2007,01,21, Sunday
#105「兇悪の無実」(1975年・S50・10月16日OA)
「バカヤロウ、死んじまえ!」酔いどれ老医師・山岸(大友柳太朗)に怒鳴られながら会田(天知茂)が美人の看護婦(女医?)・ユミ(明智センセイと香港でハト料理を食べ損ねる6年前の中島ゆたか)から意味深な治療を受けている医院へ、腕を切ったという黒縁眼鏡の男・秋本(小池朝雄)が飛び込んできた。 後日、その秋本が強盗容疑で警察に連行されたことを知った会田は、寿司折り片手に帰宅途中だったらしい彼が犯人なことに疑問を抱くが、被害者の夫婦が彼の仕業だと一方的に決めつけ、容疑が確定してしまう。幸いなことに後になって真犯人が現われ、秋本は釈放された。ところが、散々マスコミによって叩かれたおかげで、彼の娘は父の潔白を晴らさんと抗議の自殺、妻は心労でノイローゼになってしまった。 新たに起こる連続強盗事件。それは、娘をいじめた同級生宅を狙っての秋本の犯行だった。次に彼は最初に自分を犯人だと決め付けた家の娘を拉致、殺そうとしたところで会田に阻まれた。秋本の心情を思って自首を勧めた会田は「俺ならいつかの病院にいる」と言い残してその場を離れるが、一課の橘警部(渡辺文雄)の血の気の多い部下が無理やりとっつかまえようとしたせいで、ほだされかけていた秋本の心は再び炎上。 「バカヤロウ! お前は何の病気に罹っていると思ってるんだ!」またしても山岸先生に怒鳴られつつ意味深な輸血を受けている会田の元へ、逆上した秋本が飛び込んできた。寝ている会田にメスを突きつけながら、裏切りやがったな、お前なんかじわじわ苦しめて殺してやる!と消毒液を輸血ビン(パックにあらず)の中へ入れようとする秋本。咄嗟に山岸先生が酒のコップを投げつけたのだが、その拍子にバシャッと液が輸血ビンに入ってしまった・・・! 凍りつくその場の雰囲気をよそに、いつもながらクールな会田は秋本を諭す。そこで山岸先生が「忘れていたよ、その男があと半年しか持たねえ寿命だってことをな。見たところはぴんぴんしているが、白血病なんだ」でもそれでも一生懸命生きているんだ、きっとお前さんにも生きてほしくて自首を勧めたに違いない、と会田をバックアップ。そんなこと知ったこっちゃねえ、と息巻く秋本だったが、最後には泣き崩れながら会田の腕のチューブを握り締め、血を止めるのだった。(昭和ブルースは1番) *何の前触れもなく唐突に白血病設定が飛び出した回、とのこと。急に病院通いに励んでいる会田に、お茶の間の奥様びっくり仰天ってところか。 *あと少しで消毒液入りの血が会田の腕に入っちゃう・・・という時に、自分の切ない心情を(コロンボな声で)語り始める秋本。「・・・犯人のときだけデカデカ書きたてやがって・・・無実だと判って、新聞がデカデカ書きたてたかよぉ、テレビがデカデカ書きたてたかよぉ、ラジオがデカデカ書きたてたかよぉ!・・・(以下続く)」告白長すぎてハラハラしたよ! *先走る部下を持っているとはいえ、橘警部は会田の気持ちを汲んでくれるいい人だ(彼だけ会田の病気に気づきそうな感じがしたのだが、この設定は細っていく一方らしいのでそういう後日談はないようだ)。 *オープニングに天っちゃんの歌声(「非情の街」)が入っているシーズン。
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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:59 PM | comments (x) | trackback (x) | |