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非情のライセンス 第1シリーズ #11
#11「兇悪の腕」(1973年・S48・6月14日OA)

事件の容疑者(でも雑魚)をボコ殴って半殺しにし、10日間の懲戒処分を言い渡された特捜刑事の黒木(黒木憲)。クサっている最中に遭遇した先輩の会田(天知茂)を尾けてみるがすぐにバレ、「退屈な時は草鞋を編むもんだ」などと言われる始末だが、意外と親切な会田から、不審な融資を受けている篠原興業の計理士・宮崎(渥美国泰)を見張る仕事を割り当てられた。だが会田に連絡を入れずに直接宮崎にアタックした彼は、またしても宮崎と女秘書をヤクザまがいで脅迫、怪我を負わせてしまう。

そんな血の気の多い黒木にも、両親を亡くした娘の仕事を世話してやるといった優しい一面があった。『人間は誰だってひとりぼっちなんだ』――黒木の口癖や人柄をその娘、三富圭子(沢久美子)から聞くにつけ、会田は彼の孤独な境遇に他人とは思えぬシンパシーを抱く。それでもはみだし刑事は俺一人で充分だ(←予告より)と篠原興業に匿われた宮崎の元へ単身で乗り込み、力負けしそうなごつい用心棒を金庫でノして、組に融資した元代議士の名前を聞き出すが、当の人物は撲殺されて死体になっていた。殴ったのはサウスポー。用心棒、そして黒木も左利きだった。

現場には、元代議士に金を流していた銀行の出納課課長・村上(加藤和夫)がいたことが判明。二度と余計なことはするな!と会田にボコられたにも関わらず、村上を尾けてまた腕力に物を言わせようとする黒木。そこへすっ飛んできた会田は黒木を制止し、篠原組のヒットマンが放った銃弾で被弾した村上の妻・信子(浅茅しのぶ)と村上を庇う。自らも負傷しながら村上達を護り、結果的に彼を自首へと導いた会田のやり方に戸惑う黒木だが、一番の悪人である篠原(高木均)をこれでもかとボコ殴る姿を見て、初めて何かを掴みかける。

しかし、町で偶然見かけたチンピラ同志の喧嘩に「こいつ(=拳)は使いませんよ」と颯爽と仲裁に入った黒木は、チンピラの改造銃にあっけなく倒れた。
「俺、やっと刑事って仕事が分かってきた、って気がしてたのに……」
そう言って事切れた黒木の代わりに信子の待つ公園に向かう会田。彼女は会田の表情を見た瞬間、黒木の身に起こったことを悟り泣き崩れた。
(昭和ブルース3番のイントロ開始)
「思いっきり泣いてやるんだな」
会田に言えたのはそれだけだった。

――ひとりの刑事が死んだ。
だが、俺は遺された者への慰めの言葉も知らない。
今の俺にわかるのは、あの男のように、
ある日突然俺にも死が訪れるかもしれないということだ。
俺が死んだら、涙を流してくれる者は、いるだろうか――。


*自分の若い頃を彷彿させる黒木に、刑事としての在り方を身をもって教える会田。だが唐突に訪れる空しい結末がなんとも非ライ的。まあ、若手が成長してゆくドラマじゃないからなあ(若手は死ぬか知らん間に消えるかどちらかだ、っていうかそもそも若手自体いないんだが)

*黒木役の黒木さんの本職は歌手なので、演技に突っ込んでは失礼かもしれないが、正直もうちょっとなんとかならんかったのか、なレベルでそこが少し残念だった。

*雑誌ヌードを見ていて侵入に気づかなかったチンピラをあっさりボコった会田、床に落ちた雑誌に向かって「かわいこちゃん、礼を言うよ」とウインク。天っちゃんのウインクなんて初めて見たような気が(ちょっとぎこちないあたりが微笑ましい)。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:25 PM | comments (x) | trackback (x) |
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