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『傷だらけの人生 古い奴でござんす』
『傷だらけの人生 古い奴でござんす』(1972年・S47)

図らずも敵対する組に分かれてしまった実の兄弟、大西栄次郎(鶴田浩二)・竜三(若山富三郎)の間に立ってひとり気を揉む、竜三サイドの心優しき代貸・神田良吉(天知茂)。若山トミーさんのいるところ必ず背後に控えており、血の気の多い竜三親分の一挙手一投足に黙って付き従いつつもハラハラしている様子が手に取るように分かる忠義者だ(もっともこっちはこっちで、敵地に香典を届けに単身乗り込んだり、出入りに参加したりする度にいつ死んじゃうのかとハラハラしどおしなのだが)。

最初のうちは出番はあってもほとんど目立たない控えめな良吉さんだが、後半、あわや兄弟間で血の雨が!という緊迫したシーンで「待っておくんなはれ! やるならワイを先に・・・!」(←しょぼくれ刑事@犬シリーズより流暢な大阪弁)とドスを持った鶴田アニキの前に半泣きで飛び出し双方の動きを情で止める、といった、ビッグスターの年上のおふたり(鶴田さんが7歳上でトミーさんが2歳上)に平等に可愛がられていたらしい天っちゃんにしか出来なさそうな見どころがあって楽しめた。

しかし、やはりと言うかなんというか、こんな良い人は長生きはしない。黒幕の憲兵(天津敏)に刃向かった竜三親分が撃たれてしまった。それでもまだ捨て台詞を吐く親分に向かって発射された弾を、咄嗟に親分に覆いかぶさって自分の身体で受け止めた忠義者の良吉さんは、乱闘になってバッサバッサ斬られながらも栄次郎に電話を掛け、最後の力を振り絞ってひとりを血祭りに上げてから仰向けに絶命。急行した鶴田アニキとまだ生きていたトミーさんが傷だらけの人生ロードを歩むラストシーンで唐突に死に顔が数秒間アップになるというオマケもついていて、悲しい最期(と遺体の虚ろな瞳)に泣ける作品だった。

*1972年ってのは映画の致死率100%の年(4作全部で死亡)だと判明

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| 映画::東映 | 12:27 AM | comments (x) | trackback (x) |
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