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非情のライセンス 第1シリーズ #20
#20「兇悪の正義」(1973年・S48・8月16日OA)

OPまるまる乱取りの相手をするくらい(そして仲良くシャワーを浴びるくらい)会田(天知茂)のお気に入り、捜査二課の谷川刑事(高城丈二)は長らく妹・秋子(磯村みどり)と二人暮らしだったが、この度ようやく妹に春が来た。フィアンセから送られたという豪華な指輪をつけて幸せそうな妹に、自分も5年来の恋人、令子(真木沙織)とゴールインできることに喜びを噛みしめていた。

一方の会田は、強盗犯人を生きたまま捕えてくれとの1万ドルの懸賞金付き事件に着手。心臓麻痺で死んだドイツの老婦人の指から消えた5百万のエメラルドの指輪が唯一の手掛かりだ、と会田から聞いた谷川は、その時点ではまさか妹の指輪がそうだとは思いもしなかった。

秋子のフィアンセ・羽山と名乗る男(村井国夫)は興信所の所員・柏木(小鹿敦)まで金で丸め込む結婚詐欺師で実は件の強盗犯。そうとも知らず秋子は身ごもった上に貯金をはたいてニセ羽山に貢ぐが、兄が警官だと知った途端に指輪を返せと破談を迫られショックを受ける。偶然その場を訪れた会田は、兄には告げるなと秋子に言い置いたが、それが裏目に出てしまい、彼女は自分でニセ羽山にけじめをつけるため、兄の拳銃を盗んで家出。ニセ羽山とその女の家で揉みあううちに銃が暴発、谷川と会田が駆け付けたときには秋子は冷たくなっていた。

怒りに燃えた谷川は、はとバスをハイジャックして逃げるニセ羽山を歩道橋からバスの天井に乗り移って追いかけ、絞め殺そうとする。そこへ乗り込んできた会田に止められると、今度は会田の拳銃を奪い発射する谷川。ニセ羽山は死んだ。会田は運転手に、撃ったのは自分だとの目撃証言を求める。
「わかってるよ、野暮は言わねえよ旦那。俺だって撃ってやろうと狙ってたんだ」
振り返るとなんと運転手は吉田刑事(多々良純)だった。

後日、(犯人死亡のため懸賞金はおじゃんだが)総監賞が出たという谷川と令子に食事に誘われた会田は、「こうして二人をみていると暑苦しくって食欲がなくなる」と断り、若い二人の門出を祝うのだった。

世の中に殺していい奴なんているはずはない。たとえどんな悪党であっても。
だが、こんな商売をやっていると、俺だって時には殺してやりたくなるんだ――。

(昭和ブルースは1番)

*九州弁のはとバス運転手、まるで別人だったのにそりゃないよ吉田さん(明智センセイですかあなたは)

*会田は柔道四段(谷川は三段)。

*「もう一歩も後へ引けない女の歳になってしまっているのよ!」な秋子は27歳。

*金で丸め込まれた興信所の柏木を殴る蹴るの会田。「暴力はひどいじゃないですかあ!」との訴えに後輩谷川「この人は特別なんだ!」そうでしょうとも。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:50 PM | comments (x) | trackback (x) |
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