A面は同名の主演ドラマ主題歌。初レコーディングだけあって、かなり緊張気味の歌声が聴ける。B面はスロー・テンポのブルースで、切ない恋心を抱いたまま“それでいいのさ”と身を引く男の心情をやはり少しふわふわした歌声で綴っている。しかしながらこの「鶴田浩二とフランク永井の中間の声」(by片岡政義P)が意外に好評で、歌の世界にも進出を果たすことになったようだ。
A面はスローテンポのムード歌謡。艶のあるトランペット、そして歌い手の緊張と色気の絶妙な配合が生み出すビブラートが泣かせてくれる。B面は“ブラック・ガイズ”による力強いコーラス付きのドドンパ・ソング。
震えて・燃えて・泣いている赤い爪を魅惑的に歌い上げるスロー・ルンバのA面と、またまた力強い(むしろ強すぎの感がある)“ブラック・ガイズ”のコーラス付きブルースのB面。ジャケットがこれまた魅惑的である。
A面は主演映画「『空白の起点』より 女は復讐する」の主題歌。用無しでも辛くてもやることはやるさ、な男の心情を切々と。サビでの“空白”の取り方が心憎い。同じく挿入歌のB面はむせび泣く夜更けの影をムーディーな低音で。
A面はTBSお昼のドラマ「赤い殺意」(主演:戸浦六宏さん)の主題歌。自分は出演すらしていないようなのに歌だけ提供しているのが謎だが、歌手としても通用しそうな情感たっぷりの歌い方が実にサマになっている。イントロの口笛が哀愁を誘う。B面はうらぶれた男の哀歌。
主演ドラマ「一匹狼(ローンウルフ)」主題歌・挿入歌。歌い難そうなメロディに果敢にチャレンジのA面は、あっちょっとハズレそう、という微妙な揺らぎがえもいわれぬ味を生んでいる。口笛とスキャット、それから渋いモノローグが印象的だ。B面のアンニュイなヤマタケ・サウンドも良い。ちなみにA面の2番コーラスは、なぜかEPには収録されていない。
主演ドラマ「夜の主役」の主題歌・挿入歌。原作(「地下銀行」)を彼のために書いたという邦光氏がB面の作詞も担当してくれているが、なんといってもA面の作詞デビュー&丸山=黒蜥蜴=明宏氏による作曲が特筆事項。最強タッグが酔わせてくれる。