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非情のライセンス 第2シリーズ #74
#126「兇悪のフェニックス」(1976年・S51・3月11日OA)

自室へ戻るなり拳銃を持った男と鉢合わせ、振り切って外に出たのはいいが気がつけば丸腰、そこへナイフを振りかざした複数の男達が襲い掛かり、なんとか躱し切れた、と思ったら目の前に銃口、胸のど真ん中を撃たれてハイおしまい、というOPをまるまる使った物騒な夢で飛び起きた会田(天知茂)。

彼が追っている医療器具納入汚職は、商社の下っ端が捕まり、公団の部長が自殺したことで一応の収束をみた。だがその死には謎が多く、財界の大物が横槍を入れて捜査を打ち切ったことに俄然ファイトを燃やした会田は、「バカタレ、ヘマな死に方なんかしやがったら誰もお前のためには泣いてやらんぞ!」と怒鳴る矢部警視(山村聡)をよそに自らを囮にしての捜査続行を決断。汚職取引現場とされるクラブの雇われママ・元井葉子(三条泰子)からの罠の匂いがぷんぷん漂う誘いに応じてフェリーで宮崎へ向かう。

後輩の由紀(京春上)を伴って宮崎入りした葉子は五洋商事の千藤(田口計)の指示に従い、旧知の治(池田駿介)をダシに使いながら会田を狙撃地点まで誘導した。狙ってくれといわんばかりの目立つ服装(黒キャスケット&グレイのもこもこ毛皮ジャケット)で運転する会田を歩道橋から狙うヒットマン。しかしあわや、というところで計画は頓挫。同じく公団部長の死に疑問を持つ一課の橘警部(渡辺文雄)が会田を心配して(←誇張だがあながち嘘でもない)宮崎入りし、警戒態勢を敷いていたためだ。

治は5年前にホステス時代の葉子と同じ店にいた元バーテンであり、今はしいたけ工場に勤める真面目な青年。銀座のネオンに固執しつづける葉子の様子に心を痛め、悪いことに手を染めているなら捕まえてやって欲しい、夢から目を覚まさせてやってほしいと会田に懇願する。しかし葉子は店持ちたさのために再び会田を誘い出し、千藤らの前に連れ出した。ところが、そこには自分に銃を突きつける由紀の姿もあった。厄介払いされようとしながら、執念で葉子は由紀から銃をもぎ取り会田に向ける。

「俺を撃てば君の夢は吹っ飛ぶ。夢が吹っ飛んだあとに、七色のネオンがきらめくだろう」なんていうメルヘンチックなセリフを吐かれた葉子は結局会田を撃てなかった。千藤らは駆けつけた刑事たち(一課&特捜の面々)によりサファリパーク内で逮捕、手錠をかけられた葉子だったが、会田&右田(左とん平)の計らいにより、船上で治と結婚式を挙げるのだった(昭和ブルースは4番)

*日本初の宮崎サファリパーク(1975-1986)にて、サイや象の群れに混じって疾走する刑事たちと犯人一味。話の展開を通り越してもうみんな顔が真剣。犯人←捜査一課←特捜部、という順番で駆けてくるのだが、途中までそのへんでごろごろしてただけのサイたちが、一番うしろをとっとこ走ってる会田を追うかのように一緒に走り出してきていて危なそうだった(その上着のせいで小動物か何かと間違えられてんじゃないのか会田)

俺の墓場はどこだ、と例のもこもこジャケットで葉子の誘い出しに応じる会田。その服で死んだらやっぱりヘマな死に方(by 矢部さん)だと思うので無事でよかった。防寒着というより防弾着だと思えばいいのかもしれないが、フロンティア・スピリット溢れる牧場主風といおうか、金回りが良くなったダフ屋のおっちゃん風といおうか、けっこう緊迫したストーリー展開なのに会田が映るたびに声にならない呻きがもれてしまうのであった。

*「だいぶ風邪がはやっているようだが、大丈夫か?」と会田を気遣う矢部さん。そんなセリフは白血病設定があったときに言ってほしかったなあ(←まだ残念らしい)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:48 PM | comments (x) | trackback (x) |
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