「罪な女」(1961年・S36・11月9日OA)
【まり子が芸者役】天知茂と共演で“罪な女”
ドラマ(日本テレビ後8:00)「罪な女」。
暴行傷害の罪で刑務所生活をしている夫を待ちながら、小田原芸者のお愛は底抜けに明るい性格の女だった。
そのお愛が、新聞記者大町と知り合ったのは、支局長の谷の座敷に呼ばれたときだった。いまさら男にほれるなんてと思いながら、暗い影を持つ大町にひかれはじめたお愛。夫が近いうちに出所すると知ったのはそれからまもなくだった。
浮き世のしがらみに押し流される運の悪い女お愛。その生活を通してはかない愛のめぐりあわせを描く。宮城まり子がめずらしく芸者役を演ずる。
(原作)藤原審爾 (脚本)山下与志一 (音楽)川崎優 (演出)安藤勇二
【出演】
お愛(宮城まり子)、大町(天知茂)、愛子(北川町子)、小柳(旗和子)、はるみ(中台京子)、小浪(今井和子)、お繁(高橋とよ)、和代(一の宮あつ子)、谷(桑山正一)、辰造(浜田寅彦)、中沢の少女(島津千鶴子)ほか。
(以上、読売新聞より記事引用)
【芸者の愛と苦しみ】主役に宮城まり子
9日午後8時から読売テレビ系で放送のドラマ「罪な女」は、藤原審爾の原作で、浮世のしがらみに押し流され罪深い女として生きねばならない芸者お愛の苦しみを描くもの。この芸者に宮城まり子が扮するのが話題である。
暴行傷害の罪で刑務所入りしている夫を持ちながら、小田原で芸者をしているお愛は底抜けに明るい性格の女である。暇があればパチンコ屋へ通い、座敷へ出ればスソをまくり上げて踊りまくる。そのお愛が暗くさびしい感じのする新聞記者の大町に惹かれるようになった。大町は兵隊に行く時、むりやりに好きでもない女と結婚させられたという。お愛は大町と暮らしたいと思うが、まもなく出所できると喜んでいる夫の姿をみるとそうもできない。ある日、初めて大町と一夜を過ごしたお愛は置き手紙を残して姿を消す。そして大町に心ひかれながらも、やっぱり出所した夫と暮らす。
この芸者役は宮城まり子が進んで買って出たものという。明るくて罪がなく男にだまされやすいというお愛の感じも彼女なら出せるだろうというので主演が決まったもの。宮城まり子は「芸者の生活は見かけとは違って苦しいものでしょうが、その中にピカッと光るような女の気持ちを演じてみたい」といい、自ら書物や小道具を集めて回ったという力の入れよう。共演は大町に天知茂、ほかに北川町子、旗和子ら。
(以上、朝日新聞大阪版より引用)
*まだ若さと固さの残る写真(芸者役のまり子さんとツーショット)つき。
*原作では「暗い影をもつ」という部分はないのだが、
「俺に惚れるなよ」とキメてみたり、
低く柔らかい声で小唄を披露したりという見せ場があるようだ。
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