夜の主役 #4

#4「殺意の背景」(1968年・S43・8月20日OA)

前回のピンチをこともなげに回避した尾形(相変わらずパリパリ弁護士スーツの天知茂)だったが,事務所の後輩に頼んでおいた赤さびの分析結果は何者かに盗まれてしまった。そこへ書類を携えた高山(梅津栄)が。まさか盗ったの鈴木さん(@非ライ)?…と思いきや,こちらはそんなこともあろうかと尾形のために警察から拝借してきたらしい。かくして事件屋・大野木(藤岡琢也)たちの熱心すぎる勧誘活動は功を奏し,尾形は彼らの仲間となった。

尾形の最初の任務は,再びの地下銀行からの集金に怯える安西の上司のため,三億六千万の運び屋になること。死んだ安西(渡辺文雄)と同じ段取りでホテルに向かうと,因縁の香織(應蘭芳)がいた。札束を入れた方ではなく空のロッカーの鍵をわざと彼女に渡すと,これまた因縁のダンプ運転手・西山が現れ,敵のアジトに拉致されてしまう(このあたり,わざとかと思ったら結構真剣に困っていたので,少しばかりウッカリ者である)。

しかし尾行してくれていた高山と大野木の事件屋コンビ(彼らもかなりウッカリ者だが)と,情にほだされてウッカリ西山を射殺してしまった香織(宍戸の実妹)のお蔭で組織は一網打尽,首謀者の宍戸は逮捕された。

一方,安西の双子の弟・小指やらかしの野村(渡辺文雄:二役)は安西夫人(稲垣美穂子)に接近,まんまと兄になりすますことを画策するが,切羽詰まった夫人に毒を飲まされ死亡。安西死亡の原因は,自身の過去の暴露を恐れた夫人が宍戸に頼んだからだと判明し,もう少しで野村の後を追わされるところだった尾形は虚しさを噛み締めた。

恩師と自分を狙った真の首謀者は北川(佐藤慶)しかいないと(消去法により)断定した尾形は彼に会いに行くが,証拠があるなら持ってこいと余裕綽々であしらわれ(また缶ピースを勧められたりして),新たな闘志を燃やすのだった。

*今日のしのぶさん(北林早苗):別荘に誘われたにも関わらず「尾形と一緒になりなさい」とまさかの北川の引きに驚いたのもつかの間,岩場に押し倒される(さすがの北川ラスボス感)

*尾形の札束運びのシーン,もう一人同じようにカバンを運んでいるのは宮口二郎さんだった(クレジットなし)