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『坊ぼん罷り通る』
『坊ぼん罷り通る』(1958年・S33)

化粧品会社を営む父の旧友、大友(由利徹)を訪ねて東京へやってきた大阪の坊ぼん・水島光一(高島忠夫)が、持ち前の傍若無人な坊ぼん気質で恋に仕事に歌にとハッスルする青春映画。

光一の機転で売り出された新製品・シロクナールの人気はうなぎ上りだが、何者かによって大量に横流しされ安価で出回っていることが判明した。腰が低くて実直な倉庫主任の田村さん写真)は知らないと言うのだが、どうやら最近、増田という怪しい男(天知茂)と羽振りよく遊んでいる姿が頻繁に目に付く販売課長の佐々木(並木一路)が怪しい。

佐々木の脅しに屈せずに調べを進めた光一は、たまたま田村さんの留守中に机に入っていた老眼鏡を掛けてみて、それが伊達メガネであることを発見。そして帳簿を見て確信する。田村さんと佐々木はグルだ!

「おい水島、おめえのガン付けしたとおりよ」
詰問された田村さんはガラッと態度を変え、おもむろに口髭を取り眉を取りカツラを外す。そこにいたのはなんと増田。乱闘の末、ナイフや銃を持ってる連中を素手でノックアウトした光一は会社を救い、社長令嬢のみゆきさん(高倉みゆき)とゴールインするのだった(という部分はどうでもいい)。

*あまりに地味な登場シーン(写真)と極上の爺さん演技にまんまと騙された。見た目の風格はともかくセリフ回しがまだ軽い増田より、田村さんの喋くりの方が自然に思えたくらいだ。

*子分たちから“おやっさん”と呼ばれ、おねーちゃんたちを従えてワルの貫禄十分な増田だが、自分で変装して横流しを指示しているマメさがいかにもで微笑ましい。

*いけてる(?)増田の画像集:
おねーちゃんにネクタイ直してもらってる図
バレそうで焦る佐々木の小物ぶりを鼻であしらう図
「俺はね、涙もろいんだぜぇ?」椅子に逆向きに座り、泣きの入った佐々木を眺める図
ワルですと言わんばかりの顔でピストルを構える図

(おまけ)この身長差で殴り合っておりました

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| 映画::新東宝 | 04:08 PM | comments (x) | trackback (x) |
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