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『いも侍・抜き打ち御免』
『いも侍・抜き打ち御免』(1965年・S40:松竹)

「献上牛を巡る地元の権力者と牛飼いたちの争い」「横行する辻斬り」「お姫様誘拐騒動」の三本柱を、岡山弁と自己流剣法でま~るく治めるいも侍・淡島蟹右衛門(長門勇)の武勇伝。

トメの位置にクレジットされていた天知茂の役柄は藩内の検見役・所俊二郎。献上牛に関する上役たちの悪事を薄々察しているが、弟がこともあろうに辻斬り仲間のひとり(真っ先に蟹右衛門に斬られて死亡)だった事実をじわじわ突っ込まれ苦しい立場にいる歌舞伎調メイクのお侍だ。

ただ肝心なところでなかなか登場しないうえ、献上牛争いで殺された鑑定人の久左衛門(細川俊夫)の死に不審を抱き、颯爽と馬に乗り久左衛門宅へ向かうも娘に話をちょこっと聞いてまた颯爽と馬で去って行くとか、颯爽と馬を駈っているときに蟹右衛門と出会い、「お前も辻斬りかなもし」と言われてUターンするふりをして蟹右衛門を鞭でしばきつつまた颯爽と馬で駆けていく、とか、何をしに来たのか(何をしたかったのか)いまひとつ意味不明の馬上のひとイメージばかりが印象に残った。ちなみにクライマックスの、お姫様(18年後には明智センセイを蝋燭で責め立てる鰐淵晴子)を救うための大立ち回りシーンでも最後の最後で馬で颯爽と登場し、ちょっとだけイイトコ取りをしていた(でも相手が弱すぎ)。

*馬には乗れるがギャロップは無理なんじゃないのか、と思っていたが、スタントなしでパカラッパカラッと軽快に馬を走らせていた模様(スマン天っちゃん)。

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| 映画::松竹・他 | 01:19 PM | comments (x) | trackback (x) |
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