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非情のライセンス 第2シリーズ #23
#75「兇悪の夜の蝶」(1975年・S50・3月6日OA)

産婦人科医が相次いで殺される事件が発生。犯人の目星はすぐについた。階段から落ちた身重の愛妻をたらい回しにした揚句に死に至らしめた医者たちを、夫が血祭りにあげていたのだ。夫・下川(手塚茂夫)の次のターゲットと目される医者・落合(田中明夫)は、モルヒネの密輸疑惑で会田(天知茂)たち特捜部にマークされていた人物。悪徳医者の匂いがぷんぷんする彼には高級クラブのママ・華子(篠ヒロコ)という愛人がいて、下川はまず彼女に接触を図ってくる。

華子は高利貸しへの利子の返済に追われながら、たったひとりの肉親である義理の弟・徹(大石悟郎)のための援助を惜しまない弟想いの女だった。弟に歳が近い下川の訴えに同情を覚えた彼女は、返済金を出し渋るパトロンの落合を「彼(=下川)にあなたの居場所教えちゃうから」と脅しにかかる。

下川逮捕への協力要請を突っぱねる華子に「ハダカにしてやる」と闘志を燃やした会田は(「…どこで?」と右田刑事ナイス突っ込み)、愛する弟が彼女に貰った金をぜんぶ競馬につぎ込んでいる事実に直面させるが逆効果、華子の態度はより頑なに。そこで、愛人を持つ父を苦々しく思っている落合の娘を抱き込んで、落合自身に下川の居場所を聞き出させる計画に出る。

かくして、娘が誘拐されたと慌てる落合に華子は下川の待つ場所を告げた。そこで落合は待ち構えていた下川のナイフに倒れ、会田は下川だけでなく、瀕死の落合にも手錠をかける。驚く華子に、高利貸しの黒幕は落合だったことを告げる会田。羽をもがれた夜の蝶・華子の虚勢は崩れた。しかしその表情にどこかさばさばしたものを認めた会田は静かにその場を後にする。そして、刺された落合は下川の妻同様、いくつかの病院で門前払いされているうちに死亡。因果応報という言葉をかみ締めてか、会田は車中から夜の闇をじっと見詰めていた――(昭和ブルースは1番)

*昔のお父さんに戻すために手助けしてくれ、とか言って落合の娘に協力させたのに結果的に見殺しにしちゃった会田、後から娘に恨まれてるんじゃなかろうか。

*「こうでもしないと君はいつまでも夜の蝶の羽をつけたままだからね」「せめて夜露に濡れて羽を痛めぬよう祈っている」など、華子へのムード満点なセリフが印象的な今回の会田。クラブでブランデーグラスをくるくるしている姿も雰囲気良好。

*退職デカの吉田さん(多々良純)経営の居酒屋「吉田署」が今回で閉店。それなのに矢部さん(山村聡)以外は張り込み多忙中とかで姿を見せず「特捜部みんなの分の杯は俺が飲み干す」と部長ひとりが大奮闘。華子さんの歌を2曲も聞いてる場合じゃないだろう会田!

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:36 PM | comments (x) | trackback (x) |
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