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闇を斬れ#4
「地獄の賄賂貸し」(1981年・S56・4月28日OA)

*前ブログより引用
"老中・田沼意次(三國連太郎)、意知(原田大二郎)親子の腐敗政治を憂う白川藩主・松平定信(沖雅也)の密命を受け、身分も名も捨てた烏飼新次郎(天知茂)が、元同心の安斉(山城新伍)、くの一・渚(坂口良子)、その手下・哲三(三浦浩一)の3人を配下に、隠密犬とともに田沼親子の悪政に戦いを挑んでいく。隠密犬として、天然記念物の指定を受けている甲斐犬が登場する異色時代劇"
(ホームドラマ・チャンネルより)

賄賂が横行するちょっとややこしい第4話「地獄の賄賂貸し」から観たのでまだよく掴めていないかもしれないが、元締め(松平の家臣:尾上松禄)からの依頼を伝書鳩よろしく「伝書犬」として受けたり、仲間を呼び寄せたり、悪人を尾行したりと、隠密わんこが大活躍なところが異色な時代劇なものの、「必殺」シリーズの亜流の域を出ない地味な作品だった。1981年といえばあちらは「新必殺仕事人」の頃だから、当時から分が悪かったのではないかと思われる。

そもそも天知氏演じるキャラは、現代劇・時代劇を問わず私生活が見えないのが特徴なので、普段の顔と殺し屋の顔とのギャップの妙、といった「必殺」型時代劇の面白さに欠けるのだ。この新次郎さん、家に帰れば嫁と義母にいぢめられてるとか、長屋でちまちま傘貼りしてるとか、昼間っから置屋でしっぽりとかいうことはなく、何で生計を立てているのか全く不明で、普段街を歩いているときから強面の隠密顔なのだもの、分かりやすいことこの上ない。 おまけに一匹狼オーラが強く、明らかに別格な彼に仄かな敵愾心を燃やす仲間がいるわけでもないので、殺しのプロ同士のせめぎあいといったものも存在しないのが残念なところだ。ヌルい連中とつるむのならいっそのこと仲間はわんこだけでもいいのにと思うのだが、既に天知氏だけでは視聴率が稼ぎ難い時代になっていたんだろうな(かといって他の面子の知名度で稼げたのかはギモンだが)。

でも紫頭巾&念仏みたいなのが書いてある白の着流しで殺しに赴くラストはさすがにカッコよくて「闇に刺し込む一条の光!(キラン、と刀が夜なのに反射)…中略… 闇を斬る!」なんていう恥ずかしい決め台詞も彼だからこそぎりぎりサマになっていた。もうすこし続けて観る・・・かな。

(2007.9.14 追記)仕事を取るため、言われるままに奉行・工藤(勝部演之)に賄賂を差出す材木問屋。彼をたきつけてじゃんじゃん金を貸す札差・松前屋が実は工藤とつるんでおり、気がつけば身ぐるみ剥がれて悲惨なことに。工藤-松前屋ラインを調べるよう命じられた新さんたちは、背後に大和屋(福山象三)という黒幕がいることを突き止め、3人まとめて闇に葬り去る。

*最初「必殺」の亜流にみえたのは、今回はメンバー同士あまりごちゃごちゃ相談せずにさっくり仕事を終えていたからかもしれない。ラストが珍しく爽やか(?)だったせいもありか。 ちなみに新さんはいちおう「よろず屋」として遊郭で代筆業をやっていたりするのだが(#2)、そういうまっとうに働いている場面は滅多に見られない(というか、#2以外見たこと無いような)。

*この#4だけオープニング映像が違うのには訳があるのだろうか?

「妖精の美女」で胸元をがばーっと披露させられていた(←天っちゃんに)野平ゆきさんが、材木問屋の薄幸な娘役で出演。今回は濡れ場を覗かれる羽目に(←天っちゃんに)。

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| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:56 PM | comments (x) | trackback (x) |
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