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人気タレントの家庭の素顔主婦と生活 : 1967(S42)6月号:36歳
人気タレントの家庭の素顔 天知茂
酒も賭けごとも大嫌い、一日四食の食いしん坊です
―夫人純代さん―

今年の三月で、結婚生活十周年を迎えた。その純代夫人に素直なご主人評を聞くと、
「テレビや映画ではギャングやニヒルな役が多い主人ですが、家では役柄とはまるで反対。マジメすぎて、私のほうから“少し遊んだほうがいいわよ”なんて、いうほどなんです」
という答えが返ってきた。天知さんは、酒は飲まないし、いっさいの賭けごとはきらいだという。そして深夜、夫人を誘ってボウリングするくらい、きわめて一本気な性格の、模範的ご主人なのである。

天知家の家族はいま、長女の千景ちゃん(8)と長男慶ちゃん(3)の二人のこどもに、運転手、お手伝いさん、それに犬のスコッチテリアが一匹。
いま住んでいる二階建て(一階は応接間、ダイニング・キッチン、二階子供部屋、日本間、ベッドルーム、居間)の家は、オリンピックの年に建て直した。
「主人は家にいる時間が少ないものですから、多少コンプレックスを持っているのでしょうか、子どもにはとても甘いんです。必ずおみやげを買ってきて点をかせいでいるんですよ」

天知さんが、いちばん神経を使うのは、ヘア・スタイルと洋服のこと。
長男の慶ちゃんをだしにして、夫人も同伴で、散髪にいく。そして終わって帰ってきてから、かり方が気に入らないからと、一時間もかかって夫人に直させる。
床屋では文句もいえず、いつも床屋への文句は夫人が聞き役になるとか。
背広や靴などの買い物は、夫人に相談なく全部自分ですませ、「また、つくっちゃったよ」とあとから報告する。
ただし、きょうはこの服で・・・と予定して鏡の前に立ってみて気に入らないと、袖を通したばかりの服でも全部脱ぎ、下着から着替えないと気がすまないという一風変わったクセがあるそうだ。

おしゃれでハズカシがり屋だという天知さんは、寂しがり屋でもあって、深夜でもなんでも友人が遊びにくると大歓迎。そして歓迎方法は、自分ではだまっていて友人にしゃべらせてばかり。それでいて友人に帰るといわれると、イヤな、寂しそうな顔をして帰さないそうだ。

天知さんの好物は、肉類、サラダ、ナベもの、シャブシャブ、ロシアスープなどだが、毎晩のように夜食には、ウルメの丸干しでお茶づけを食べる。一日四食主義なのである。
「この習慣だけは不思議です。招待されてクラブなどで遊んできたあとでも必ず食べるんですからね」
と夫人は楽しそうにいいう。
「今年、いっしょになって十周年ですからね。春、ふたりだけで好きな旅行をと思ったんですが、お仕事がはいってしまってダメ。記念になるよう、秋までには実現させたいのですが・・・」

いま夫人のたった一つの心配は、天知さんの健康のことだけ。天知さんは、このごろ、ブルーワーカーという体操機を買い込み、毎日入浴まえに、十分ほど運動をしている。この効果があってか、よく眠れるようになったし、筋肉もしまってきたと大喜びの最近である。

*深夜にボウリングってのは一本気というより単にはた迷惑な亭主だと思うんだが(奥様の愛を感じるなあ)

(2006年11月1日:資料提供・naveraさま)
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