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非情のライセンス 第2シリーズ #36
#88「兇悪のふれあい」(1975年・S50・6月12日OA)

雨の夜、男は電話で告げた。30分後に会いに行くと。
女は嬉しくて待っていた。
だがいくら待っても男は現れなかった。
その夜、男は撃たれて死んだのだ。

汚職をネタに大会社から金をゆすり取り、その後で警察に密告するアコギなタレ込み屋・篠原(菅貫太郎)が射殺体で発見された。大東産業専務・宮野(夏木章)の贈賄絡みで消されたらしいのだが、やり手秘書の北川(平田昭彦)が警察に確証を掴ませない。

一方、北川と、彼に雇われたヒットマン・足立(千波丈太郎)は、掴んだネタを篠原が預けたという人物の割り出しを急いでおり、篠原のかつての仲間・栗山(矢野宣)は、会田(天知茂)と接触していたが故に足立に消されてしまった。

残るはバーで働く篠原の女・ゆき子(藤田弓子)。遺体を引き取りにきた傷心のゆき子に付き添った右田刑事(左とん平)は彼女は無関係だと言い張るが、会田と坂井刑事(宮口二郎)はゆき子が情報を握りながら黙っているのではないかと疑う。1週間バーに通いつめ、何も知らないと言い張るゆき子に「北川に会ってくれないか」と頼む会田。そしてゆき子は、恋人を死に追いやった元凶である北川をホテルに誘った。

婦女暴行罪で逮捕された北川は、取り調べに来た会田に叫ぶ。「凄腕の刑事だとはきいていたが、こんな汚い手を使うとは思わなかった。 私が甘かった…!」それを聞いた会田はエエッこの俺が何をしたってぇ?という顔で絶句。 北川に会ってくれと言ったものの、その後のゆき子の捨て身の行為、そしてそれが自分の差し金だと思われていることまではどうやら計算に入れていなかったらしい。

北川や足立の自供により、宮野の悪事は明るみに出た。篠原の遺骨を抱いて故郷に帰る支度をしているゆき子を訪ね「どうしてあんなことを…」と問う会田に彼女は冷たく言い放った。
――刑事さんのためなんかじゃない。うぬぼれんのもいい加減にしてほしいわ!
(ガーンときてる会田のアップと共に昭和ブルースのイントロ開始)
自分のためにしたことだと、鏡を見詰めながらゆき子は言った。
いたたまれずに玄関に立った会田に、そっと差し出される靴べら。微かに笑みを返したものの、部屋を後にした会田の足取りは悄然としていた(昭和ブルースは1番&4番)

*クールな万能刑事・会田でもたまには不発なときもあるさ、な回。右田さんが力説したように、そもそもゆき子は最初っから篠原のネタなんか持ってなかったんじゃないか?とも受け取れるので、会田からすれば踏んだり蹴ったりな展開だ。

*脚本は「橋本絲」氏となっていたが、「橋本綾」氏とは別人なのだろうか?(OPクレジットはけっこう誤植があるのでよくわからない)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:15 PM | comments (x) | trackback (x) |
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