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非情のライセンス 第3シリーズ #9
#185「兇悪の化粧・総選挙殺人事件」(1980年・S55・7月10日OA)

保主党新人の桂木議員が、選挙カーにぶつかってきた酔っ払い・酒井(漢字は当て字:住吉道博)に刺され命を落とした。肝臓病のため減刑されて5年の刑期を務めることになった酒井。彼の妻・トモエ(池波志乃)は、なぜか事件を機に、安キャバレーの子持ちホステスから一気に六本木のゴージャスな高級レストラン(クラブ)のママへとのし上がる。

そんな不可解な経緯に疑惑を抱いた会田(天知茂)はトモエをマーク。直後にその筋のプロ連中につけ狙われ、「エスプリ」のしずえ(野川由美子)にまで累が及んだ(ほぼ会田のせい)。会田を金で丸めこもうとした選挙ゴロの土屋(漢字は当て字)が、彼の素姓を知り大人しく観念した一方、正体を現したトモエは色仕掛け(「刑事の裃をお脱ぎなさいよ〜」)+スキャンダルねつ造で会田を落とそうとするが失敗した。

土屋の上にいる黒幕は誰か? 尋問に知らぬ存ぜぬを決め込んでいた土屋は留置所内で舌を噛んで死亡。会田は酒井と面会し、真相を明かさねば次に死ぬのはトモエだと脅しをかけるのだが、そのころ釈放されたトモエは件の黒幕の配下に娘を奪われかけ、夫婦ともども口を噤んでおくよう念を押されていた。刑務所の中も安全とはいえない、と今度はトモエに揺さぶりをかける会田。彼女は進退極まり、黒幕――帝都リサーチセンター所長唐沢先生(漢字は当て字:細川俊夫)の元へと出向く。

だがそれこそが会田の思う壺。おまけに酒井がようやく真相を自供し、「貴様俺を誰だと思ってるんだ!」と息巻く唐沢先生に問答無用で2、3発お見舞いした会田は彼らを一網打尽にした。

後日、トモエは荒んだ安キャバレー勤めに逆戻りしており、ふらりと訪れた会田は水をぶっかけられ、静かにその場を去る。あとにはやり切れぬ思いを酒で紛らわせるトモエの姿があった(昭和ブルースは新録1番)

*「何の恨みがあって(俺達を/アタシ達を)…!」夫婦が必死に掴んだ幸せをぶち壊す羽目になる会田はたしかに辛辣で非情だが、組織悪に対しては容赦ないからなあ。容赦ない、といえば、しずえさんを簡単にエサに使いすぎじゃないのか会田(それだけ信用してるといえばそうなのかもしれないが)

*艶っぽいママと荒んだキャバレーの女、どちらを演じてもサマになる池波さんだった。会田を誘う際の露出は意外に控え目。

*ラスボスは新東宝でおなじみの細川さん。昔から天っちゃんとは善悪相容れない関係だっただけに、今回はキレ者な大物ワルぶりを発揮してくれていた。…天っちゃんと命日が10日ほどしか違わないのも何かの縁か(きっと競歩で追いついているかも)

*「エスプリ」で殺し屋連中に襲われたしずえさんを守ろうと岩田さん(岩城力也)奮闘。けっこうボコ殴りされていたのが可哀想。

*(2010.6.21追記)第1シリーズのオリジナル版(#13「兇悪の化粧」)を見た。あっちでも竜巻太郎(左とん平)がとばっちりをくっていたが、チンピラがつけてると知ってしずえさんちへ行く会田の方が罪つくりだと思った(タロさんちは近所だし)



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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス3 | 03:29 PM | comments (x) | trackback (x) |
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