2008,02,17, Sunday
#110「兇悪の雨に濡れて」(1975年・S50・11月20日OA)
カエリタイ、カエリタイ・・・! たどたどしい遺筆をのこし、異国の娘は人身売買の餌食となって死んだ。会田(天知茂)は外国人女性を不法に売買する関東菱田会を捜索するが、なぜか捕まるのはザコばかり。どうやら“コケシ”と呼ばれる黒幕が事前に情報を得ているらしい。手入れの日時を知っていたのは自分と四方(葉山良二)だけのはずなのに、なぜ―。そこで会田は、待ち合わせ場所で四方が美しい女性・早苗(松本留美)と一緒だったことを思い出す。 早苗は四方の外事課時代の親友・黒木誠二(岡田真澄)の妹。黒木はある事件で四方を庇って銃弾を受け、車椅子の生活を余儀なくされていた。妹と二人、つつましい暮らしぶりの彼が身障者施設に巨額の寄付をしていること、菱田会の会計を受け持っていることを探り当てた会田は、黒木兄妹が四方を利用しているのではないかと疑い、関東菱田会の秘密会合に潜入した四方の後を追う。 会合場所で早苗の姿を見つけて驚く四方。やはり黒木が“コケシ”だったのだ。素性がばれた四方は(会田がけしかけたせいもあり)組員たちにボコボコにノサれるわ室内プールに放り込まれるわ散々な目に遭う。次は同じく捕まった会田の番か、という状況で菱田会ボスを人質に取った会田は四方を助け、黒木に対峙した。火を噴く3人の拳銃。――プールに沈んだ兄に駆け寄った早苗は「寄らないで人殺し!」と四方を非難。おまけに『わざと外したな』と会田に睨まれ(ってことは会田が人殺しなわけだがそれを彼女に弁明することなく)、四方は警察手帳を置いて姿を消した。 雨の夜。ハマで自堕落な生活を送っている四方を訪ねあてた会田は「彼女(=早苗)と結婚しろ」と強引に殴りかかり、カッとなった四方も彼をサンドバッグ代わりに。雨の中しこたま殴りあった末、会田が差し出した手帳を受け取った四方。二人の背後では、早苗が喜びの涙を浮かべていた。 翌朝、会田が見守る中、教会で式を挙げる四方と早苗。だが幸せの絶頂で、たぶん早苗ラブだったのかもしれない生き残りの組員(佐藤京一)の凶弾が四方を貫いた。命乞いをする男を問答無用で撃ち殺した会田は、泣き崩れる早苗を残し、悲しみを堪えて教会を後にするのだった(昭和ブルースは1番) *四方刑事殉職の回。葉山さんに華をもたせようと(?)いろんな趣向で四方メインに話が進んでいくので画面が濃い、のはさておき、唐突極まりないラストを含め、いろいろ詰め込まれすぎていてかえって散漫な印象を受けた。黒木との対決シーンをクライマックスに持ってきても良かったのになあ。 *ただ、特捜部で(部長を除き)唯ひとり会田にタメ口がきけて、よき相談相手でもあった四方さんがいなくなってしまったのはとても残念だ。(#9「兇悪の口紅」のナイスフォローが印象深い←会田はモンローシャツの回・#3「兇悪の序曲」を思い出していたが) *医学の世界は日進月歩だ、俺は決して諦めんからお前もちゃんと静養しろ!と山岸先生(大友柳太朗)にお説教されていた会田、薬も貰わず捜査に直行。しかし雨の中で殴り合っても平然としてたので、相変わらず元気そうで何よりだ。 *岩田刑事(岩城力也)にカミさんがいることが判明。この人ほんとにマイペースだな。
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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 02:50 PM | comments (x) | trackback (x) | |