を買いたいがためにちょっぴり小遣いが欲しくなり、刑事の目を逃れて近藤に取引を持ちかける。しかし、内緒で息子に会いに行った際にうっかり手帳を落としてしまい、あわや久米の二の舞いに…。

手帳は島崎の息子が拾っていた。不幸な生い立ち(幼いころ父が死亡、母は出て行ってしまい親戚たらい回し、織物工場で働かされていた小6で母の死を知り家出、泥棒になろうとしたときに保育所の子供に救われる)を背負う右田刑事(左とん平)は以前から保育所の馴染みで、頑なに父を庇う息子を説得して手帳を手に入れ、桜井たちとの取引の場に向かう。

ところが島崎が捕えられているせいで交渉は難航、右田の優柔不断さに業を煮やした息子が飛び出してしまい、手帳も息子も相手方というさらにマズい状況に陥った。そこへ島崎が決死の体当たり、銃弾を受けながら息子を救い出した。

島崎は病院で息を引き取った。ひとりぼっちになった息子のため、右田はD51を求める。だがケタを間違えていてピンチなところを、大物サイドで動き回っていた会田(天知茂)の太っ腹な全面援助によって無事ゲット、保育所に持っていってやるのだった(昭和ブルースは1番)

*右田さんがメインの回。誰かと違って「おじちゃんの嘘つき!」と言われ慣れていない彼のクライマックスでの苦悩ぶりがこのひとらしくて良い(会田だったらまず撃っちゃうだろうからなあ)

*その会田の出番はゴルフの打ちっぱなしで近藤に接触、ラストで桜井たち相手に新東宝仕込みの回し蹴りを披露したくらいで激短なのだが、無言でお札をさっと差し出す小憎らしいエンディングで元はとれたような気がする。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:20 PM | comments (x) | trackback (x) |
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