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非情のライセンス 第1シリーズ #52(終)
#52 「兇悪」 (1974年・S49・3月28日OA)

ご好意により「非ライ」各シリーズ毎の最終話+αを戴いた。1話も見ていない(覚えていない)のにいきなり最終回。贅沢きわまりない鑑賞方法だ。

1台の車を探すために廃車置場をハシゴしているトレンチコート(襟立て)の会田刑事(天知茂)。老若男女問わずトレンチコートを着ている人になぜだかときめいてしまう者には最初から大変キケンな出で立ちである・・・ってもしや彼が原体験かそうなのか?>自分
最初から苦虫を踏み潰したような面相だが、馴染みのクリーニング屋主人・太郎さん(左とん平)にちょっぴり愚痴りつつ、車のナンバーを教えて協力を乞うあたり、顔の割にはフレンドリー。なぜ俺ひとりで車探しなんですかと特捜部長・矢部警視(山村聡)にもぶーたれている人間臭さも意外(←ものすごく非情な男を想像していたらしい)

太郎さんのお手柄で、問題の車に乗る金回りの良い男を確保。男いわく、盗んだ車で白タクをしていた際、後部座席に置いてあった封筒に興味を示し、高値で引取ってくれた人物がいたのだという。その人物・会社ゴロの小山を訪ねた会田は、封筒の中身がとある大会社の存亡を握る重要書類であることを知る。

そんな折、拘置場にいた車泥棒が些細な喧嘩で殺され、書類をタテに社長を強請ろうとしていた小山も事務所で不可解な首吊り死体で発見された。そして会田は、矢部警視から突然の捜査打ち切りを言い渡される。車探しだけでお払い箱、では当然納得がいかない会田は矢部の制止を振り切り単独で捜査を続行するのだが、そのことで大会社の裏にいる黒幕の不興を買い、刺客に狙われる羽目に。たまたま会田のシャツを届けにきた太郎さんが、マンションに潜んだヒットマン達に間違われて蜂の巣にされてしまった。

自分の身代わりになった太郎さんの死に呆然とする会田(呆然とするのはいいけど目くらい閉じてあげてほしかった←とん平さん、死に顔リアルすぎ)。しかし完全に頭にきたらしく、太郎さんがひしと握り締めていたシャツを身につけ、髪を振り乱して雑魚をボコボコにし、株主総会に乗り込んで社長に手錠をかけた。だが、名前を聞き出した黒幕こそは、首相さえもアゴで使える、国家全体の黒幕といっていい大物だった。

矢部警視に辞表を渡し、会田は拳銃を手に黒幕の家へと向かう。しかしそこで彼が見たのは、霊柩車に乗せられる棺。なんと彼は老衰でこの世を去ったのだ。やり場のない怒りを棺にぶつけた(=棺に銃をぶっぱなした)会田は、昭和ブルース(フルバージョン)をバックに海岸でひとり涙を流すのだった・・・。(完)

*はじめてきちんと見た会田刑事。台詞や行動がハードボイルドしていて、天っちゃんキャラの中では体温が高そうだった。で、ボーダー柄のシャツや水玉タイ以上に気になるのが髪型なわけだが、くるりんと額に落ちているひと房とか、雑魚をタコ殴りして黒電話のコードを首に巻きつけて脅していたとき(←いろんな意味で非情というより過剰のライセンス)の乱れっぷりから察すると、散髪行ってないだけよね、ポマード少な目だからよね、と思っていたくもなる・・・けども、耐久性の良いものかもしれな・・・(以下自粛)

*会田さんが単独捜査に乗り出したシーン。部屋にかたまって在りし日(死んでませんが)の彼をそれぞれ回想しているこのやさぐれた面相の集団は誰なんじゃい、と思ったら特捜部の同僚だったと知って少なからず驚いた。物騒なメンツだ。

*そう、その回想シーンで出てくる会田さんの髪型は70年代前半のヤクザ映画な感じなのだ。52話のどのへんからああなるのか知りた・・・(もう止せ)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 12:09 AM | comments (x) | trackback (x) |
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