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『天皇・皇后と日清戦争』
『天皇・皇后と日清戦争』(1958年・S33)

若いときから傲岸不遜な丹波哲郎のせいで(おい)交渉決裂、日本は清国と開戦。農村に年老いた婆ちゃんひとりを残して高島忠夫が死亡フラグをがんがん立てながら出兵、海では宇津井健が豪快に吹っ飛び、寒い陸地では中山昭二や和田桂之助がバタバタ倒れる一方、神々しいアラカン天皇&高倉みゆきが下々の者たちと心の交流を図るオールカラー超大作。

目を凝らすこと1時間30分後、下関で講和談判中の清国全権大使・李鴻章(勝見庸太郎)の一行を鋭い目つきで睨みつけるロングなもみあげの男・小山六太郎(天知茂)が登場。ふところから銃を取り出しやおら李氏の輿に駆け寄った小山は銃をぶっ放す。弾は李氏の顔面を直撃、小山はただちに取り押さえられ「李鴻章を倒すんだ〜っ!」と叫びながらフェイドアウト。あとすこしで平和裏に条約が締結できるという時だっただけに、日本サイドはこの浅薄行為に大迷惑。温和なアラカン天皇にさえ「犯人は厳罰に処すべし」と言われていた。

厳罰ってどんなのだろう、銃殺刑?磔獄門?などと色々コワイものを想像してしまったのだが、史実によれば小山(史実には「六之助」とある)は無期懲役で網走に送られた後、恩赦で出所、獄中での体験記(「活地獄」)をしたためた上に昭和の時代(78歳)まで長生きしたのだそうだ。

*なお彼の手記と夏目漱石の「坊ちゃん」を融合させた「牢屋の坊ちゃん」という小説(山田風太郎著)があるようだ(「明治バベルの塔―万朝報暗号戦」に収録)。たしかに坊ちゃんチックな風体だった(もみあげ長いけど←そればっか)

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| 映画::新東宝 | 10:53 PM | comments (x) | trackback (x) |
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