-- トラウマの天知茂 --

「一匹狼(ローンウルフ)」
放映リスト

放送年月日 タイトル 監督
脚本
共演 あらすじ(朝日・読売・毎日新聞引用)
1 1967.10.17 復讐のメロディー 佐藤純弥
高岩肇
野際陽子
丹波哲郎
瞳麗子
柳永二郎
田武謙三
【奪われたピストルを追う元敏腕刑事】自分の失われた名誉をばんかいしようと、事件から事件を追う男を主人公とするサスペンス・アクション・ドラマ。響裕二(天知茂)は、警視庁の敏腕な刑事だったが、ある朝、徹夜の張りこみに疲れて帰宅すると、部屋の中で見知らぬ男と妻の冴子(野際陽子)が争っていた。飛びかかった裕二と男がもみあううち、ピストルの暴発で冴子が重傷。男は裕二をなぐり倒して、ピストルをうばって逃げる。冴子も病床から姿をかくしてしまう。ピストルを奪われたは免職になり、絶望のどん底にたたきこまれるが、ある日路上で起きた殺人事件の凶器が、彼の奪われたピストルだったことから、彼は、つぎつぎ事件を追う。/(夕刊)ピストルを奪われ妻にも姿を消された元刑事のがある夜の殺人事件から追跡者の姿を取り戻す。/(大阪版)新番組のサスペンス・アクションドラマ。警視庁の敏腕刑事響裕二(天知茂)が帰宅すると見知らぬ男が妻の冴子(野際陽子)と争っていた。裕二は男ともみあい、ピストルが暴発、冴子は重傷し、男はピストルを奪って逃げた。そして冴子も入院した病院から姿を消し、裕二は免職となる…。/(読売)【ピストルと、失踪の妻を追う免職刑事】張り込みから帰った刑事の響裕二(天知茂)は、妻と争う見知らぬ男をとらえようとして、ピストルを奪われ、しかも妻はそのタマで重傷を負ってしまった。その上、妻の冴子(野際陽子)は、病院を抜け出して失踪、彼は免職されてしまう。こうして奪われたピストルと妻を求めて、一匹オオカミのさすらいが始まった――。第一話の演出は、東映の佐藤純弥監督。最近の作品アクションものの「組織暴力」では新鮮な手法を見せている。
2 1967.10.24 ピストル市場 小西通雄
高久進
野際陽子
丹波哲郎
南原宏治
河村有紀
今井健二(駿二:東京版)
【ピストル密売団との対決!!】響裕二(天知茂)はピストルの運び屋由美(河村有紀)と通してピストル密売団の一員、財部(南原宏治)と交渉をもつようになった。が、新人の荒木刑事(今井駿二)が財部を逮捕したので、その背後の大物をねらっていたの計画はくずれてしまう……。今回は、暗黒街に君臨するピストル密売団と一匹オオカミ響裕二(天知茂)の対決。/(夕刊)知らずに短銃の運び屋をやっていた記憶喪失の女由美、その背後の密輸団を追ってついにボスの正体をつかむの苦心。/(大阪版夕刊)【記憶喪失症の運び屋】響(天知茂)は、知らずに拳銃の運び屋をやっていた記憶喪失症の女、由美(河村有紀)と知合う…。/(読売)盗まれた自分の短銃の行方をさがす響元刑事(天知茂)は、短銃密売組織の運び屋をしていた記憶喪失症の女由美(河村有紀)を通して、組織のひとりらしい宮尾(春日章良)がいる金融会社を知る。その会社の隣室の写真通信社には、義妹の節子(城野ゆき)を勤めさせて事情をさぐらせる。そして宮尾らが社長と呼ぶナゾの人物が浮かんできた――。/(毎日)【くずれた計画】知らずにけん銃の運び屋をやっていた記憶喪失症の女、由美(河村有紀)と知合った響裕二(天知茂)は、彼女を通してけん銃密売団の財部(南原宏治)と交渉を持つようになる。ところがピストル市場を追う新人の荒木刑事(今井健二)が功をあせって財部を逮捕してしまった。このため財部の背後の人物をねらっていたの計画がくずれてしまう。巧みな組織で暗黒の世界に君臨するけん銃密売団と一匹狼との対決を描く。
3 1967.10.31 花模様の女 佐藤純弥
池田雄一
野際陽子
丹波哲郎
服部マリ
真理明美
渡辺文雄
瞳麗子
桑山正一
【思いがけぬ所に妻の姿】響裕二(天知茂)は、あるホテルで思いもかけず妻冴子(野際陽子)の姿を発見した。が、なぜか冴子は逃げまわる。そうするうちに、は何者かに後頭部をなぐられて倒れ、気がついた時には、同じ部屋のバスルームに一人の男の死体が熱湯を浴びていた……。今回は、が、殺人犯人の有力容疑者として指名手配を受けながら、その間をぬって、単身殺人犯人を追求、国際麻薬密輸団の正体をあばく。/(夕刊)もしや…と訪れたホテルで妻に会えたは殺人事件に巻込まれる。が単身犯人を追って麻薬密輸団の正体もつきとめる。/(大阪版)バーで男が金の代りに出した真珠のネックレスにS・Hの頭文字が刻まれていた。には夢にも忘れたことのない妻の頭文字だ。その男を案内にホテルにとびこんだは、妻の冴子を発見したが、冴子は部屋から部屋へ逃げ回る。やがては何者かに後頭部をなぐられる。/(読売)【殺人事件にまき込まれる】有名な貿易商社を利用して麻薬密輸をたくらむ一味に響裕二(天知茂)が単身で戦いをいどむ。ホテルの一室で、思いがけず妻冴子(野際陽子)の姿を発見したは、喜びもつかの間、殺人事件にまき込まれた。殺人現場から傷ついた一人の娘を背負ってのがれたは、殺人の有力容疑者となる。
4 1967.11.7 四億円の手帖 加島昭
高久進
城野ゆき
八代真矢子
有沢正子
大坂志郎
二本柳寛
穂積隆信
瞳麗子
田武謙三
(大阪版夕刊)【こんばんは*「一匹狼」の天知茂】私の大好きなサスペンス・アクションもの、ピストルを奪われたため刑事を免職になり、その犯人を追って血まなこになるという男、執念のかたまりのような男・響裕二を演じています。
これまで、私が演じてきた役はほとんどが悪役。この顔だから善人の役が回ってくるとは思いませんが、なんだか私自身が悪人のように思われているようであまりいい気はしませんね。
ところで、モヤシのようなひ弱な善人より、少々あくが強くても、なにごとにも全力でぶつかっていく男の役のほうが好きなのですから、響のように復しゅう心に燃える男はうってつけです。
共演の方も丹波さん、野際さんとそれぞれ個性のある人たちなので、楽しいですね。皆さんといろいろ演技の話合いをして、みなさんに満足のいくドラマにしようとがんばっています。
5 1967.11.14 真夜中の訪問者 鈴木敏郎
押川国秋
野際陽子
丹波哲郎
城野ゆき
中原早苗
藤木孝
河村弘二
川合伸旺
田武謙三
瞳麗子
【バザーの売上げを三人組短銃強盗に】心身障害児のために開かれたバザーの売上金が、ピストルをもった三人組の強盗に奪われた。響裕二(天知茂)は事件を追い、ついに盗品を輸出して財をなしている丸高商事社長の高石(河村弘二)と対決する。/(毎日)【バザーの強盗】心身障害児救済のために開かれたバザーの売上金が三人組のピストル強盗に奪われた。彼らがおどかしにうった弾丸から、ピストルは響裕二(天知茂)がなくしたピストルであることがわかり、おまけにその現場に失踪したの妻・冴子(野際陽子)の姿が見えたという。
6 1967.11.21 夜のバラは危険 小西通雄
松山威
丹波哲郎
仲谷昇
宗方奈美
野際陽子
城野ゆき
瞳麗子
佐竹明夫
成瀬昌彦
【十年前の自殺に新たな疑問】十年前の協栄丸船長自殺事件。当時かけ出し刑事だった響裕二(天知茂)は他殺と主張、上司と言い争ったことがある。行方の知れない妻の冴子(野際陽子)の消息を知っているというホステス吉村昭代(富士あけみ)を訪ねた。そして昭代が、死んだ協栄丸船長の娘で、その夜何者かに連れ去られたことを知って、十年前の疑問が再び燃えあがる……。/(夕刊)冴子を知るホステス昭代が、殺される…と書残して消えた。昭代は10年前変死した船長の娘。
7 1967.11.28 恐喝者の影 小西通雄
(不明)
野際陽子
城野ゆき
安井昌二
北城きく子
鶴見丈二
土方弘
八名信夫
瞳麗子
(夕刊)連込み宿の2人を望遠レンズで撮影、脅迫していた一味の首謀は、や小田切警部に報復をねらう元刑事の海老沢だ。/(大阪版)盗み撮りした写真をタネにゆすりを働く一団のボス海老沢(鶴見丈二)はかつてのと同僚の刑事だった。彼が暴力団と関係のある事を知って追放したのはと小田切警部だった。以来、海老沢はに対して復しゅうの炎を燃やしつづけていた。は知合いのホステスが殺されたことから海老沢と対決することになった…。
8 1967.12.5 傷だらけの報酬 佐藤肇
長田紀生
丹波哲郎
岸田森
佐々木愛
城野ゆき
瞳麗子
渥美国泰
田武謙三
小瀬朗
小笠原弘
【復しゅうに乗出す徹】父の会社を乗っ取ろうとする一味の策略にのって、誤って人を殺し、青春を刑務所でおくった北岡徹(岸田森)が、七年の刑を終えて出所した。彼はその足で、響裕二(天知茂)を訪ねた。翌日から、徹の父の会社を乗っ取った重役が一人、二人と変死をとげる。徹の復しゅうをとめようと彼を追う…。/(夕刊)北岡は父の会社乗っ取りの策謀で人を殺し7年の刑を終え出所した。の予感通り乗っ取り一味は1人2人殺されてゆく。/(大阪版夕刊)【復しゅうねらう出所男】刑務所をでた男(岸田森)の復しゅうを思い止まらせようとは男を捜す。/(読売)【復しゅうに燃える男が出獄】北岡徹(岸田森)は、七年の刑を終えて刑務所を出た。父が経営する北岡産業の乗っ取りをねらった大原(渥美国泰)の策略で、社長の父は病死、専務の兄は自殺、おまけに恋人夏江(佐々木愛)も乱暴されたため、その犯人を殺して服役していたのだ。大原は、建築業界で名を成していた。徹は、刑務所を出た夜、響(天知茂)に会いに行ったが、その翌日から大原の会社の重役が一人二人と変死をとげた……。/(毎日)【裏切者への復しゅう】父の会社を乗っ取ろうと暗躍する裏切者一味の策略にのり、誤って人を殺し青春を刑務所に送った北岡徹(岸田森)が、七年の刑を終えて出所してきた。彼は北岡家を裏切った人たちにつぎつぎと復しゅうする。
9 1967.12.12 美しき失踪者 鈴木敏郎
(不明)
野際陽子
佐藤友美
清川新吾
今井健二
瞳麗子
水村泰三
田武謙三
小瀬朗
(夕刊)女が自宅で殺され間借人のホステス妙子が手配される。妙子が実は妻の冴子だと知った…。/(読売)【妻が殺人容疑者に】失踪した妻冴子(野際陽子)が殺人事件の容疑者となったことを、かつての同僚荒木刑事(今井健二)に知らされた響(天知茂)は、その無実を証明するために、けんめいの捜査にかかる。
10 1967.12.19 拾った女 鈴木敏郎
高石肇
瞳麗子
小瀬朗
田武謙三
今井健二
小林裕子
夏川大二郎
北林早苗
稲吉靖
【救った女が殺された…】雨の夜、響(天知茂)が運転する車の前にとび出して、救いを求めた女、井田杉江(小林裕子)を介抱して、は自分のアパートに連れて帰った。だが、間もなく窓ごしに一発の銃弾が彼女の心臓を撃ち抜いた。/(大阪版夕刊)【麻薬事件に取りくむ響】響(天知茂)のアパートでねらい撃ちされた女の最後の一言から彼は麻薬事件究明に取組む。/(読売)【拾った女が殺された】ある雨の夜、、響(天知茂)の車の前に人影が飛び出して来た。倒れたその女(小林裕子)を、は自分のアパートにつれ帰ったが、窓越しに飛んできた一発の銃弾が彼女の命を奪った。「カギ……」という一語を残したその女は、マリファナ密輸に関係していたのだ。は独自に捜査を進め、大沢産商社長の大沢茂雄(夏川大二郎)がこれの黒幕らしいことを知った。/(毎日)【麻薬密輸団に迫る】雨の夜、響(天知茂)が運転する車の前に立ちふさがり救いを求める一人の女、井田杉江(小林裕子)を介抱してはアパートの自室にもどったが、間もなく窓越しに一発の銃弾が彼女の心臓を射た。彼女が息をひきとる寸前にもらした“鍵”の言葉を手がかりには目の前におきたこの事件を解くべく捜査をはじめ一命をかけて密輸団の陣容にせまった。
11 1967.12.26 殺意のダイヤル 加島昭
池田雄一
城野ゆき
小高雄二
西尾三枝子
有川博
【結婚式場から花嫁誘かい】バード観光社長・鳥飼健作(小高雄二)の結婚式場から、花嫁今日子(西尾三枝子)が誘かいされた。盗まれたけん銃を追って式場に来合わせた響(天知茂)は、花嫁と同時に姿を消した花嫁の兄・小森史彦(有川博)に疑問をもった。間もなく犯人は鳥飼に二千万円要求する電話をかけてきたが、は単なる誘かい事件ではないとにらむ。のカンは正しかった。史彦と今日子の兄妹は、鳥飼を父のカタキとねらっていたのだ……。/(夕刊)結婚式場から花嫁が消え身代金を要求してきた。花嫁の兄も同時に姿を消した。は単純な誘かいではないとにらむ。/(大阪版)バード観光社長鳥飼健作(小高雄二)の結婚式場から花嫁の今日子(西尾三枝子)が姿を消した。響(天知茂)は花嫁と同時に姿を消した彼女の兄小森史彦(有川博)に疑問を持った。間もなく社長あてに二千万円を要求する電話がかかって来たが、には単なる誘かい事件とは思われなかった…。/(読売)【花嫁誘かいされる】バード観光社長・鳥飼健作(小高雄二)の結婚式場から花嫁の今日子(西尾三枝子)が姿を消した。間もなく電話で二千万円の請求があったが、居合わせた響(天知茂)は、単なる誘かい事件ではないとにらんだ。は、たまたまこの事件に、自分の盗まれた短銃を持っているらしい武上(安藤三男)という男が関係しているのを知り捜査を開始、十年前の金庫破り事件が糸を引いていることを知った……。
12 1968.1.2 白と黒の幻 鈴木敏郎
柴英三郎
瞳麗子
城野ゆき
野際陽子
丹波哲郎
山本豊三
嘉手納清美
戸上城太郎
13 1968.1.9 断崖に立つ女 鈴木敏郎
宮川一郎
野際陽子
松本朝夫
楠侑子
国景子
梅津栄
(夕刊)冴子らしい女が自殺した…との知らせで富山へきた。実は夫の恋人を興信所員と共謀、殺した事件の偽装とわかる。/(大阪版)富山でキャバレーを経営するの後輩佐藤(松本朝夫)から、氷見の断崖から投身自殺した女が冴子らしいと電話がかかった。さっそく富山に飛んだはそこで意外な殺人事件にぶつかった。自殺したと見せかけた女は、佐藤の恋人で、佐藤の妻と興信所の男がはかって殺したものだった…。/(大阪版夕刊)【富山のロケを織込んで】投身自殺とみせかけた愛人殺し事件を解決するの活躍編。富山でのロケ場面が織込まれる。/(毎日)【意外な事実】富山でキャバレーやクラブを経営している後輩の佐藤(松本朝夫)から、冴子(野際陽子)らしい女が氷見の断がいから投身自殺したと知らされた響(天知茂)は富山へ向かう。そして意外な事実をキャッチする。
14 1968.1.16 拳銃のバラード 小西通雄
高久進
丹波哲郎
緑魔子
野際陽子
今井健二
倉田爽平
江幡高志
河合紘司
(大阪版)警官が射殺され、拳銃が奪われた。翌日捜査本部に奪われた拳銃の売買があるらしいとの情報が入り小田切警部が現場にでかけ暗やみのビル屋上で一人の男を射殺する。男は南雲(倉田爽平)という不動産業者だったが、彼が警官射殺の犯人だという確証はなく、事件は意外な発展を見せる。/(毎日)【警官殺しの複雑なからくり】ある夜、交番に立番中の警官から声をかけられた一人の男が、やにわに持っていた消音ピストルで警官を射殺、その腰から短銃をうばって逃げた。翌日、捜査本部の荒木刑事(今井健二)にある情報屋から電話がかかった。昨夜とられた警官の銃があるビルで取引されるという。小田切警部(丹波哲郎)は荒木刑事と一緒に現場に乗りこんだが、そこで南雲(倉田爽平)という男を射殺してしまう。このため小田切警部は、南雲の妹(緑魔子)からは兄の仇とねらわれるなど、苦境に追込まれてしまう。南雲を短銃密売人と見た響(天知茂)は、警官射殺事件の複雑なからくりに立ち向かった――。
15 1968.1.23 夜霧の十字架 佐藤純弥
高久進
野際陽子
城野ゆき
小瀬朗
日下武史
高須賀夫至子
北沢彪
武内亨
【妻の家庭教師先】うばわれたピストルと、失踪した妻冴子(野際陽子)を追う響裕二(天知茂)は、冴子の妹節子(城野ゆき)の知らせで、その消息を知る宗方神父(日下武史)を教会にたずねた。神父は、フランス語の達者な冴子を家庭教師に世話していた。その家は、ある大病院の事務長阿久根(伊豆肇)のところだった。/(夕刊)冴子が大病院の事務長宅で家庭教師をしていると知った、冴子はすでに消えていたが、麻薬団の偽装を見破って行く。/(大阪版)冴子の妹・節子(城野ゆき)から冴子の消息を聞いたはその足取りを追ってゆくが、あとひと息というところで冴子に会えない。そこに現れたのは麻薬患者の美子(高須賀夫至子)で、はこの女の背後にある犯罪のにおいをかぎつけ、捜査の手をのばす…。/(読売)【やっと冴子の消息がつかめたが】うばわれたピストルと失踪した妻冴子(野際陽子)を追う響裕二(天知茂)のもとに、冴子の妹節子(城野ゆき)がきて、冴子の消息がわかったと知らせた。は節子のいう教会に行き、宗方神父(日下武史)に会ったが、冴子は、ある大病院の事務長をしている阿久根(伊豆肇)の家で、その娘の家庭教師としてやとわれていったという。しかし、そこからも冴子の姿は消えていた……。
16 1968.1.30 喪服の女 加島昭
大和久守正、松山威
丹波哲郎
城野ゆき
稲垣美穂子
山川ワタル
織本順吉
三鬼濁
水島普也
【殺された親友のメモは】響裕二(天知茂)の親友尾形は、新聞社の腕ききのサツ回り記者だったが、記者の制約をきらって退社、フリーなライターになって活躍していた。その尾形が電話ボックスの中で何ものかに射殺された。は親友のために捜査を開始、ついに悪の巣くつであるパールホテルの実体をつきとめた。そして、死んだ尾形が命をかけてさぐったメモを売りつけようとしている男を見て、は目を見はった……。/(夕刊)親友のトップ屋尾形が殺された。捜査を始めたは、解散したはずの暴力団のパールホテルでの麻薬取引を突き止める。/(大阪版)パールホテルで行われている麻薬の取引をつきとめたトップ屋の尾形が殺された。親友のは暴力団「三和会」の経営するこのパールホテルに乗りこんだ。そこには尾形が命をはって探ったメモを三和会相手に売りつけようとしている赤新聞の記者、星川(織本順吉)ともう一人の男がいた…。/(読売)【殺された親友のトップ屋……】稲垣美穂子をゲストに迎え、暴力団を相手にたたかう響(天知茂)の活躍を描く。もと新聞のサツ回り記者で、トップ屋の尾形が、ある日、電話ボックスの中で射殺された。親友だったは、捜査を始め、ついに悪の巣パールホテルの実体をつきとめたが、この一味に、死んだ尾形が命がけでさぐったメモを売りつけようとした人物を見て、思わず声をのんだ……。
17 1968.2.6 限りなき逃亡 館野彰
佐藤肇
城野ゆき
山本勝
左時枝
竜崎一郎
戸浦六宏
加藤嘉
今井健二
【撃たれたコンツェルン代表】東京湾の埋立地に威容をほこる園部コンツェルンの大コンビナートは、その拡張計画のため、バラックの一掃にかかった。そんなある日、コンツェルンの代表である園部英樹(竜崎一郎)が銀座裏のバー「シャルダン」の裏部屋でマダムといるところを何者かにねらい撃ちされた。犯人は逃げる途中、たまたま通りかかった響裕二(天知茂)に顔を見られたが、このためは、正体不明の一味に誘かいされる。/(夕刊)園部資本の代表英樹がバーで撃たれた。工場拡張で家を追われる男の仕業だ。新聞は英樹でなくマダムの死を報じた。
18 1968.2.13 殺しの依頼人 小西通雄
(不明)
瞳麗子
丹波哲郎
小瀬朗
真山知子
睦五郎
北原義郎
瀬良明
今井健二
(夕刊)刑事時代のと金融業高遠を恨む男が、を殺人現場におびき寄せて警察に留置させ、その間に高遠を殺そうとする。/(大阪版)は金融業をしている理恵(真山知子)から助けを求められた。大金を貸した高塔(北原義郎)から短銃でうたれたという。彼女の事務所の壁からでてきた弾丸は32口径、がうばわれたレボルバーと同じものだった。は理恵に教えられて高塔がいるというクラブへいくが、ここで殺人事件にまきこまれてしまう…。/(毎日)【殺人容疑者にされた一匹狼】刑事時代の響(天知茂)に恨みをもつ和島(睦五郎)は、巧みな計画をたて、を殺人容疑者に仕立てて警察の留置場に送り込んでしまう。和島はそのスキに、いまは興業会社を経営し羽振りのいい高塔(北原義郎)に対し、六年前に殺された兄貴の恨みをはらそうとしていた。だが一匹狼・の鋭い推理によってこの計画は未然に防がれる。
19 1968.2.20 二つの愛 (不明)
佐藤純弥
野際陽子
城野ゆき
ロバート・ベイン
高毬子
楠田薫
荻玲子
(夕刊)と冴子を結んだ思い出の混血児施設の保母が、脱走した米兵と姿を消した。は2人が死を待つ山小屋を突き止めた。/(大阪版)かつて冴子が勤めていた混血児養護施設で保母の失踪事件が起きた。この事件で冴子がいまでも施設に寄付を続けていることを知ったは、勇んで事件の渦中に飛びこみ、保母が恋人のアメリカ軍兵とともに雪中の小屋に死を求めて行ったことを突き止める…。
20 1968.2.27 甘い落し穴 鷹森立一
高久進
若林映子
丹波哲郎
渡辺文雄
福田公子
西沢利明
瞳麗子
北竜二
(夕刊)二条資本の命令で不動産株を買占めた総会屋が撃たれた。短銃を追っても乗出すが、犯人は意外にも二条側だった。/(大阪版夕刊)【こんばんは*「一匹狼」の若林映子】昨年暮れに「スター劇場」で谷啓さんらと共演して以来久しぶりのテレビ出演です。五日間の撮影の間毎日楽しくお仕事をさせていただきました。今夜はある不動産会社社長の娘・雨宮鮎子の役でゲスト出演します。会社の株の買いしめをめぐって起った事件に響裕二にふんしている天知茂さん、それに小田切警部役の丹波哲郎さんらが大活躍なさいます。私がこんなことを申上げるのはちょっとてれくさい感じですが、お二人ともムンムンするような男らしさを発散させての熱演でした。「007」のショーン・コネリーよりも男らしい。とくにドラマの中で私が天知さんに問いつめられるシーンがありますが、あの目で見られたときにはドラマということを忘れ、思わず足がすくみました。本当に特徴のある目つきですね。/(毎日)【そ撃された総会屋】総会屋の松永陽一郎(渡辺文雄)がそ撃された。つかわれたピストルがレボルバーSWであることを小田切警部(丹波哲郎)から教えられた響(天知茂)は、奪い取られた自分のものと知り、この事件の糾明にのりだす。松永は株買い占めの功で二条コンツェルンの会長・二条久兵衛(北竜二)から茜不動産の社長のイスをもらう約束だったがコンツェルンの機密を知りすぎて久兵衛にねらわれた。
21 1968.3.5 さらばわが友よ 小西通雄
長谷川公之
丹波哲郎
瞳麗子
田島和子
中山昭二
柳沢真一
今井健二
池田駿介
小瀬朗
(大阪版)の昔の親友で、金の密輸事件を追っていた山形刑事が射殺され持っていたけん銃と警察手帳が奪われた。は山形が射殺される直前にスナップした写真の一枚から、貴金属商佐々木(関山耕司)を知り、そこから糸をたぐるように密輸の一味に接近するが…。/(読売)刑事時代の響(天知茂)と親友だった山形刑事が殺され、ピストルと警察手帳が奪われた。だが、彼が死ぬ直前にスナップしたフィルムの一コマに写っていた貴金属商の店を捜し出し、主人の佐々木(関山耕司)の行動をさぐり出したは、神父にばけた金の運び屋をつかまえ、こんどは自分が神父の服に着かえて取り引きの場へ出かけた。
22 1968.3.12 拳銃のロンド 加島昭
(不明)
清水まゆみ
大川栄子
白木マリ
市村俊幸
大村文武
高橋とよ
山崎猛
(夕刊)殺人強盗犯ジュンの短銃を追って、はジュンの愛人をマークするが短銃は再び殺人を伴って転々、売春組織へ渡る。/(大阪版)あいの子と笑った男と主婦を射殺したジュン(山崎猛)が使った拳銃は、が盗まれた拳銃だった。は急行「なにわ」の洗面所でジュンと愛人恵美(大川栄子)の二人を発見するが、拳銃は偶然その列車に乗合せた赤井(市村俊幸)その女ともえ(白木マリ)ヤクザのボス(大村文武)へ転々と渡ってゆく。/(毎日)【混血の殺人犯を追う一匹狼】混血児ジュン(山崎猛)が東京で男を射殺、小田原で主婦を射殺して七万円を強奪、浜松市内に潜伏中というニュースがはいった。しかもピストルがレボルバーと知って響(天知茂)は、ジュンの愛人・恵美(大川栄子)の動きを監視する。果たして恵美は人目をはばかるように急行“なにわ”に乗込んだ。列車が名古屋へ近づいたとき恵美が消えた。やはりジュンがいたのだ。そして拳銃は恵美の手に渡った……。ひとりの殺人犯から、その愛人へ、それがさらに他の男から女へと渡り、再び殺人が起こるまでを、一匹狼の追跡を通して描く。
23 1968.3.19 パリ行461便 小西通雄
押川国秋
野際陽子
城野ゆき
瞳麗子
小瀬朗
今井健二
山本麟一
江角英朗
伊沢一郎
【画廊殺人の裏に…】閉店直後の立花画廊で主人の立花(伊沢一郎)が殺され、金庫から現金と宝石がごっそり盗まれた。内部から一人の女がブラインドをあけて犯人を店内に入れたらしい。その女が妻冴子(野際陽子)にそっくりだったと荒木刑事(今井健二)に聞かされた響(天知茂)は真相の解明に乗出す。冴子は画廊に勤めて立花の信用を得ていたのは事実。おまけに事件当日からアパートにも戻らず、盗まれた宝石を売りに来た女も冴子らしい顔立ちで疑惑はますます深くなっていった。/(大阪版)立花画廊で金庫を破られ現金と宝石を盗まれた上、主人の立花(伊沢一郎)が殺された。犯人を手引きした疑いが妻冴子(野際陽子)にかかるが、は冴子の無実を信じ、ついに犯人手引きの女は冴子にウリ二つの女だったことをつき止めた。が、冴子は再びの目の前から消えた…。/(読売)【画廊の主人殺される】立花画廊で金庫を破られ、現金と宝石が盗まれた上、主人の立花(伊沢一郎)が殺された。犯人を手引きしたのは冴子(野際陽子)らしいという聞き込みで、荒木刑事(今井健二)は、響(天知茂)を責めたが、妻の無実を信じるは、事件の解明に乗り出した。/(毎日)【金庫破りを手引きした女?】立花画廊で金庫を破られ、現金と宝石をごっそり盗まれたうえ、主人の立花(伊沢一郎)が殺された。犯人は一人の女が内部から手引きしたものらしく、それが冴子(みどり=野際陽子が二役)にそっくりだったという警視庁の調べだった。これを聞いた響(天知茂)、信じる妻・冴子の汚名をそそごうと、この事件の真相を求めて捜査に全力をつくす。冴子が立花画廊につとめていたことは事実だった。彼女は事件当日、画廊の隣の喫茶室で中年の外人と話していたことまではわかったが――。
24 1968.3.26 受験生ブルース 山田稔
山内泰雄、佐藤純弥
三益愛子
松山省二
今井健二
館敬介
池田駿介
(大阪版)パチンコ屋が次々に売上げを奪われた。荒木刑事(今井健二)は犯人の特徴が弟の宗治(松山省二)にそのままなことに気がつく。宗治は海員志望だったが、出世のためには大学を出なければと荒木は宗治を予備校に通わせていた。荒木は辞表を懐中に弟をつかまえに出かけるが、は真犯人は別にいると判断する…。/(読売)【犯人の特徴にそっくりな弟】パチンコ屋がつづいて襲われ、その犯人割り出しに夢中になっていた荒木刑事(今井健二)は、たまたま弟の宗治(松山省二)が、犯人の特徴にそっくりなのに気づいた。荒木刑事は、たった一人の弟を大学に入れるため予備校に通わせていたが、宗治自身は海員志望で、ことごとに荒木刑事に反抗していた。ついに荒木刑事は辞表をふところに、弟宗治逮捕の機会をうかがっていたが……。/(毎日)【犯人は弟か?苦悩する刑事】連続パチンコ屋襲撃事件の犯人割出しに当たっていた荒木刑事(今井健二)は、思いがけず犯人の特徴が弟の宗治(松山省二)そっくりなのに気付き苦しむ。母一人弟一人の荒木刑事は、弟に自分の夢をたくし、海員志望の弟をくどいてむりに大学受験のための予備校に通わせていた。そのためことごとに宗治は荒木刑事に反抗し、母みつ(三益愛子)をハラハラさせるのだった。
25 1968.4.2 狂犬の罠 山田稔
池上金男、七条門
露口茂
磯野洋子
沼田曜一
岩城力也
南道郎
今井健二
岸本教子
(大阪版)殺し屋の辻(露口茂)は入院中に殺人をうけおう。依頼人は三徳貿易の川地(沼田曜一)という男。次が手渡された短銃を試射している現場をみた看護婦の弓子(磯野洋子)の知らせで警察は現場を調べるが、弾コンからレボルバーと確認され、失われた自分の短銃を求めての活動がはじまる…。
26 1968.4.9 その影を撃て 館野彰
長田紀生
野際陽子
城野ゆき
川口浩
阪口美奈子
瞳麗子
室田日出夫
波多野憲
【国際的陰謀と対決】リトバニア共和国のピアニスト、アルベルト・バロー(アンドレ・ヒューズ)がひそかに東京に現れたことから事件が起きる。愛国者バローを消して、にせのバローを仕立て、中立国に亡命させることで世界中の非難をリトバニアに浴びせようとたくらむ一味がいたのだ。響裕二(天知茂)はにせバロー一味と対決することになる。/(夕刊)来日したリトバニアのピアニスト、バローを消し、にせバローを亡命させ母国を非難させる陰謀に、も巻込まれる。/(大阪版)リトバニア共和国が生んだピアニスト、アルベルト・バロー(アンドレ・ヒューズ)が東京に現れたことから事件が起る。愛国者バローを消して、にせのバローを仕立て、中立国に亡命させることで世界中の非難をリトバニアに浴びせようとたくらむ一味がいたのだ。バローはパリで知りあった冴子(野際陽子)を捜していた。たまたま彼の日本公演を計画していた呼び屋山崎(川口浩)が響(天知茂)を訪ねて来たことからもバロー亡命事件に首を突っ込む…。/(読売)【身がわり作戦の陰謀】リトバニア共和国の名ピアニスト、アルベルト・バロー(アンドレ・ヒューズ)を消して、身がわりバローをつくり、中立国に亡命させる陰謀に首をつっ込むことになった響(天知茂)が、スリルにみちた活躍をみせる。バローは、の行方不明の妻冴子(野際陽子)を捜しにきたのである。/(毎日)【世界的ピアニスト亡命事件】リトバニア共和国が生んだ世界最高のピアニストのバロー(アンドレ・ヒューズ)が、ひそかに東京に現われたことから、事件が起こる。バローを消して、にせのバローを仕立て、中立国に亡命させて世界の非難をリトバニアに浴びせようとたくらむ一味がいた。バローはパリで知合った冴子(野際陽子)を捜していたのだ。それを知って響(天知茂)もバロー亡命事件に首をつっこみ、にせバロー一味と争いを展開する。
27 1968.4.16 車椅子の女 鈴木敏郎
(不明)
加賀まりこ
田武謙三
二本柳寛
此島愛子
蜷川幸雄
中山克己
(夕刊)事故が縁で河野と結婚した幸子は車イスの生活。河野が遺言状を発表したことから、は幸子のボディーガードになる。/(大阪版夕刊)河野家の夫人幸子(加賀まりこ)が冴子の後輩だと知ってボディーガードを引受けたは、遺産騒動にまきこまれる。
28 1968.4.23 銃弾の中の冴子 鈴木敏郎
(不明)
野際陽子
丹波哲郎
下元勉
城野ゆき
高津住男
瞳麗子
(夕刊)内戦の新興国の解放戦線派志士が、冴子の住所を書いた紙を手に殺された。新興国と冴子の関係は?の活躍が始まる。/(大阪版)殺されたモナジェリア人の持っていた紙片に、冴子の住所が書いてあった。が結婚する前の古い住所で、新興国のモナジェリアと冴子とどんな関係があるのだろうか―。
29 1968.4.30 命ある限り 山田稔
(不明)
野際陽子
城野ゆき
丹波哲郎
梓英子
多々良純
長谷川弘
(夕刊)ボンベの爆発で目をやられたの隣室に、矢東組組長が半年の生命で入院していた。組長の遺産をめぐる身内の争い。/(大阪版夕刊)【こんばんは*「一匹狼」の多々良純】このドラマでの役は、暴力団の親分。そのうえ、肝硬変という病気で半年の寿命と宣告されるあわれな男(?)です。ヤクザの役って久しぶりですね。このところ、テレビでは人の良い男というのが多く、カタキ役とか悪役はあまりなかったんですが、このドラマの天知さんや丹波さんの男の体臭がムンムンするムードに魅せられて、出演しました。ところで、この矢東親分は二億円の財産を持っているという設定です。一度でいいから二億円なんて大金を持ってみたいですね。それだけあれば毎晩飲み歩いてもなくなることはないでしょうし、借金とりに追われる心配もないし、わが世の春になるのですが……。もっとも、この親分のように、いくら金があっても病床についていたんではなにもなりません。まあ、金はないが健康で、こんな他愛のない夢を見ているのが私の性にあってるのでしょう。/(毎日)【一匹狼の根性】冴子(野際陽子)を救おうとして酸素ボンベの爆発にあい、失明した響(天知茂)は、病院の一室で松木節子(城野ゆき)の心のこもった看護をうけていた。ある日、を見舞った小田切警部が、隣の部屋に入院している暴力団矢東組の組長・矢東(多々良純)の動静を見張ってくれるようにと頼んだ。
30 1968.5.7 野良犬の詩 山田稔
高久進
城野ゆき
斎藤チヤ子
北上弥太朗
太刀川寛
小林裕子
池田忠雄
【麻薬組織と戦う響】元ヤクザの坪上鉄郎(太刀川寛)が刑を終えて出所してみると妹の佳代は麻薬におかされて廃人になったあげく、この世を去っていた。妹のことを頼んでおいた内縁の妻・万紀子(斎藤チヤ子)も姿を消していた。ようやく入院中の万紀子をみつけるが、彼女は黙して語らない。坪上の復しゅうが始るが、響(天知茂)は、彼に再び罪を犯させまいと、みずから麻薬組織にいどんでいく。/(大阪版)チンピラやくざ坪上鉄郎(太刀川寛)が三年の刑期をつとめ、出所してみると、たった一人の妹は麻薬中毒におかされ、すでに死んでいた。留守中、妹のことを頼んであった内縁の妻万紀子(斎藤チヤ子)も姿を消していた。は、復しゅうをはかる坪上が再び罪を犯さぬよう自ら麻薬組織に挑む。/(読売)【妹の復しゅうに走るヤクザ】チンピラやくざの坪上(太刀川寛)が、三年の刑期をつとめて出所してみると、たった一人の妹が麻薬中毒に犯され、すでに死んでいた。妹のことをたのんであった内縁の妻万紀子(斎藤チヤ子)もアパートから姿を消している。おこった坪上は、復しゅうを決意する。一方三年前、この坪上を追ったことのある響(天知茂)は、二度とかれに罪を犯させまいと、進んで麻薬組織にいどんでいく……。
31 1968.5.14 恐怖のめぐり逢い 小西通雄
長田紀生、山崎充明
野際陽子
長谷川明男
信欽三
京マリ
石橋蓮司
【強盗一味の人質に】米軍の現金輸送車を襲って八万ドルを奪った四人組の男が、山の中の小屋に逃げこむ。この小屋では犯人の一人拓司(長谷川明男)の父で彫刻家の吉村老人(信欽三)がモデルを相手に夢中でノミをふるっていた。そのモデルはなんと響裕二(天知茂)の妻冴子(野際陽子)だった。そこへ、ようやく冴子の消息を捜しあてたがやってくるが、老人、冴子、の三人は、犯人たちの人質になってしまう。/(夕刊)米軍の給料輸送車を襲った一味が仲間の父のアトリエに逃込む。仕事中のモデルは冴子。会いにきたも巻込まれる。/(大阪版)米軍キャンプに給料を運ぶ現金輸送車が襲われ、八万ドル入りのトランクが奪われた。犯人は四人組の男で山小屋へ逃げこむ。小屋は犯人の一人拓司(長谷川明男)の父で彫刻家の吉村老人(信欽三)のものだったが、老人は冴子をモデルにノミを振るっていた。間もなくが山小屋の所在を知ってたずねてきたが、拓司たちの短銃で自由を奪われてしまう…。/(読売)【山小屋にのがれ彫刻家らを人質】米軍キャンプに給料を運ぶ途中の現金輸送車が襲われ、八万ドル入りトランクが奪われた。四人組の犯人は、警官の検閲を突破、山の中の小屋にはいった。そこは、犯人の一人拓司(長谷川明男)の父吉村老人(信欽三)の家で、彫刻家の吉村老人は冴子(野際陽子)をモデルにノミをふるっていた。やがて冴子の消息を捜しあてた響(天知茂)もこの小屋に現われ、この三人は犯人たちの人質になってしまった……。/(毎日)【八万ドルの強奪犯】米軍キャンプに給料を運ぶ現金輸送車が襲われ、八万ドルが奪われた。犯人は四人組の男で犯行後車で逃走、山の中の小屋にはいった。この小屋は、犯人の一人・拓司(長谷川明男)の父で彫刻家の吉村老人(信欽三)の持家で、老人はモデルを相手に夢中でノミをふるっていた。おどろいたことにモデルは冴子(野際陽子)だった。
32 1968.5.21 殺意の夜景 鈴木敏郎
押川国秋
松岡きつこ
北あけみ
瞳麗子
北原義郎
今井健二
丹羽又三郎
【連続殺人に取組む】高層ビルの最上階にできる予定のナイトクラブのマダムに、しのぶ(瞳麗子)が交渉をうけたことから、事件が続いて起る。クラブの持主は船岡(北原義郎)という暴力団ともつながりのある男。ある夜、しのぶが打合せのため船岡の事務所へ行くと、船岡は何者かに撃たれて殺されていた。つづいて、船岡の若い妻杏子(北あけみ)も殺される。しのぶの知らせで事件を知った響裕二(天知茂)は、杏子と親しい沖原(丹羽又三郎)や、フーテン族の杏子の異母妹珠美(松岡きつこ)、船岡に金を貸した横内(河村弘二)などを調べつづけ、ついに真犯人をつきとめる。/(夕刊)高層ビル最上階のクラブの経営をめぐり、持主が殺され、若妻杏子も続いて殺される。杏子の情人、異母妹を洗う
33 1968.5.28 地獄への片道切符 加島昭
長田紀生、山崎充朗
瞳麗子
小瀬朗
若柳菊
住吉正博
根岸明美
島栄
永山一夫
戸田皓久
三田村賢二
【組長殺しの容疑者にされて】バーのホステス玲子(若柳菊)は恋人ができて郷里の北海道へ帰るという。恋人というのはチンピラの昭(住吉正博)だった。昭は北海道の生活資金を組長の愛人美智子(根岸明美)の部屋に盗みにはいった。ところが、たまたま美智子の部屋で起きた組長殺しの容疑者に仕立てられてしまう。玲子の知らせで事件を知った響裕二(天知茂)は、複雑な暴力団の勢力争いの背景に、巧妙に擬装された組長殺しの真犯人をあげて、新生活をめざす昭、玲子の若い二人を北海道に送る。/(夕刊)玲子の恋人昭が組長殺しの容疑者に仕立てられる。複雑な暴力団の勢力争いを背景に、真犯人を挙げ2人を助ける。/(大阪版)昭(住吉正博)は組の解放を機に恋人の玲子(若柳菊)と北海道に帰ることにした。しかし、その資金のため組長矢吹(島栄)の女、美智子(根岸明美)のマンションで金を盗むが、玲子にののしられ金を返しにマンションに引き返すと矢吹が殺されていた。玲子からこれを聞いたは若い二人のため捜査を始める…。/(読売)【盗みが殺人容疑に】恋人との新生活を夢見て、暴力団組長のマンションへ盗みにはいったチンピラの昭(住吉正博)だったが、その部屋にはいったことから組長殺しの容疑者に仕立てられてしまう。昭の恋人玲子(若柳菊)は、響裕二(天知茂)に知らせ、は昭のぬれぎぬをはらすため、独自の調べを始めた。組長の女美智子(根岸明美)の前の恋人権藤(戸田皓久)、組長の片腕といわれる岩倉(永山一夫)らがの調べで浮かんでくる――。/(毎日)【死体のナイフ】チンピラの昭(住吉正博)は組長・矢吹(島栄)の金庫から金をうばった。この金を資本にして恋人の玲子(若柳菊)と牧場を営む計画だった。しかし玲子は、そんな金を使うことを強くこばんだ。再びマンションに引き返した昭は、矢吹の死体を発見する。死体に刺さったナイフは昭のものだった。
34 1968.6.4 愛と憎しみの果てに 山田稔
大和久守正
野際陽子
小畠絹子
松本朝夫
佐藤京一
市川小金吾
(夕刊)美人マダム秋子は殺された凶悪犯西本の妻。それを種にゆすられる。秋子の子の保母が冴子とわかり、は事件に突入。/(大阪版)護送車から逃げた凶悪犯西本武夫(市川小金吾)がバーの二階で死体となっていた。部屋の借主は全国指名手配犯になっている田中(佐藤京一)だ。部屋の中のアルバムには一人の男の子と保母ふうの女が写っていたが、女は冴子だった。これを聞いたは写真の裏に書かれたクラブをたずね、美しいマダム井上秋子(小畠絹子)を知る…。/(読売夕刊)クラブのマダムの結婚にからむユスリの一味に、響裕二(天知茂)が捨て身で挑戦する。
35 1968.6.11 真夜中の顔 加島昭
(不明)
城野ゆき
富士真奈美
近藤宏
田村奈巳
増田順司
大泉滉
(夕刊)キャバレーの支配人刺殺の犯人にされ刑を終えた圭子が、出所直後に命をねらわれた。密輸を背景の犯人をあばく。/(大阪版)八年間の獄窓生活を通して無実を叫び続けてきた藤本圭子(富士真奈美)が出所直後、正体不明の黒塗りの自動車に追いかけられる。はかつて圭子の家庭教師をしていたことから真相解明に乗出したが、までがその黒塗りの自動車にねらわれ、圭子の無実を確信するようになる。/(読売)殺人事件の犯人に仕立てられ、八年間、獄窓から無実を叫び続けた藤本圭子(富士真奈美)が、出所した直後、正体不明の車に命をねらわれた。かつて圭子の家庭教師をしていたは、圭子の無実を信じて事件の解明に乗り出し、ついに密輸を背景とする悪の一味の正体をあばく。
36 1968.6.18 女ごころ 鈴木敏郎
(不明)
野際陽子
城野ゆき
早川保
外山高士
土方弘
金子勝美
日野麻子
(夕刊)節子と海で舟遊びをしていた平石は、短銃売買にからむ殺人を目撃、一味に命をつけねらわれるが、の応援で助かる。/(大阪版)初夏の御宿海岸で節子(城野ゆき)と新聞記者平石(早川保)は望遠レンズつきのカメラで暴力団仲間の殺人事件を目撃してしまう。平石の口止めにもかかわらず。節子は響(天知茂)や美津子(日野麻子)に話す。美津子は暴力団とぐるの女だった。平石と節子は危機に…。/(読売)【望遠カメラで殺人目撃 事件糾明の記者と響の活躍】響(天知茂)とあまり仲のよくない新聞記者平石(早川保)は、節子(城野ゆき)をさそって千葉の御宿海岸で遊んでいた。そのとき、望遠レンズのついたカメラをのぞいていた平石は、暴力団でよく知っている野村(外山高士)と時田(土方弘)が一人の男を海に突き落とすのを見た。けん銃売買が原因らしい。平石は、すぐ車で東京へ向かったが、見られたと気づいた野村たちも追ってきた。事件糾明に懸命の平石を助けるの活躍を描く「女ごころ」。/(毎日)【海の殺人を目撃】響(天知茂)と仲のよくない新聞記者の平石(早川保)がある日、好きな節子(城野ゆき)を誘って千葉の御宿海岸に行き、舟遊びに興じているとき平石の望遠レンズが暴力団仲間のある事件を目撃してしまう。平石の知っている野村(外山高士)時田(土方弘)の二人が仲間を海に突き落とすという殺人事件を目撃したのだ。
37 1968.6.25 運命の拳銃 竹本弘一
藤村正太、高久進
丹波哲郎
村松英子
中田博久
近藤準
富田仲次郎
今井健二
【奪われたピストル戻る】今回は、うばわれたピストルが、響(天知茂)の手にもどる。ピストル密売買のもつれから一人のチンピラが殺された。使われたピストルがレボルバーSWだったことから、こんどこそピストルをとり戻そうと、決意に燃えては、この事件の捜査に乗りだす。まず、チンピラの愛人、ホステスの光代(安城由貴子)を訪ねたは、彼女の部屋で一本の輸入ブランデーを見つけた。あけてみると、ひどいにおい――これが、金を溶かした王水だとやがてわかる。そしては巧妙な金の密輸事件にとびこんでしまう。/(夕刊)金を溶かしブランデーに仕込み密輸する一味の殺人で、凶器が奪われた短銃と知ったは事件を解決、短銃を取り返す。/(大阪版)政治的な活動の裏資金をつくるため、外地から金を溶かした王水をブランディと偽って輸入、これを再処理して金を得るという巧妙な密輸事件に飛びこんだは、小田切警部や荒木刑事のひそかな協力で事件を解決、そのうえ奪われた拳銃レボルバーSWを再び手にすることができた…。/(読売夕刊)金密輸事件の渦中に飛び込んだは、自分が盗まれたピストルをやっと取り返すことに成功したが。
38 1968.7.2 長い夜の果てに(前編) 加島昭
長田紀生、山崎充朗
野際陽子
丹波哲郎
岩本多代
フランツ・グレーベル
ミレーユ・リバ
(夕刊)モナジェリア解放戦線のラルゴが東京に現れた。冴子を追い求めるを味方に、政府側の武器輸出を妨害しようとする。/(大阪版)モナジェリアでは民族独立をかちとろうと抵抗運動が展開されていた。政府側は日本の秘密工場で武器をつくりモナジェリアに送る計画を立てたが、抵抗派のリーダーのラルゴが東京に現れを味方にして政府側の陰謀をつぶそうとする…。冴子はなぜから逃げていたかの疑問もようやく解決へ向かう。/(読売)【完結編の前編】「一匹狼」の完結編を二回に分けて放送する。数寄屋橋公園の舗道に絵を書いていたフランスの少女が射殺された。絵のすみには「モナジェリアに、自由を!」という文字があったが、響(天知茂)は、かつて冴子(野際陽子)もこう叫んで、独立運動に身を投じていたことを思い出した。これこそ、冴子の失踪のナゾを解くかぎだった……。
39 1968.7.9 長い夜の果てに(後編) 小西通雄
長田紀生、山崎充朗
野際陽子
丹波哲郎
岩本多代
植村謙二郎
フランツ・グレーベル
【一切のナゾ解ける】モナジェリア解放戦線のリーダー、ラルゴ(フランツ・グルーベル)と響(天知茂)は、モナジェリア政府側の一味につかまって、ひそかに本国に送る武器を積みこんだ船の船底に、冴子(野際陽子)とともに監禁されてしまった。暗い船底で、三人の間でかわされた会話は、これまでのナゾのすべてを明らかにした。冴子はフランス留学中にラルゴと愛し合ったが、間もなくラルゴが政府側につかまって殺されたと聞かされた。日本に帰った冴子は、にひかれ結婚したが、政府側は冴子を追ってきて、ラルゴのアジトを追求した。二重結婚におびえた冴子はのもとを逃げたのだった。/(夕刊)政府側の武器輸送船に潜入したと冴子はラルゴと共に監禁される。から逃出した秘密…ラルゴとの愛を語る冴子。/(大阪版)最終回。モナジェリア解放戦線の勇士ラルゴはを味方に持つことができて勇躍した。と冴子はモナジェリア行きの武器を積み出港しようとしている船に侵入したが発見され、ラルゴのいる一室に監禁される。この船底で冴子の長い歴史が語られる…。/(読売)【長い夜の果てに…脱走図る3人】モナジェリア解放戦線のリーダー、ラルゴ(フランツ・グルーベル)は、響(天知茂)を味方にして勇躍した。二人は、政府側のマズハル(ギデオン・カダリ)一派が、本国への武器を輸送しているところを襲ったが、マズハルは誘かいした冴子(野際陽子)をおとりにしてのがれ、ラルゴも捕らえてしまった。は、ようやくマズハルの手から逃げてきた冴子を連れ、武器を積み込んだ船に侵入した。しかし発見されて、ラルゴのいる船底の一室に監禁される。ここで冴子は、真相を打ち明けた……。/(毎日)【モナジェリア政府側の武器輸送車を襲う】モナジェリア解放戦線のリーダーであるラルゴ(フランツ・グルーベル)は、響裕二(天知茂)を味方につけて勇躍した。モナジェリアにひそかに武器を送ろうとする政府側のマズハル一派は、トラックで武器の輸送途中をとラルゴに襲われるが、彼らは誘かいした冴子(野際陽子)をおとりにして辛うじて危機をのがれた。そのうえラルゴも捕らえられてしまった。

-- トラウマの天知茂 --