-- トラウマの天知茂 --

「赤ん坊夫人」放映リスト

放送年月日 あらすじ(朝日・読売新聞引用) スタッフ・共演者
1 1969.8.5 #1「矢ははなたれた・・・!」
【未亡人の姉にデートをすすめる千恵】多恵(京マチ子)は四年前に夫を亡くし、老女中おくめ(吉川雅恵)と犬を相手に暮らす世間知らずの芦屋夫人、そのユーモラスの行動を中心に、はねっ返り女子大生の妹千恵(土田早苗)が介在する六回のドラマ。脚本は北村篤子。家に閉じこもり亡夫のぼだいをとむらう多恵には亡夫ゆずりの盆景だけが楽しみ。夏休みで訪れた妹千恵は、若い会社員、長沢(高橋悦史)とのデートを勧めたり、写真家三上(天知茂)を犬の運動係に住み込ませたりして姉の反応を楽しむ。(夕刊)未亡人多恵は老女中と暮らす世間知らず。跳ねっ返りの妹が青年長沢や写真家三上を近づける。(大阪版)【妹が次々と男性を“紹介”】未亡人・栗原多恵(京マチ子)は老女中と犬を相手に暮らす芦屋夫人。赤ん坊のように素直で世間知らずだが、妹の千恵(土田早苗)はそんな姉をはがゆがり、亡夫の会社から手当を運ぶ長沢(高橋悦史)やカメラマン三上(天知茂)を彼女に接近させる。

(読売新聞)【世間知らずの金持ち未亡人 京マチ子がうってつけ】 亡夫が残した膨大な遺産で、なに不自由なく、古くからいるばあやと二人で暮らすが、あまりにも世間知らずな未亡人の生活を、コント風につづる全6回のスタジオ・ドラマ。脚本は「春一番」からコンビを組む北村篤子のオリジナル。演出は山像信夫。関西テレビ製作。 17歳でとつぎ、4年前に、夫に死別してからも、生前と同様に、一歩も家の外に出ない。番犬の世話と盆景で遊ぶほかは、ひたすら亡夫のボダイをとむらう。まるで赤ん坊のまま育ってしまったような、芦屋に住む39歳の美しい未亡人。この着想を京マチ子に課したのは、まことに興味をいだいた。そこに東京から帰ってきた大学生の妹(土田早苗)が、風波をたてる。番犬の運動に男手がいるのにつけこみ、男性を姉の前につき出して、反応をみる。狂言まわしをつとめる現代っ子とでもいうか。まず、未亡人にひそかな思いをもつ亡夫の元秘書(高橋悦史)、次いで目下失業中といつわるプロ・カメラマン(天知茂)だ。平均的サラリーマンのひっこみ思案と、自由業の進取積極性を対比させた発想なのかもしれないが、初回ではまだそこまではっきりした性格は出ていない。かくて後者が仏前で「未亡人を決して愛しません」と誓わせられて、住みこみ採用になるのが第1回のラスト。関西育ちで、おっとり型の京マチ子には、才気ばしった東京の女性よりも、ずっとうってつけのはずである。それに、ひどく浮世ばなれしていて、善意のかたまりのような人物が、現実の歯車といっこうにかみ合わない点でも、おのずとおかしさが出るものだ。それには、未亡人のエピソードをもう少し多くしてほしかった。どうも全般的に作りごとめいて、もうひとつ、たくまない笑いを呼ばない口惜しさが残る。次回からを期待するユエン。ほかに春川ますみ、佐々十郎らが出演。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫
2 1969.8.12 【恋のサヤあてで多恵はひと苦労】 思わぬことから栗原家の番犬ジャッキーの散歩係にさせられたプロカメラマン三上(天知茂)は女主人多恵(京マチ子)の人柄にほれこんだ。 長沢(高橋悦史)は三上が多恵をねらっているものときめつけて三上を呼び出した。せっかく散歩係を見つけてほっとした多恵も恋のサヤあてでまたひと苦労・・・。脚本・北村篤子。 (夕刊)三上と長沢が多恵をはさんで恋のさや当て。多恵は二人に夫の仏前で彼女を愛さぬと誓わす。 (大阪版)長沢(高橋悦史)は、犬の散歩係として多恵(京マチ子)の家に住み込んだ三上(天知茂)の存在が目障りでならない。そのため仕事も手につかず、決着をつけようと三上を呼び出した。

(読売新聞) 清浄むくな美しい未亡人・多恵(京マチ子)の唯一の悩みであった愛犬ジャッキーの散歩係も決まり、ほっと胸をなでおろしたのもつかの間、散歩係の三上(天知茂)と、亡夫の秘書だったまじめな青年・長沢(高橋悦史)の二人が、多恵をはさんで恋のさやあてで冷戦状態になった。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫
3 1969.8.19 【TVすぽっと】 きょう放送の「さすらい」(TBSテレビ系、夜9:30)と「赤ん坊夫人」(フジテレビ系、夜10:00)に出演している天知茂。まったく違った性格の役柄を演じ分けている。「さすらい」の方は、「悪の紋章」「夜の主役」などで見せた、どこか孤独でニヒルな感じの役。いわば、天知茂とくいの役どころだ。一方「赤ん坊夫人」では、珍しくユーモアのある役。天知を起用した関西テレビのプロデューサーは「ふだんはまじめで無口だが、ちょっととぼけた二枚目半の素質があることは前からわかっていた。テンポのあるものがいいですね」むしろこちらの方が本来の持ち味ではないかということだ。 (夕刊)多恵を争う長沢と三上は多恵黙殺の紳士協定を結ぶ。面白くない千恵の策謀で第三の男登場。 (大阪版)【スナックバーのマスターも】 千恵(土田早苗)は世間知らずの姉・多恵(京マチ子)にスナックバーのマスター中野(佐々十郎)を紹介。「多恵を無視しよう」と協定したはずの長沢(高橋悦史)と三上(天知茂)の二人は大あわて。

(読売新聞夕刊) 本心とうらはらに、男のメンツから今後一切多恵を黙殺しようと協定を結んだ三上と長沢が、第三の男の登場にあわてる姿を描く。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫
4 1969.8.26 三上の正体をあばく】 赤ん坊のように世間知らずな姉の多恵(京マチ子)に次々男性を紹介して反応を楽しんでいた有馬千恵(土田早苗)は、姉が三人の男性にちやほやされるのをみて、心中おだやかではなかった。自分を無視されたことが不満でならず、まず男性の一人、三上孝彦(天知茂)の正体をあばきにかかった。脚本・北村篤子。 (夕刊)中野が厚かましく多恵に求婚、三上と長沢はやきもき。演出した千恵はシットから作戦変更。 (大阪版)千恵(土田早苗)は姉の多恵(京マチ子)が三上(天知茂)中野(佐々十郎)長沢(高橋悦史)の三人にチヤホヤされるのをみてしっとを覚え、何も知らない姉に男たちの正体をばらす。

(読売新聞)【千恵が作戦変更 男たちの正体を暴露】 赤ん坊のように世間知らずな姉・多恵(京マチ子)に、次から次へと男性をぶっつけ、その反応を見て楽しんでいたおちゃめな妹・千恵(土田早苗)は、三人の独身男性からちやほやされる姉に対しいつしかジェラシーを感じ、急ぎ作戦を変更、次から次と男の正体を暴露していく。 まず、太一(佐々十郎)を家から追い出し、次に三上(天知茂)の正体をあばき出した。本当はれっきとしたプロ・カメラマン、夏休みの退屈しのぎに多恵をからかいにきただけだと。ショックを受けた多恵、それ以来、人間不信に陥る…。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫
5 1969.9.2 【身引く決心の三上】 恋ガタキ長沢(高橋悦史)の多恵(京マチ子)を思う心に打たれた三上(天知茂)は、栗原家を退散する。長沢の愛の深さを知った三上は二人を結びつけるため、渡航パーティーを開き、ミヨ子(春川ますみ)を恋人役に仕立て多恵の心を自分から離そうと図る。 (夕刊)長沢の多恵を思う純粋さに打たれ三上は栗原家を退散、二人を結びつけるため一芝居を計画・・・ (大阪版)三上(天知茂)は恋がたき長沢(高橋悦史)の純粋さにうたれ、いさぎよく多恵(京マチ子)をあきらめる。長沢は大喜びだが、かんじんの多恵はなぜかすっかり元気をなくしてしまう。

(読売新聞)【三上去って多恵は…】 恋がたき、長沢(高橋悦史)の多恵(京マチ子)を思う純粋な心に打たれた三上(天知茂)は、千恵(土田早苗)によって、自分の正体が多恵にわかったことをしおに、あっさり栗原家を退散する。喜んだのは長沢である。三上がいなくなり、やっと目標に向かって始動する。いやな犬の散歩も進んで引き受け、多恵のごきげんをうかがうが、かんじんの彼女は、三上がいなくなってから、すっかり元気をなくし、ものうげにうち沈んでしまった。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫
6 1969.9.9 【男がすたる!】 世間知らずの未亡人多恵(京マチ子)をめぐり、虚々実々の争奪戦を続ける三上(天知茂)と長沢(高橋悦史)。四年も前から多恵を思い続けた長沢の心を知った三上は身を引く決心をして栗原家を出た。直情径行の長沢は、多恵が自分のもとへ戻ってきたのは三上の心づかいだと知り、敵に情けをかけられては、男がすたると多恵をはねつけ、またも大騒動。折りも折り、多恵の愛犬ジャッキーが行方不明。 (夕刊)三上の一芝居で多恵は長沢の手へ帰るが、三上の好意と知った長沢は男のメンツにかけ断る。 (大阪版)三上(天知茂)が栗原家を去ったあと、長沢(高橋悦史)は多恵(京マチ子)の愛犬ジャッキーの散歩係をけんめいにつとめた。ところが、ある日、ジャッキーが行方不明になった。最終回。

(読売新聞)【恋心、反転また反転】 世間知らずの美しい未亡人・多恵(京マチ子)をめぐって、虚々実々の争奪戦を繰り広げる二人の男性、三上(天知茂)と長沢(高橋悦史)。長沢のいちずな心にうたれた三上は、身を引く決心をし栗原家を出る。だが、その好意があだとなり、逆に多恵の心をつかむようになる。そこで三上は一芝居うって、多恵の面前でインスタント恋人と熱烈なラブシーン。純情な多恵は大きなショックを受け、その反動で長沢のもとへ。 ここまでは筋書きどおり事は運んだが、そのあとがいけない…。
共演:京マチ子、高橋悦史、土田早苗、春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵
脚本:北村篤子
演出:山像信夫
音楽:渡辺岳夫

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